一人の季節Ⅷ
「え? もう着いたの?」
よくよく見ると、登山口の前にいつも目にしている看板が立てられていた。
この山は新見山と言い、この街の第三のシンボルの山である。頂上には展望台があり、近くには、レストランや公園がある。車は山の麓にある。
今日は三連休の始めなのか、車が多く駐車していた。
家族ずれが多く、子供でも登れる山であり、結構人気が高い。頂上にある展望台から街を見下ろす景色は海の地平線まではっきり見える。
「ママ、もしかして、今日、人が多いの?」
「まあ、三連休だからしょうがないでしょ。皆、考えることは一緒って事ね」
「僕、あのいつもの静かな公園がいいのに……」
「時にはいいんじゃないの? こういうのも勉強って事よ……」
「僕は思わないよ」
「…………」
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