第20話 平等院周辺と閃光方式の押しボタン式信号。

 ようやく、平等院に到着した私は、これから平等院に入る前に入口付近にある閃光式押しボタン信号を確認した。

 平等院の手前にある閃光式押しボタン式信号機を調べてみた。


―――成程。これが例の閃光式押しボタン式信号か。


 私は押しボタン式信号機が黄色点滅する様子を見てこれが閃光式押しボタン信号だと思うと非常に納得した。

 確かに信号機を見ると黄色点滅を行っているのは解る。

 関東近郊ではあまり見られない方式だ。

 基本的に関東近郊は常時青方式が主流だと分かっているからだ。


 しかし、関東近郊でも静岡や山梨なら黄色点滅の信号機があると思うと確かに納得する側面もあると感じた。

 静岡に入ると黄色点滅式信号機が改めて出てくることを良く理解していると私は感じた。

 すると、近くにある母娘が押しボタン式信号機見て娘が押したがるようだ。


「お母さん。押しボタン押してくれへんの。青信号見とるから余計に。」


「うん。でも渡らないときは押さない方がええよ。」


「ありがとう。お母さん。」


 娘が押したがるのに母親はむやみに押さない様に警告している。

 確かに押しボタン式信号機はむやみに押すと非常に危険な状況になるのは私もわかる。

 故に彼女の母親の気持ちが私は分かった気がしてきた。


 そして私は押しボタンを押そうとする母娘を見て、彼女達が凄く押しボタン信号を押したくなる気持ちがあると感じてきたので、取り敢えず押しボタン信号を押して、信号機を青にした。


「あっ。お母さん。信号が青に変わったよ。」


「本当だ。でも、誰が押したやろうか。」


「そこのお姉ちゃんが推したそうで。」


 私は女の子にその事がばれたので、これから事情を説明した。


「えっと。君は誰なの。」


「私は伏見美穂ふしみ みほ。お姉ちゃんの名前は誰や。」


「私は綱島美咲つなしま みさき。相模原から奈良の観光に行ってたついでに奈良線の様子を見ながら観光地も巡ろうとしていたんだ。」


「へぇ~。お姉ちゃんはやっぱり、鉄道や信号や好き何やな~。」


「あぁ、私は好きだからこういう信号などを見たいんだ。」


「成程。お姉ちゃんは凄く機械好きやね。」


「あぁ。」


 意外と彼女は私の事を機械好きだと一瞬で分かった。

 そして私は美穂ちゃんが実は機械好きだと思うと彼女がどんな機会が好きなのか非常に気になった。


「ねぇ。美穂ちゃん。君はどんなものが好きなの。」


「あたしはな。JR奈良線の全面展望が好きなんやねん。」


「そうか。美穂ちゃんは鉄道の全面展望が好きなんだ。」


「うん。美咲さんも凄く楽しいバイクを楽しんどると非常に嬉しいで。」


「あぁ、そうだな。」


 私は美穂ちゃんと話ながらも信号が黄色から赤に変わった瞬間、歩行者用信号が青になったことを気づいた。


「わたるよ。美穂ちゃん。」


「うん。またね。美咲さん。」


「あぁ。」


「美咲さん。美穂ちゃんを倒しませてどうも。」


「うん。こちらも助かっているから尚更。」


 私はそう思いながら、これから皆が楽しんで街を堪能した。


 宇治平等院を南下すると山道になるのでそこは控えながら、まずは平等院に入り込んだ。

 宇治平等院は平安時代、藤原氏が作り上げたお寺でなぜか、天台宗の他に鎌倉仏教の浄土宗を中心としているお寺だ。


 そして鳳凰堂ほうおうどうと観光できる場所は水で遮られており、鳳凰堂に入ることができない。

 私はそれを悔やみながらこれが平等院なのだと私は少し悔しかった。


 ―――凄い。この寺を見ると中心に建物があって、橋で渡る場所なんだな。


 そう思いながらこれから平等院の奥にある源頼政みなもとの よりまさの墓に見る事にした。


「嬢ちゃん。頼政の墓によるなんて珍しいの。」


「えぇ。ここがなんで頼政の墓なのかよくわからないが、それでも本当に見ていて凄く面白い場所だと私は思います。」


「ほっほ~。この源頼政は鎌倉幕府を建国し、源氏政権を作り出したお方での。平家はここに祀る事が出来ないんじゃ。」


「平等院と名乗っているが、あそこは平家じゃなく源氏と名乗っているのが凄く気になる。」


 私は何故、平等院という名前は平家を連想させるのに何故、源氏系の建物なのか非常に気になった。


 そういえば、織田信長は平家だし、平家政治が『国民の生活が第一』を前面に掲げる政治が多かったのに対し、源氏政権は軍事政権に近い面があるから非常にそこも謎が多いと私は少し疑念を感じた。


 源氏が軍事、平家が経済を優先したのは知っているけど、平家政治が今の立憲自由党、源氏が民主自由党になっているからたしかに源氏が軍事政権になっているのは非常に納得した。


 それから平等院美術館を見て平等院から出た私は隣に浄土院がある事に気づき、ここが浄土宗の中心だと思うと何かあるかと私は少し感じた。

 それから街を巡ると一部の信号機を除いて基本的に点滅信号点滅信号だらけだと思うと別世界みたいで驚愕した。


 それから駐車場に戻ってこれからバイクの度を始めてこれからJR奈良線の旅を続けようと思った。

 私が目指す場所ははっきりとしている。

 それは、六地蔵駅であり、島式2面4線化された駅を見ればラッシュ時の緩急接続が非常に必要だと感じる場所だから…。

 そう思いながら、六地蔵駅に向かって走る事にした。


 目指すは六地蔵駅で、そこの駅に待避線ができた話があるから尚更だと…。

 私は感じた。

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