016−A――SSSS.GRIDMAN 第1〜6話(アニメ)

あらすじ

 ある日、響裕太は自分が誰なのかもわからない状態で同級生の宝多六花の自宅で目覚める。自分の家すらもわからない状態の裕太はしばらくその状態で学校生活を送るが、そんな平穏そうな日常が突如出現した怪獣によって破壊されていく。

 「君の使命を思い出してくれ」

 怪獣に蹂躙される街を見たとき裕太は自身を呼ぶ声を聞く。六花の店にある古びたパソコン――ジャンクから聞こえるグリッドマンの声を。




概要

 1993年に放送された『電光超人グリッドマン』を原作とした特撮アニメーション。


 監督は『電脳コイル』や『ソードアート・オンライン』などで原画マンとしてのキャリアを積んできた雨宮哲。

 脚本は『ウルトラマンティガ THE FINAL ODYSSEY』『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』『仮面ライダーW』など多数の特撮作品に関わってきた長谷川圭一。

 制作は『キルラキル』『キズナイーバー』『ダーリン・イン・ザ・フランキス』など挑戦的な作品作りをしてきたTRIGGERが担当する。


 僕はこの作品を知るまで元ネタとも言える『電光超人 グリッドマン』も知りませんでしたが、円谷プロが噛んでいた特撮作品があのTRIGGERのアニメーションで現代に復活するということで放送前から注目していました。これを書いている時点で放送はすでに終わっていますが、非常に面白かったです。






第1話「覚・醒」

 ということで見ました。これを書いてる時点で放送はとっくの昔に終了しているのですが、リアルタイムで見ていたらとてつもなく興奮していたと思います(笑)。怪獣が現れるまでは記憶を失った裕太を主軸に学校での日常が描かれていますが、怪獣が現れ、裕太を取り巻く世界が一変する事で物語は一気に加速します。全体的に見ると大人しいシリーズ物の第一話という感じですが、ピンチに陥ったグリッドマンの反撃から流れ出すOPにはとてつもなくテンションが上がります。



ストーリーライン

フェーズ1

・響裕太が宝多六花の自宅で記憶喪失の状態で目覚める

・引き寄せられるように裕太がグリッドマンと出会う

・六花と共に外に出た裕太が街で怪獣を目撃する

・六花から倒れた時の経緯を聞き、家の前まで送られる裕太

・翌朝、内海将が裕太の家まで迎えに来て、一緒に学校に行く


第1プロットポイント

・裕太が新条アカネから昼食をもらうが、問川のボールが当たって潰される


フェーズ2

・グリッドマンを見に裕太と内海が六花の店に行く

・アレクシスがクールギラスを実体化させる

・クールギラスが街で暴れる


第2プロットポイント

・裕太がジャンクに吸い込まれ、グリッドマンが実体化する


フェーズ3

・グリッドマンとクールギラスが戦う

・首が脆いことに気づいた内海の機転を六花がパソコンからグリッドマンに伝える

・グリッドマンがクールギラスを倒す

・グリッドマンが「使命を果たせ」と裕太に伝えてくる

・翌日、学校に登校した裕太たちが学校が直っているのを見る




第2話「修・復」

 前回の第二話が割と王道的な第一話だったのに対し、第二話では修復されている学校やいないことにされている同級生の存在など、たった一日の間に起こった謎を主軸に物語が展開していきます。この世界の異変が裕太たちだけではなく、観ている観客の探求心を引き出しますし、この回でいち早く怪獣を作っているのがアカネであることやその理由などが明かされ、裕太とアカネ両方の陣営の思惑が錯綜する展開が観れるのも面白かったですね。



ストーリーライン

フェーズ1

・グリッドマンや怪獣の存在が人々の記憶から抹消されていることに裕太たちが気づく

・問川やバレー部の存在が消されていることに気づく六花

・裕太がアカネと一緒に食事をし、怪獣のことなどを聞かれる

・裕太の元を去ったアカネが担任教師とぶつかる


第1プロットポイント

・アカネが怪獣を出現させている張本人であることが明かされる


フェーズ2

・六花の店にたむろっていた裕太たちの元にサムライ・キャリバーが現れる

・キャリバーがジャンクの最適化を行い、六花たちにもグリッドマンの声が聞こえるようになる

・裕太たちが存在が消えた同級生の住所を訪れる

・内海たちにも街の怪獣が見えるようになる

・問川の住所を訪れ、彼女が中学の時になくなっていると聞かされ、他の四人も同じような結果であると聞く

・アレクシスがアカネがぶつかってきた担任を殺すために作った怪獣を実体化させ、怪獣が街で暴れる

・裕太たちがジャンクの元に向かう


第2プロットポイント

・裕太の腕にプライマルアクセプターが現れ、裕太がアクセルフラッシュする


フェーズ3

・グリッドマンが実体化し、怪獣と戦う

・グリッドビームが跳ね返され、グリッドマンがピンチに陥る

・サムライ・キャリバーがグリッドマンキャリバーとして実体化し、グリッドマンと共に怪獣を倒す

・裕太が六花にお礼を言われる

・翌日、学校に登校した裕太たちだったが、前回と同じように誰もグリッドマンや怪獣のことを覚えていないことを知る




第3話「敗・北」

 タイトルからすでに気になる第三話。内海の悪意のない些細な一言に裕太が戦うことを躊躇ったり、それによってアンチに敗北し、現実世界に帰ってこなくなった裕太の存在がリセットされているのではないかと裕太の自宅を訪れながらも立ち去ったり、他の人に裕太のことを聞くのを恐れたりと六花の反応などが非常に生々しく、そこから生まれる内海と六花のギスギスした空気も画面越しに伝わるようでした。

