第4話 恨み

二人は未だに走っていた

「一体あと何話走ればいいんだ俺たちはよぉ!!」

トモカズが叫んだ

「知るかそんなもん!!とりあえず走り続けてればラッキービーストに遭遇するかもしれねえだろ!!とにかく走れ!!……噂をすれば…居たぞ!ラッキービーストだッ!しかも籠を持ってるぞ!」

二人はラッキービーストに向かって走ったが…


籠は空であった

「入ってねえじゃねえかッ!!」

バコッ!!

トモカズがラッキービーストを蹴り上げた


「アワワワワワワ…」


「と…とにかくつぎだ!!」

その後も何体かのラッキービーストを見つけるが…

「なんでどいつもこいつも持ってねえんだよ!!なんかの嫌がらせかこのヤロー!!」

するとトモカズは何かを見つけた

「…!あれは…タケヒトじゃねえか!!」

タケヒトがじゃぱりまんを持って立っていた

「おいタケヒト!そのじゃぱりまん寄越せ!!大魔王が攻めてくるんだよ!!」

するとタケヒトはじゃぱりまんを…

ベチャ…

地面に落とした


「クリームパンの恨みを思い知れ」

そう言い残し走り出した


「あのヤロー!!マジで許さねえ!!今度アイツの家クリームパンまみれにしてやる……待てよ?」

するとトモカズは立ち止まり地面に落ちたじゃぱりまんを見ながら

「ああああ!!せっかくのじゃぱりまんが潰れちまったなぁぁ!!タケヒトがやりやがったコンチクショー!!」

突然大声を出した

「おい、何やってんだお前…」

「いいから見てろって……しかもこれ限定のじゃぱりまんだぜ!!タケヒトの野郎!!」

ぴくっ

突然フルルが立ち止まった

「タケヒトはあっちに走ってったがまだ追いつけるかもしれねえなぁ!!」

トモカズはタケヒトが走って行った方を指差しながら言った

するとフルルは…

「じゃーぱーりーまーん!!」

トモカズが指差した方向へ走って行った



「……よし!!」

グッ

トモカズは親指を立てた

「よし!じゃねえだろ、何にも解決してねえだろ」

「大丈夫だ、タケヒトなら上手くやるさ…多分な」

「おまえってやつは…」

その時トモカズのポケットから音が鳴った

「なんだ?…アイツからか…どうした?…は?カズヤが居なくなった…だと?」



その頃タケヒトは


「じゃぱりまん返せえぇ!!」


「チッ…アイツら絶対許さねえッ!!」

フルルから全速力で逃げていた



そしてカズヤは

「なるほど…これが絶体絶命ってやつ?」

大量のセルリアンに囲まれていた

「いや…主人公補正でどうにかなるよね?こんなすぐ危険な目に合ってるのはこの後助っ人がくるからだよね?大丈夫だよ…ね?」

しかしいくら待っても誰かが来る気配は無い

「そ、そうだ!こんな時のラッキーだよ!なんとかしてよ!」

カズヤは左腕に巻いたレンズの様なものに喋りかけた…が…


「返事ガ無イ、タダノ屍ノヨウダ」


「思いっきり返事してんじゃん!!屍じゃないじゃん!!ちょっとおお!」



カズヤの運命やいかに!!

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