第12話 リキッド・ソリッド

「……テメエ…一体どういう事だ、コイツは!!」

男の素顔を見たトモカズが声を荒げ、スターは男を見たまま固まっていた

「やはり覚えていたか、いや忘れる訳がない…なぜならこの顔は、この姿は君の」




ガキィィィン!!

トモカズは男に斬りかかるが刀で止められた

「君の父親でもあり、そして」

そう言いながら男はスターに視線を向け

「お前の昔の姿だ、いや今のお前の姿が本来の姿だがな」


ドガッ!!

「がは…」

男はトモカズを蹴り飛ばした

「さっき君はこう言ったね、コレはどういう事だと、それを今から説明してあげよう…だがその前に」

男は手を振る様な仕草をした、すると


ヒュンッ!! ヒュンッ!


ガシッ!!

「なッ!!」

突然地面から触手が現れトモカズ達に絡みついた

「説明してる最中に暴れられたら厄介だからね、動きを封じさせてもらったよ」


「て…テメエ…」

トモカズは触手を振りほどこうとしたが千切れる気配はない


「さて、そろそろ話そうか…先ずは最初からかな、君たちはが人間によって作られ様々な実験…いや、実験とは名ばかりの拷問を受けたのは知っているだろう?その後この男と出会い…そして喰らった、それから何年も時が過ぎた……だがどれだけ時が経とうがその心は決して安らぐことはなかった……そして考えた、感情を捨てれば良いと、楽になると、そして何体かのセルリアンに感情を与え、残った感情を元に生み出した……無数の己を」


そこでゼロが

「与えた?作った…だと?」

男は

「そういえば君も感情を与えられたセルリアンの一体だったね……さて話を続けようか、そしてスターは自らが生み出した己を封じた、自らが何らかの理由で死した時パークを潰させる様に、いわゆるそれまでの記憶を引き継いだバックアップの様なものだ、そしてオリジナルの星が消え無数の星が目を覚ました……だが全てが完全という訳ではなかった……ある者は力を、またある者は記憶を無くしていた……そしてある意味オリジナルに近かったのは、私と……お前だ」

男はスターの方を見た

「くッ…!」


「そう、お前はオリジナルに近かった、だが不完全だったのだ、自分がクローンであることを忘れオリジナルとして生きた、パークを護った…だが私は使命を全うするために喰らった…オリジナルが生み出した無数の己を、パークを滅ぼす力を得るために、そしてお前が最後だ…」


男は右腕を巨大な触手に変えスターに向かって伸ばした






*キャラ紹介のコーナー

「はい、どうも漆塗りです、えー…文字だけではわかりにくいと思いますが、前回色々あっていつもと違う場所でやっておりまーす、さて今回紹介するのは、カズヤの母親であるアヤ、ですね、出番は少なく紹介しづらい所ですがまあ一応、性格は穏やかですが一度キレたりするともう止まりません、そしてもう一つ隠された秘密がありまして…実はか…」

と、漆塗りが言いかけるが

「それ以上は言ってはいけませんよ?フフフフ」

アヤが笑顔で言ったが目が笑っていなかった…

「そ、それではまた次回〜」




続く

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