第3話 逃走中

「「ああああああああああ!!」」

トモカズとゼロはまだ走り続けていた


数分前

「おい、起きろ!もうすぐセルリアンの大群が押し寄せてくんだよ!!」

トモカズとゼロは道端で寝ているフルルを起こそうとしていた…が…


「むにゃ…むにゃ…もう食べられないよぉ…」

フルルは一向に起きない

「はぁ…全然起きやがらねえ、あまり時間が無えってのによぉ」

ため息をついたゼロにトモカズが何かを手渡した

「試しにこれで釣ってみたらどうだ?起きるかもしれねえぞ」

ゼロが受け取ったものを見た

「……じゃぱりまん?こんなんで起きるわけ……いや、フルルこいつならありえるかもな」

ゼロは寝ているフルルにじゃぱりまんを近づけたが…

「すぅ…すぅ…」



スパァンッ!!

「全然ダメじゃ無えかッ!!」

ゼロはじゃぱりまんをトモカズの顔に叩きつけた

「…おいおい、起きないからって人の顔に食べ物を投げちゃダメってあれほど言ったでしょうが、もっと食べ物は大切に扱いなさい!!」


「母親かテメエはッ!!」

すると

スザザザザザ

突然何かの音が二人の耳に入った

「「ん?」」

二人は音のした方を見た、そこには




大量のセルリアンがトモカズ達に向かって猛スピードで突っ込んで来ていた


「「ぎゃああああああああ!!」」

二人は同時に叫んだ

「おいいいいい!!思ったより数が多いぞアレェッ!!セルリアンめっちゃいんじゃん!!」

するとゼロが

「おら起きろ!!さもないとお前の好きなじゃぱりまん食っちまうぞ!!」

フルルを必死に起こそうとじゃぱりまんを口に咥えた瞬間…


「じゃぱりまんーッ!!」

ドゴォッ!!


突然起きたフルルがゼロの顔にチョップを決めた


「ごはぁ…」

ゼロが倒れた


「おいいいいいいいいい!!何やってんだお前ええええ!!」

トモカズがゼロに掴みかかった

「ごふ…我が生涯に一片の悔い…なし」

「馬鹿やろおおお!!嘘だろおい!セルリアンだけじゃなくてフルル大魔王も居るんだぞッ!一人じゃ手に…」

すると

パッカァーン!!


フルルが大量に居たセルリアンを全て倒した

「た、助かったのか?」

トモカズが呟いた

「イテテ…あ?なんだ…セルリアンが居なくなってるじゃねえか…まさか…」

二人はほっと息をついた…次の瞬間


「じゃーぱーりーまーんー!!」

フルルが二人の方に振り向いた

「お…おいあれってもしかして俺たちを狙ってねえか?」

「い、いやもしかしてじゃなくて…」


ダッ!!

フルルが猛スピードで二人に向かって走り出した

「「完全に俺たち狙いじゃねえかーッ!!」」

二人も猛スピードで走り出した


そして今に至る

「「あああああああああ!!」」

「おい!!どうしてくれんだ!お前がじゃぱりまん食っちまうとか言うからだぞッ!!」

「うるせぇッ!元はと言えばお前がじゃぱりまんなんか渡すのが悪いんじゃねえかッ!」


二人の逃走は続く…


その頃カズヤは

「よし…行こう…」

パークに行く準備をしていた

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