第16話 覚醒

「く…一体どうなってるんだ…ライオン!!」

ヘラジカはライオンに呼びかけるが…


「……」

ライオンは何も答えず爪を出した



「私が説明しよう、森の王よ」

スターが笑みを浮かべながらヘラジカに近づく

「君は、野性解放を知っている、そして使っている、そうだろう?」

スターの問いかけにヘラジカは

「……当たり前だ…」


「だが、君はその上の段階があるのを知らないはずだ……そうだろう?」

それを聞いたヘラジカは

「上…だと?」


「そうだ、もう一つ上の段階、覚醒…野性解放の覚醒だ」

スターは地面に落ちた刀を拾った

「覚醒すると周りのサンドスターを操ることが出来る、私は地面のサンドスターを操り彼女たちを攻撃した、その時、私のサンドスターを少し彼女たちに流した、あとは分かるだろう?」

スターは刀をヘラジカに突きつけた

「つまり、彼女たちは私の支配下にいるわけだよ、あとは君だけだ」


ヘラジカはうつむき何も答えない

「安心してくれ、命までは取らないよ」

スターは刀を振り下ろした




ガキィィィン!!

「よお…久しぶりだなぁ、その面を見るのは」

タカユキがスターの刀を木刀で受け止めていた



「あなたは…確か…」

スターが顔を歪めた

「久しぶりだなぁ……ッ!!」

ガキィィィン!!

タカユキがスターを弾き飛ばした


ドゴォォンッ!!


吹き飛ばされたスターは城壁に激突した


「……人間にも怪物がいたようですね…」

スターが呟いた瞬間

「……ッ!!」

タカユキが追い打ちを仕掛ける

「はぁッ!!」

スターは刀を構えた


ガキィィィン!!



ピピピピピピ…





その頃トモカズ達は…

「ボールを相手のゴールにシュウゥゥゥゥッ!!超☆エキサイティング!!」

トモカズ、かばん、ゼロ、タダヒサの4人でバ●ルドームをしていた

「おい、こんなことしてていいのかよ、こうしてる間にも…」

ゼロが言うが

「野郎がどこにいるか分からねぇ以上、むやみに動くより待ってたほうがいいだろ?あいつは必ず動くんだからよ」

トモカズが返した

「次は麻雀でもやりますか?」

かばんは片手に持ったグラスに酒を注ぎ始めた

「おい、こいつに絶対飲ませるなよお前ら」

タダヒサがそれを止めようとする


その時

ピピピピピピ…

どこからか何かの音が聞こえた

「この音は…ポンコツの通信音か?一体どこから…」

するとゼロが

「確かカズヤが持っていたよな、かばんのラッキービーストを」

4人は一斉にカズヤの元に向かった




ガキィィィン!!

「はぁ…はぁ…いい加減くたばったらどうだ、老いぼれには厳しくていけねぇや」

タカユキが呻いた

「あなたこそ早く倒れたらどうです?老いぼれが」

スターは笑いながら返した

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