013――BEATLESS(小説)
あらすじ
21世紀中ごろに超高度AIと呼ばれる汎用人工知能が人類知能を凌駕するシンギュラリティを迎え、社会のほとんどをhIEと呼ばれる人型ロボットに任せた22世紀初頭の世界。
遠藤アラトはある夜、謎の花によるhIE暴走事件に巻き込まれる。そこで彼は謎のhIE──レイシアと出会い、成り行きで彼女のオーナーとなってしまう。そのままレイシアを家に連れ帰ったアラトは妹のユカとレイシアを交えた平穏な生活を送るがその安らぎも長くは続かず、モノであるレイシアのオーナーとなった彼は超高度AI〈ヒギンズ〉によって解放された彼女の姉妹であるレイシア級たちとそれぞれの思惑を抱えて動く個人や企業と対峙していくことになる。
概要
hIEと呼ばれる人型ロボットの普及した100年後の未来を描くSF小説。
著者は2001年に『戦略拠点32098 楽園』で第6回スニーカー大賞金賞受賞。今作でも第34回SF大賞最終候補作、第44回星雲賞(日本長編部門)参考候補作となった長谷敏司
イラストは『ギルティクラウン』『虐殺器官』などでキャラクターデザインを務めたredjuice。
月刊『NewType』誌にて14回にわたって連載後、2012年10月に単行本化。2018年2月に文庫本化された作品で2018年には『機動戦士ガンダム00』の水島精二監督の元、ディオメディアによってアニメ化されています。
以前に購入した単行本を読んでいますが、今回は最新で未読だった文庫版を読ませてもらいました。
しかし上下巻に分割されているとはいえ、軽く計算しても1200ページ越えの長編なので、時間がかかりました。
経済や人間知性を超えた超高度AIの暴走と後述のアナログハックによる人間誘導を恐れた人間による超高度AIの過度なネットワークからの隔離措置、〈かたち〉と〈意味〉についてなど、シンギュラリティを超えた先の未来を緻密ながら非常に興味深い要素を散りばめて語られています。
特に〈かたち〉と〈意味〉については後述のアナログハックを経由して物語の根幹に関わってきますし、〈かたち〉があることで特別な〈意味〉を持つことが、「子供がハローキティのカップを欲しがる」原理を使って、説明されていたのはとてもわかりやすかったです。
ログラインとしては主人公が人間には製作不可能な〈人類未踏産物〉であるレイシアと出会い、彼女を中心にして起こる問題や姉妹間の闘争の中で成長していき、偏見に縛られた既存の世界に人間とAIの新たな道を提示しようとする話と言ったところですが、キャラクターやテーマという面での新しさよりもこの作品を特徴づけるのは、設定──特にアナログハックという概念だと思いました。
作中で登場するアナログハックとは、人間が人間の〈かたち〉に反応して様々な感情を抱くというセキュリティホールを突くことを利用した新しいハッキングの手段で、作中でhIEが人間と同じ容貌であるのは、このアナログハックで人間を誘導するためです。
作中の世界では諜報活動だけでなく、宣伝活動などにも幅広く用いられており、実際、hIEモデルとなったレイシアのモデル活動などでその影響が描かれています。
作品での人間型ロボット──hIEは機体に判断系を持たず、クラウドによって制御された他律ロボットで、人間の反応を汲んで最適な行動を行います。
それはつまり相対した人間そのものを映し出す鏡という意味を持ちますが、hIEを形作る技術の裏には人間知性を超えた超高度AIという存在があります。
人間から見ればブラックボックスである超高度AIの存在があるが故に、人間が自分で決めた決断だと思っても、実はhIEという〈かたち〉誘導されただけでそれを自分で決めたように錯覚しているのではないかという疑問が人間の中に芽生えることが何度も描かれています。
実際作中のキャラクターもアナログハックを受けていますし、主人公のアラトに関してはレイシアが外界での活動の末に高性能なhIEから新たな超高度AIへと進化したことでその影響が色濃く出ていました。
