語るに値しない幸福な結末

 その後の出来事は語るに値しない。



 事実のみをの述べれば、私を追い回す者に、むさい男どもも加わったことだろうか。女蛮族の仕事に、彼女をサポートすることが加わったことだろうか。


 そして私は食いっぱぐれている。いいダイエットだ。有害指定の保体参考書を闇マーケットに流して、辛うじて生存に必要なカロリーを稼いでいる。



 ああそう、相沢。惜しい男を失った。


 飯を食おうと誘っても「また誤解されたらたまらないからね」だなんだと言って現れない。せっかく奢らせてやろうと思ったのに。




 さて諸君、私はここらで失礼させてもらおう。行かなければならない用事がある。



 これから手料理を食いにゆく。

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