株式会社バグフィクス
再び、彼の地へ
6% 王と赤ちゃん
「あの、内定ということでしょうか?」
『 はい。言葉通りの意味です。このままこの後の流れをご説明差し上げても宜しいでしょうか?』
頭の整理が追いつかない. 僕のエントリーメールが余程よかったのだろうか. いや, そんなことはない. 何かが可笑しい. とにかく今の現状としては, 僕は内定を頂いたらしい.
「その前に、1つよろしいでしょうか?」
『 はい。何でしょうか?』
「私は先程御社を知ったのですが, 本当に採用ということでお間違いないでしょうか?宜しければ理由を教えていただきたいです。」
当然の疑問だろう.
『 ……そうですね。ご混乱なされるのも無理はないかと思いますが、選考内容に関しましては詳しくは申し上げられません。しかし、簡単にだけお伝えできます。』
「はい。」
『 弊社はかなり特殊なベンチャー企業です。求人広告を出す就活サイトも一つだけで、更に閲覧できる端末もあるアプリをインストールした経歴のある端末に限られています。』
「えっ?まさか。。。」
『 はい。勿論
その後の通話内容は
▪ ▫ ■ 半年後 □ ▫ ▪
僕は大学院を修了した. 先生からの就職先についての質問は適当にIT系と言っていた. 多分間違ってはいないだろう.
僕は本当にあの通話の後就職活動をとり止めた. 僕の悪い癖かもしれないが, 何となくこれでいいと思った. 普通の会社は10月頭に内定式を執り行うが, この会社は学校の入学式と同様に, 出勤日第1日目が内定式だった.
御社から弊社になり, 社会人一日, 株式会社バグフィクスの平社員としての人生が始まった,
内定式は恒例の社長挨拶から始まった.
『 社長の
バグフィクスについては就活サイトに乗っている情報の通り、ダンジョン内の警察みたいなものです。内定が秒速で出たことに非常に驚かれた人もいらっしゃると察しますが、広告方法の性質上、応募頂いた方全てに内定を出さざるを得なかったのが事実です。』
同期は僕を含めて5人. 男3人に女2人. こんな会社に入社するぐらいだからみんな一癖ありそうだ.
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