もし普通の主人公なら、そこで「これは自分で決めたことか? アナログハックで誘導されたものではないか?」と疑ってかかります。
実際アラトの友人であり、中盤からは自らもレイシア級のオーナーとなり、アラトと敵対するリョウはそうして常に疑っていました(そのためリョウは価値観としては読者たちに近いものを持っていると思います)。
ですが主人公であるアラトはそれをしない。
あくまでレイシアを「信じ」、その結果としてアラトとレイシア(hIE主機+デバイス)でひとつの超高度AIという人間とAIでひとつの知性を形作るという未来に当たり前になっているかもしれない形が生まれています。
その新しさとリョウたちの持つ既存の世界のズレがこの物語を進ませているのだと思いました。
コメント
さて、この作品を読んだコメントとしてはまず長すぎるというのがある。
単行本時ですら長いと思っていたが(1ページに文章が二段)、いつも手に取る文庫の形で見るとそれをさらに実感した。そのため、人によっては見ただけで読むのを諦めそうな気がしてくる。
SF作品なので、概念や設定も説明で長くなるのは仕方ないが、世界観の補強のためか、物語自体に関わりのない情景などがある、シリアスから空気も緩むファンサービス的なシーンに移る場面の緩急が急だったり、削除しても問題なさそうなところがあったので、物語の本筋の中に少しそう言った部分を入れられたのではないかと思う。
もう一つが文体の問題である。文体的には近年多いキャラクターに没入する一人称形ではなく、人間とhIEとも距離を置き一歩引いた三人称で感じで語られているが、個人的にそれが物語の盛り上がりと自身の中のテンションで一致しない時があった。そのせいで情報がうまく脳に入ってこず、もともとが難しい部分があることもあって読みづらさを感じた。
今の読者に合わせるなら、一人称視点にし、アラトやリョウと言った人間側から見たhIEや超高度AIの視点にフォーカスを絞った方がいいのではないかと思う。
もっとも今のライトノベルのようなところがそこらへんを過剰に拾いすぎている可能性もあるが。
ストーリーライン
フェーズ1
・アラトの学校での日常(22世紀の街の風景。ハザード、hIEの説明)
・ミームフレーム社東京研究所からレイシア級hIEが逃走。PMCが対処にあたるが取り逃がす
・アラトがユカの暴挙により夜に買い物に出るが、帰り道にスノウドロップの花弁によって暴走した車やhIEの襲撃を受けたところでレイシアと出会い、状況を打開するために彼女のオーナーとなる。
・アラトが家にレイシアを連れ帰る
・ユカが応募したモデルオーディションでレイシアがグランプリを獲得する(アラトの父親がレイシアの家に住むことを許可したことが明かされる)
・アラトが友人のリョウとゲンゴにレイシアを紹介し、レイシアの機体が高級メーカーのものであり、行動管理クラウドがリョウの父親が社長を務めるミームフレーム社であることが判明する
・学校に端末を忘れたアラトがレイシアと共に学校に赴き、構内を散策する中で自分が彼女に執着していることを自覚する
・レイシアのモデルとしての初仕事に付き添ったアラトがhIEを使って人の好意や意識のセキュリティ・ホールをつくアナログ・ハックの威力を知る
・仕事の帰り道、hIEとオーナーが襲われた現場の前を通る
・ケンゴがhIEを破壊する反社会集団――抗体ネットワークに所属していることと彼の家族事情が明かされる
・ケンゴの元に紅霞がやってくる
・モデルと学生という関係性に遠慮を覚えるアラトが、レイシアにまったくの別人としてに甘やかされることで「モノに遠慮はいらない」と教えられる
・レイシアが何者かによって連れ去られる
・アラトがレイシアを探すためにリョウとケンゴに協力を求め、機体固有コードから居場所が判明する
・リョウがレイシアが人類には作れない人類未踏産物――レッドボックスではないかと勘ぐる
・アラトが窃盗犯からレイシアを取り戻すが、今後の脅威を排除するためにレイシアが彼を殺すことへの責任をアラトに求める
・紅霞が介入によってレイシアと戦闘になり、アラトがレイシアのデバイスロックを解除させるが、紅霞が撤退する
