059_停止

急に足が止まってしまいました。


また歩けるかどうかはわかりません。


元の歩き方ができないかもしれません。


それでも世界は止まりません。



隣にいたみんなは先にいくよと行ってしまいました。


後で追いつくよと作り笑いで手を振りました。


未だにそこから動けていません。




しばらく時間が経ちまして、

足を引きずりながら歩いていました。


その道中、風の噂で聞こえた笑い声。

どこかで聞いた懐かしい声。


仲間に入ろうと声を頼りに歩いていたのに、

どんどん声は小さくなっていきます。




もう追いつかないと気づいたときには

体が心が止まってしまいました。

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