第101話 世の中のルールを()に入れてみよう

世の中、いろんなルールがありますね。ルールといっても、法律や道徳だけではなくて、慣習や常識なども含みます。つまりは、一般にそのように信じられていること、です。たとえば、お金がある人が勝ち組である、とか、環境問題は全世界的な問題である、とか、知っている人に会ったらあいさつしなければいけない、とか、まあ、そういうような、普通、ほとんど疑われないようなことです。


こういう一般にみんながそう信じて疑わないような考え方を、()に入れてみることを、お勧めします。そうして、そのあとに、「ということになっている」という表現を付け加えてみる。


(お金がある人が勝ち組である)ということになっている

(環境問題は全世界的な問題である)ということになっている

(知っている人に会ったらあいさつしなければいけない)ということになっている


まあ、こんな感じで。


世の中で、そういうことになっているのは間違いありません。現にそういうことになっているわけだから。でも、それが本当のことかどうかとは、また別のことですね。もしかしたら、そうはなっているけれども、本当のことではないかもしれない。そうはなっていたけれど、太陽は地球の周りを回っていなかったわけですしね。


みんながそう言っていることを()に入れて、「ということになっている」とすることで、でもそれって本当なのかなあ、という気持ちが芽生えてきます。そうすると、考えるわけです。考えることで、より自由になることができます。一方で、今のところはそういうことになっているということを認めておけば、それに従って生きることで、常識人として生きていくこともできます。いいことずくめです。

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