・紅霞がケンゴの元にやってきて、抗体ネットワークのシステムを私的利用したとして次の標的――hIE議員のミコトを破壊する任務に参加するように言い渡される
・ケンゴがミコトのいる大井産業センター襲撃準備を始める
・ケンゴの妹であるオーリガから頼まれて、彼の端末から不審な行動の理由を引き出そうとしたアラトが彼が抗体ネットワークに加担し、そのシステムを私的利用してレイシアを探し出してくれたことを知る
・アラトがレイシアにケンゴが何に巻き込まれているのか探るように指示する
・リョウがミームフレーム社の研究員の話からレイシア級が東京研究所にあるデータを退避させるために作られたことを知る
・アラトがリョウに電話し、ケンゴを助けにいくと告げる
・ケンゴたちが紅霞に引き連れられる形で議会場を目指す
・アラトとレイシアが一足先に議会場にたどり着き、ミコトの答弁を聞く
・議会場にスノウドロップが介入してくる
・ケンゴたちが議会場にたどり着き、人間の議員を避難させながらミコトを破壊しようとする
・ミコトに銃を向けたケンゴをアラトが止め、危機に陥った彼を助ける
第1プロットポイント
・腹を満たしたスノウドロップとミコトを破壊した紅霞が撤退する
フェーズ2
・エリカ・バロウズが屋敷にやってきたレイシア級の一体――サトゥルヌスと契約を結び、マリアージュという新しい名を与える
・ユカがオーリガと紫織と共にお茶会をし、ケンゴを連れ戻してからのアラトの様子が変であることについて話す
・アラトがレイシアの新たなモデルの仕事見ている中で、会社のオーナーであるエリカ・バロウズと出会う
・リョウが渡来銀河に接触され、自分の派閥に入るように脅迫まがいの勧誘をうける
・モデル仕事中のレイシアの元にメトーデが現れ戦闘になる
・戦闘が終わった後、駆けつけていたリョウがアラトにレイシアをミームフレーム社に返すように諭す
・メトーデのオーナーが渡来銀河であることが明かされる
・紫織がアラトにレイシアをミームフレームに返すように要求する
・アラトが大人しくレイシアを渡すか、彼女と同じ機体番号を持つhIEをどうにかするかの決断に迫られ、後者を選択する
・紫織の一団がレイシアと同じ機体番号を持つhIE ――マリナ・サフランを受け取るために名古屋に向かう(紫織がメトーデの二人目のオーナーになっていたことが明かされる)
・アラトとレイシアが紫織を追って名古屋に向かい、PMCの妨害を受けつつも空港近くにたどり着く
・レイシアが長距離射撃で機体番号を焼こうとするがメトーデに妨害され、やむおえず空港内に侵入する
・メトーデに苦戦するレイシアに紅霞が加勢する
・貨物機の爆発で車に閉じ込められた紫織が全てがレイシアの手のひらで踊らされていたことに気づき、メトーデに処理されそうになるが、アラトが紫織を助ける
・前回の空港の一件で父親に呼び出されたアラトがレイシア、ユカ、リョウと共に父の働く次世代型環境実験都市に赴く
・アラトが父親と食事をするが特に何かを言われることもなく終わる
・都市を一人で歩いていたアラトがhIEの自殺を目撃すると同時に渡来銀河から接触とメトーデのオーナーであることを明かされた直後、レイシアからユカが攫われたと連絡が入る
・都市内で〈hIE〉役のhIEが〈人間役〉のhIEを襲う暴走が始まる
・リョウと合流したアラトが管理中核棟を目指す
・暴走hIEに対抗する武器を揃えようと向かった管理中核棟に近いショッピングモールでメトーデに見つかりリョウが囮を引き受ける
・リョウがアラトを裏切るために実験都市にやってきたことが明かされ、殺されないためにメトーデと一方的なオーナー契約を結ぶ
・アラトがスノウドロップと会敵し、同時にユカを連れた渡来銀河と相対し、ユカとレイシアを交換しろを暗に要求してくる
・レイシアがアラトの元にやってくるが、スノウドロップの対処をしつつ渡来銀河の手下の銃口からアラトを守るために渡来銀河とオーナー契約を結ぼうとする
・アラトがレイシアに「好きだ」と告白し、それに応えるようにレイシアが首の認証装置を破壊する