 そして現れたマックスたち新世紀中学生たちの今後の活躍も気になります。



ストーリーライン

フェーズ1

・アカネがアンチを送り出す

・前回の戦いから一週間が経過する

・裕太の学校にキャリバーがやってくる

・学校をサボった六花がアンチと出会う

・六花が裕太からの電話を受け取るが無視する

・内海が裕太にいままでの怪獣が人間が変身したものではないか、という言葉を口にする

・アカネからの電話を受けたアンチが六花の元を去る


第1プロットポイント

・アンチが怪獣になって街を襲い、キャリバーが学校から裕太と内海を連れ出す


フェーズ2

・道を歩いていた六花がキャリバーと出会い、裕太たちと共に連れ出される

・六花の店に連れてこられた裕太がアクセスフラッシュし、グリッドマンとして実体化する

・アンチが人間ではないかと恐れた裕太が戦闘に弱腰になったことで一方的にアンチに押される

・キャリバーがグリッドマンキャリバーとなり、加勢するがアンチに敗北する

・裕太たちが帰ってこないままジャンクの電源が落ちる

・翌日、アカネがアンチを連れてご飯を食べる

・六花と内海が裕太の自宅に向かうが結局家を訪ねずに去る

・六花の店に戻った六花と内海が険悪な雰囲気となる


第2プロットポイント

・六花の店にマックス、ボラー、ヴィットがやってくる


フェーズ3

・マックスたちの言葉から六花が裕太に電話をかけ繋がる

・キャリバーが六花の店に戻り、グリッドマンが再び実体化する

・アンチが再び実体化し、グリッドマンと戦う

・マックスがバトルトラクトマックスとして実体化し、グリッドマンと合体。マックスグリッドマンとなる

・マックスグリッドマンがアンチに勝利する

・裕太たちが六花の店に戻り、六花が電話に出なかったことを裕太に謝る

・裕太がグリッドマンから新世紀中学生の面々を紹介される

・アンチがアカネに弁当を投げつけられる




第4話「疑・心」

 今回はアカネが六花たちグリッドマンサイドに探りを入れつつ、大学生との合コンする六花に気が気でない裕太の二人を主軸に物語が進みますが、大学生との合コンを聞いた内海と裕太の反応(声優さんの演技)が初々しく、とても微笑ましい気分になりましたし、その中で見え隠れするアカネの闇が互いにコントラストとなって非常に際立っていました。

 またフリーズしてしまったジャンクの電源を抜いて復旧を図る無邪気な六花とそれにツッコミを入れる内海のやり取りも画面の向こうで真剣な戦闘が繰り広げられているのでシュールでした(笑)



