不運な観客
恐怖を通り越して、目の前にいる2人の無情さに[次は自分たちの番だ]と自然に受け入れさせていた。リューヴォとしては、コレは今の彼等が置かれている状況を見せしめるための公開解体ショーであり彼等2人は、あくまで
「さてドン、首を狩って晒し台に乗せる方法を教えようか」
「知りたいわ、アタシもやってみたい!」
答えは言わずもがなの問いだった、予想通りの即答に気分を良くしたマルティーノは、斧の持ち方から教えていった。そして数回の素振りを終えると、いよいよ
「マルティーノ、ごめんなさい…」
「良いんだよ、軽く振るように教えるのを忘れてた俺の責任でもあるからな。それに、このほうが一緒に解体出来るだろう?」
「あぁ!そうよね、早く教えてちょうだいっ」
「もちろん」
死んだほうの
子どもと年寄りしかいないと、彼は聞いていた、だが今目の前に広がる光景は武装した兵士のような格好の若者や、武器を運ぶ子ども、武器の手入れをする年寄りたちばかり。しまいには、この状況だ。明らかに甘く見ていた、数で押せば楽勝だと思っている新参組織の間違いを、
「さっ!残念だけど、貴方は
可愛らしい笑顔を振り撒いてリューヴォが突然、冷笑を顔に貼り付けて彼の希望を断った。
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