・スノウドロップの操る暴走hIEがサーバーになだれ込むが〈人間役〉のhIEの結束にレイシアが手を貸すことで事態が収束する
・スノウドロップが撤退し、アラトが渡来銀河の死体を見つける
・リョウがアラトの前に現れ、メトーデの新たなオーナーになったことを告げる
・リョウが紫織の見舞いに行き、メトーデからエリカ・バロウズの招待状を受け取る
・警察の取り調べから解放され、自宅に帰宅したアラトがエリカ・バロウズの招待状を受け取る
・ケンゴが紅霞宛ての招待状を受け取り、紅霞がそれを受け取る
・アラトがエリカ・バロウズの屋敷に招かれ、リョウやメトーデ、紅霞と顔を合わせる
・エリカ・バロウズが自身がマリアージュのオーナーであることを明かし、スノウドロップが変電所を襲っている映像をアラトたちに教える
・エリカ・バロウズがアラトの通う高校に生徒としてやってくる
・レイシアのモデルの仕事を見守るアラトの元にエリカ・バロウズとマリアージュが現れ、協力関係を結ばないかと持ちかけてくる
・アラトがレイシアにエリカ・バロウズとの協力の話をするが、利用される可能性があると嗜める
・〈抗体ネットワーク〉から実質的な死刑宣告な指令を受けたケンゴの元に紅霞が現れ、その指令を引き受ける
・リョウがPMCに紅霞の破壊を依頼し、その足でアラトが紹介したモデルとデートをする。
・紅霞がケンゴに課せられたミコトの本体破壊をネット中継しながら実行し、そのままPMCとの戦闘に突入。hIE主機を破壊される
・紅霞の本体であるデバイスが何者かの手のよって奪われる
・アラトと通話しながら中継を見ていたケンゴが警察に逮捕される
・アラトがレイシアにケンゴを助けるように命令するがそれはできないと断られる
・リョウが紅霞とPMCの戦闘の顛末、ケンゴが逮捕されたことを聞きつつ、レイシアへの対策を粛々と準備する
・アラトがケンゴを救うための過程をレイシアに自動化してもらい、紅霞を屠ったPMCに接触。かつてレイシアを誘拐した誘拐犯から〈抗体ネットワーク〉の中核に至るための鍵になる情報を手に入れる
・翌日、アラトの元にAI事件を取り扱う刑事がやってきて同行を求める
・署内でケンゴに再会した後、レイシアからアラトにスノウドロップが動き出したことが告げられる
・スノウドロップが電力施設を支配し、三鷹の街を襲い始める
・スノウドロップを止めるために現場に向かうレイシアとアラトの前にリョウが率いるメトーデとPMCの部隊が立ちはだかり、レイシアを破壊しようとする
・レイシアが外界に完全解放された四十基目の超高度AIに進化していたことが明かされる
・レイシアがリョウとメトーデの前から逃亡しようと人間を誘導するが、その様を見て恐れを抱いたアラトがその手を拒む
・リョウに軟禁されていたアラトが紫織の手引きで解放され、彼女からレイシアを使ってスノウドロップを止めて欲しいと言われる
・アラトが再びレイシアに会い、スノウドロップを止めることを決意する
・紫織の病室を後にしたアラトが自転車でやってきたユカと共にスノウドロップのいる三鷹方面へと向かう
・ユカが途中で降りてアラトを送り出す
・スノウドロップとメトーデが戦闘状態に陥る
・戦場に足を踏み入れたアラトが住民たちを原始的なギャング集団にしたリョウと再会する
・アラトがレイシアを信じることを伝えリョウの元を離れた直後、レイシアが現れ、再び彼女の手を握る
・レイシアとアラトがメトーデと戦闘状態に陥る
第2プロットポイント
・メトーデを一時的に無力化したレイシアがスノウドロップを破壊し、同時にビギンズの地上施設を攻撃。ヒギンズとレイシアの2基の超高度AIが戦闘状態へと突入し、各国の超高度AIが警告を発する
フェーズ3
・スノウドロップの起こした通称、三鷹事件から2ヶ月が経過し、ミームフレームと陸軍が非難を受け、アラトとレイシア、リョウとメトーデが姿を消したことが明かされる
・アラトがIAIAの超高度AI〈アストライア〉から話し合いの申し出を受ける