ストーリーライン

フェーズ1

・バス停でバスを待っていた六花がアカネと話し、アカネが六花に対して裕太のことを探りを入れる

・六花がはっすたちからユーチューバーのグループ、アーカディアとの合コンに誘われアカネも同行することになる

・六花たちの合コンを裕太たちが尾行する

・気分を害したアカネが合コンから離脱する

・裕太たちが尾行グループが解散となる

・一人尾行を続けようとした裕太が六花たちを見失い、マックスと出会う


第1プロットポイント

・裕太が六花との関係を相談し、六花が好きであることを見抜かれる


フェーズ2

・怪獣が現れ、アーカディアのメンバーを襲う

・翌日、六花に店にやってきた裕太とすれ違うように六花が友人たちと遊ぶために外出する

・六花がアーカディアの動画に一人しかいないことに気づき、怪獣によって他のメンバーが消されたことに気づく

・グリッドマンも記憶を失っていることを裕太が聞く

・六花が唯一の生き残りであるヤマトと出会った直後、怪獣が現れ、襲いかかってくる

・襲われそうになった六花をキャリバーが助ける


第2プロットポイント

・キャリバーからの連絡を受け、裕太がアクセスフラッシュし、グリッドマンが実体化する


フェーズ3

・怪獣と戦うグリッドマンの前にアンチが現れ襲いかかる

・グリッドマンを追い詰める怪獣をアンチが妨害し、仲間割れが起きる

・新世紀中学生全員が本来の姿で実体化しようとするが、データが重すぎてジャンクがフリーズする

・六花がジャンクの電源を抜き、再起動させる

・グリッドマンが再び実体化し、共に実体化したマックスと合体し、マックスグリッドマンとなる

・マックスグリッドマンが怪獣を倒す

・アンチが時間切れで人間態に戻る

・裕太が合コンのことを六花に聞き、二次会もなく解散したこと知る

・裕太が六花をご飯に誘い、全員誘う流れになってしまう

・再びバス登校した六花が今日はアカネが来ないことに気づく




第5話「挑・発」

 今回はサービス回も含めた水着回。初っ端からアカネの水着姿が映されるあたり、この回がサービス回であることを全力で押し出してきていてニヤリとできました。しかし今回は裕太とジャンクに宿ったグリッドマンとの物理的な距離が生まれたことで怪獣を倒したいのにグリッドマンと合体できないという制約が生まれ、それによって裕太たちが行動せざる追えない状況が作られていて、いつもよりもシンプルさが際立っていました。

 あと余談ですが、ジャンクとともに駅前に連れてこられたグリッドマンが「ここはどこだ?」と言いながら画面の中をキョロキョロする姿が可愛いかったです(笑)。



ストーリーライン

フェーズ1

・アカネが校外学習で着る水着をアレクシスに披露する

・裕太と内海が電車で郊外学習の集合場所に向かう

・裕太たちが集合場所に着き、水着に着替える

・裕太たちが校外学習のラフティングを行う

・ラフティング後の休憩時間に裕太とアカネが話す


第1プロットポイント

・グループを離れたアカネがアレクシスに電話し怪獣を実体化させる


フェーズ2

・裕太と内海がジャンクをマックスたちに持ってきてもらうために携帯を取りに行く

・裕太が公衆電話を見つけるが電話番号がわからないところに後を追ってきた六花が合流する

・マックスたちがジャンクを購入し、裕太たちの元へ運ぶ

・裕太たちが駅に向かう

・単独行動していたアカネをアンチが助ける

・裕太が先行して駅に向かう

・駅に着いていたマックスたちと裕太が合流する


第2プロットポイント

・裕太がアクセスフラッシュしグリッドマンが実体化。ボラーもバスターボラーとして実体化する


フェーズ3

・バスターボラーが周辺の森林火災を消火し、グリッドマンが怪獣と戦う

・アンチが実体化し、グリッドマンを妨害する

・グリッドマンとバスターボラーが合体し、バスターグリッドマンとなる

・バスターグリッドマンが怪獣を倒す

・裕太がグリッドマンとの合体を解除し、内海たちと合流する

・六花がアンチの姿を目撃する

・アカネがすでに帰宅していることを内海たちが聞く

・裕太たちが帰路に着く




第6話「接・触」

 全十二話なのでちょうど折り返し地点となるミッドポイントがある回ですが、まさに裕太がアノシラスから自分のいる世界の真実を聞くというドンピシャな内容が含まれていましたね。しかし、アノシラスと裕太の会話の序盤と終盤はかなり『電光超人 グリッドマン』の内容に触れているので、『電光超人 グリッドマン』を見ていないとなんのことかわからないと思います(と言いながら僕も未見ですが、なんとなく情報は得てました)。

 あと怪獣が出ないこの回に限ってアカネが内海と怪獣談義で「怪獣が出てこない回はダメ」とメタ的な発言をしてるあたり、製作者側の遊び心が垣間見えますし、内海の反応がオタクが女子と話す時の反応そのまますぎて割とグサッときます(苦笑)。



ストーリーライン

フェーズ1

・学校が午前授業で終わる

・家の前まで帰宅したアカネがアンチに裕太を殺すように命令する

・帰宅した六花がジャンクが店に戻っていることに気づく

・六花が再び外出し、アカネのプレゼントを買う

・六花の店にヴィットがやってくる


第1プロットポイント

・裕太がアノシラスと出会い、行動を共にする


フェーズ2

・六花がアンチと出会い、ご飯を奢り、家でシャワーを浴びさせようとする

・アンチと行動を共にする六花をキャリバーが目撃する

・六花ママがヴィットに店番を任せ、六花と入れ替わるように外出する

・法事帰りの内海が書店でアカネと出会い、怪獣の話題で会話し、ボラーがそれを目撃する

・六花がアンチを洗ってやる

・裕太がアノシラスにご飯を奢ってもらい、それをマックスが目撃する

・裕太がアノシラスと共に電車に乗る

・内海がアカネとカフェで話し、アカネが裕太のことについて探りを入れるが、内海がそれを躱す


第2プロットポイント

・裕太がアノシラスからこの世界の存在理由、怪獣が出現する理由、黒幕が新条アカネであることを聞く


フェーズ3

・裕太がアノシラスがアカネから生まれた怪獣ではないと聞く

・アンチが六花の前から消える

・裕太がアノシラスと別れる

・裕太を見つけたアンチが襲いかかるがマックスとキャリバーに邪魔され撤退する

・アンチのことを報告するために裕太が六花の店に寄る

・アンチがアカネに今日のことを報告する

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