第3話

「おはよっ」

「おはよ」

「どした?元気ない?」

「え?そんなことないよ」

「そう?」


「遼くんってどうして……うううん、何でもない」

「何だよー、言いかけて、気になんじゃん」

「いいの」

「言えってぇー」


冗談っぽく肩に回された腕

顔が一気に近くなって俯いた


「ぁの、遼くん」

「んー?」

「はな...して」

「あっ、うん」


今までだって、はしゃいでこんなことしてた。

けど、ママのお手紙読んでから、意識しちゃってダメ

好きって気持ちが溢れてくる


「そうだ、愛美、今週どうする?」


「今週?」


「昨日、言ってたじゃん、皆でどっか行こうって。忘れてんだぁ」


「わ、忘れてないよ」


「何処に行くか決まらないから、愛美と相談しといてって律に言われたんだ」


「私と?」


「んー、よくわかんないけど、アイツら忙しいんだって」


「そうなんだぁ」




「はぁー、みーてーよー、あのド天然ほのぼのカップルはー」


「沙紀、まあまあ、イラつかないって」


「だってね、どう見てもあれ、お互い好きだよ?

いつまで、あんなことやってんのかなぁ」


「まぁなぁー」


「ねぇ、律、今週は愛美と遼にチャンスを与えてあげるのよ!わかったぁ?

私ってほんっと友達思いでしょー?」


「ハハハ、ほんとだな」

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