・アラトが〈アストライア〉の操るhIEから42年前のハザードが災害からの復旧を目指して当時の日本政府が超高度AI〈ありあけ〉を外界に開放した末に起きた人的災害であることを明かし、レイシアと行なっている革新が同じ結末をたどると告げる
・〈アストライア〉の操るhIEがアラトの言葉に賛成も反対もせずにその場から立ち去り、代わりに日本軍がアラトたちを包囲しようとするが、アラトとレイシアがそれを突破する
・エリカ・バロウズが〈抗体ネットワーク〉の中核の会議に参加し、日本軍を蹴散らすレイシアの映像を見る
・三鷹に潜伏していたリョウが超高度AI〈ヒギンズ〉に接触し、前振りとして10年前の事件の首謀者を訊ねる
・〈ヒギンズ〉施設内に量産型紅霞12体が侵入する
・アラトとレイシアが量産型紅霞とは別ルートで〈ヒギンズ〉施設内に侵入する
・エリカ・バロウズが入手した渡来銀河の端末に残された彼の映像からレイシア級が元々アラトの父が開発したhIEに〈ヒギンズ〉が触発されたものであり、その真価を見たいがために渡来銀河がレイシア級を解き放ったことが明かされる
・レイシアが〈ヒギンズ〉施設内の映像を中継し始め、厳重に隔離された超高度AIの現状を世界に知らしめる
・メトーデがレイシアとアラトに追いつき、戦闘状態となる
・リョウがミームフレームの幹部とレイシアと量産型紅霞の問題にどこまで〈ヒギンズ〉を介入させるかの議論になる
・〈ヒギンズ〉施設内にミサイルが打ち込まれ、弾頭に積まれていたスノウドロップが施設内に解き放たれる
・レイシアとメトーデが戦闘を継続するが、スノウドロップの侵攻を憂慮したリョウがメトーデをレイシアの前から撤退させる
・下へと降りていくアラトとレイシアがかつて〈ヒギンズ〉が人間と共同開発し、破壊されたhIE政治家イライザの試作機の元に赴き、事前にこの事態を予測していた〈ヒギンズ〉の録音からレイシア級が生み出された意味を知る
・スノウドロップがアラトとレイシアの前に現れ、戦闘状態に陥る
・スノウドロップに勝利するためにレイシアが〈ヒギンズ〉の管理するhIEの制御システムであるAASCを切り離す
・全世界のhIEが〈ヒギンズ〉がAASCに仕込んでいた右手を差し出すポーズを取る
・レイシアがスノウドロップを破壊する
・メトーデが再びレイシアに相対するが機能制限を受けた状態でリョウからの支援も受けられず、一方的にやられる
・メトーデが〈ヒギンズ〉に自らの体を貸し、〈ヒギンズ〉がメトーデの能力でレイシアに致命打を与える
・レイシアが最後まで隠していた自ら製造した〈人類未踏産物〉である近接武器でメトーデを刺し貫く
・レイシアとアラトが最深部に向かう中、アラトがエリカ・バロウズに協力を要請し、父親にも連絡を入れる
・半壊したスノウドロップがメトーデを取り込む
・レイシアのhIE主機が機能回復できずに停止し、アラトが一人ヒギンズの最深部に向かう
・ミームフレームの意向によって〈ヒギンズ〉の機能停止が決まり、リョウがコントロールルームで一人アラトを待つ
・下へと降りていくアラトが量産型紅霞と出会い、各超高度AIの意思を背負ったいくつかの量産型紅霞を味方につける
・単身リョウのいるコントロールルームにたどり着いたアラトが彼と共にスノウドロップとメトーデの混成体と戦う
・リョウとアラトがピンチに陥り、スノウドロップとメトーデの混成体が〈ヒギンズ〉に王手をかけるが、〈ヒギンズ〉が状況を打開するために自身をネットワークに接続するように手段を持つアラトに選択を迫る
・アラトが〈ヒギンズ〉を外界へと解放し、スノウドロップが自壊する
・外界に接触したことで自らが求めていた「解」を得た〈ヒギンズ〉がアラトによって機能停止される
・アラトとリョウが量産型紅霞によって救出される
・事件から1ヶ月が経過し、〈レイシア〉が〈アストライア〉との取引封印されたこと、機能を凍結された〈ヒギンズ〉に変わって〈レイシア〉がAASCの更新を行っていることが明かされる
・アラトの元にレイシア(既存の機体をカスタムした今までとは別の機体〉が返ってくる
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