3 〜対の京少女〜
「「あんたらそんなとこで何してんの?」」
テスト
背後から、二つの少女の声が静かに響く。
「「「!?!?」」」
「あぅ」
「あぶふ!」
「きゃぁっ!」
交差点の角からはみ出すように、
「お……お、も、ぃ……。し、死ぬぅ……」
「わっ。ご、ごめん
「ちょ待っ、とも――きゃっ」
しかし、
「あっ
「あきゅッ――」
「うぅ、お尻の
「あたたたた………」
「………………」
「いやホンマに――」
「――何してんの………」
痛む体で顔を起こし、再び耳に届いた二つの声の元に目を向ける。
隠れるようにこちらを
「ちょっ、待って待って待って! 違う、違うから! 私たち不審者じゃないから! すぐそこの中学の三年
身振り手振りで説得する
確か、最近の子供用の携帯端末には電源ボタンで
しかし、
「……イロツキ?」
「それって、どんな
予想外の食いつきに、少し動揺するも
「え? ……えっと、確か
それを聞いた二人の女の子は一度お互いの顔を見合わせると、声を合わせて
「「もしかして、アキラくんのお姉さん?」」
「…………へ?」
さっきまであまり気配を感じられなかった
「うちが
「ウチは、
交差点で見張っていた小学校から少し離れた、住宅街の角にあるひっそりとした児童公園。そこに備え付けられたベンチに座る二人の小学生少女達はそう名乗る。
「二人って姉妹なの?」
「「
「「えっ?」」
背格好や
なぜなら、
それを見透かされてか、
「どうせうちがブサイクで
「えっ!? いや……それは」
そばかすも
「……ええよ。うちが
「お姉ちゃん……」
呟く
恐らく
「ところであなた達は、
暗くなりかけた話題を変えるためか、あるいは容姿などに対して気にしていないだけなのか、
「……うん、六年。
妹ちゃんの方の
「話し方からして関西の出身みたいだけれど、
「せやけど、こっち
「そう」
今度はお姉ちゃんの
来週
それらの影響で、復興までの間や、家や土地を失った人達が各地方に
「ちなみに、前に
「「
それに続き、
「へぇ。じゃあ二人のは……えっと、京言葉、ってやつなのか――」
「「全然ちゃうわ」」
「ウチらのは
「
「ご、ゴメンなさい……」
食い気味に怒られてしまった。
少し違うだけで、同じ京都の方言なはずなのに………。
後の解説によると、東京弁/共通語と江戸言葉くらい違うらしい。そんなに違うものなのかな? と
「は、話を戻しましょう……えぇっと、何の話をしていたんだっけ………………」
うまく空気が
そこで、
「あんたらに、手伝ってほしいことがあんの」
「てゆーか手伝ってもらう」
続けられた
それを
強気に振る舞っているように見えて、その
「あッ………」
「ふ、ふふっ。やられたわね。これは」
小さく笑う
「私達を脅迫して使おう、ということかしら。とんだイタズラっ子たちね」
「イタズラっ子?」
対する
「気付いていないんですか? 良く見てみて下さい。先輩たちのスカートの下です」
改めて、
重なり合った三人の女子中学生の後ろ写真。よくよく見るとローアングルから撮られているその写真には、一番下で屈む
「……
「だ、だってテストだから気合入れようと――ってそうじゃなーい! なんてもの撮ってるだー!」
「ふっ……」
叫び、目の前の
感情のままに双子女子小学生(姉)を
それは何の奇跡か、少し離れたところに立っていた
「えっ。
「ちがっ……! これっ、ガードルだから! パンツじゃないから!」
妹に
しっかりと大事なところを守ってくれている
しかし、
「ウチの
「でしょうね」
恐るべき手回しの早さで、
こちらの様子を
これは、脅迫という
「
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