~災の運命日~
四月二十一日。木曜日。
世界が真っ暗になったあの日、僕の世界はガラリと変わった。
前の週に怯えて帰ってきたきり、家はおろか自分の部屋からすらも出られなくなってしまった姉さんが心配で、本当は早く帰りたかった。それでも、すっかり弱りきった姉さんのことをひとまず後回しにしたのは、
その日、学校が終わった僕は、そのまままっすぐ家には帰らず、
品川で行われているという、双子たちの好きなアニメのイベントへ行くと、学校
六年生の授業は、基本的に六時間目まである。けれど、五年生のときの時間割と同じで、木曜日だけは五時間目で終わるのだ。そして、それがいけなかった。
品川までの電車を調べたところ、授業終わりから乗る
無事にイベントの場所に着いた僕たちは、品川からそう遠くない魚
トイレにこもっていた双子は、初めの避難誘導から遅れてしまう。それに気付いた僕は避難する人たちの流れから外れて、半分麻痺している体を引きずりエミユメたちが残った施設に戻る。けれど、僕が戻ったちょうどその時、彼女たちには魔法少女の
僕たちが生まれたときにはもう日常的な存在だった、影の怪物ディザイアー。その中でも明らかに異常だと分かる巨大さ。イベント会場のある施設に入ろうとした直前に、僕ははっきりと見た。ベテランらしい魔法少女が何人も、手も足も出ずに
半分言うことを聞かない体で、
姉さんが引きこもるようになった時も悟ったはずだった。さらにもう一度、思い知らされることになるとは思わないだろう。
どれだけ声を振りしぼっても、帰ってくる言葉は「「大丈夫やって!
左半身に文字通り足を引っ張られて床に手を
「おっほほほほほ。おやおンや。至極、
僕のパーカーのフードを
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