番外編 年賀状事件 後編

「えーと…次は…ビーバーからだな」

そこには地面に突き刺さったプレーリードッグが写っていた

『あけましておめでとうっす、いい加減プレーリーさんを助けて欲し…』

トモカズは無言で年賀状を伏せた

「次行くぞ次」

「え?いいの?」

次はライオン達がリーゼント頭にし、サングラスをかけていた

『あけましておめでとう、今年もよろしく 獅志團』

バチィィンッ!!

トモカズが年賀状を叩きつけた

「何やってんだアイツらぁッ!!何が獅志團だあッ!!流行るかそんなもんッ!!」

「ま、まあ落ち着いてよ、ホラ次はコノハズク達からだよ…ってあれ?」

『最近料理を食べれず博士がおかしくなってきているので早く料理を作って欲しいのです 助手』

そこにはティッシュペーパーを美味しそうに食べる博士の写真が

「完全に逝っちゃってるよこれ…ティッシュ食べてるもの」

「大丈夫だろ、なんだったらそのうちエビチリおみまいしに行くから気にすんな」

「いや、大丈夫って…」

「そんな事よりこっちの方が問題だろ」

トモカズがカズヤに年賀状を見せた

『あけましておめでとう、私たち結婚します』


そこにはカズヤとプリンセスが写っていた

「何やってんだアイツーッ!!」

カズヤが年賀状を叩きつけた

「気をつけろカズヤ、アイツらいつのまにか合成技術まで身につけてやがる…」

「こっから何枚かペパプメンバーで怖いんだけど…」


『実は年賀状を作っている時からプリンセスさんが見当たりません、何か知りませんか? ジェーン』

「……お前何か知ってる?」

「いや、知らない…」


『最近プリンセスの奴が見当たらねえんだけどさあ何か知らないか? イワビー』


「………」

「………」


『プリンセスとマーゲイが見当たらないんだ、何か知らないか? コウテイ』

「もうこれってあれだろ、犯人マーゲイだろ」

「いやまだ早いって、ホラ次フルルだよ」


『じゃぱりまん じゃぱりまん じゃぱりまん じゃぱりまん じゃぱりまん じゃぱりまん じゃぱりまん じゃぱりまん じゃぱりまん じゃぱりまん…』

カズヤは無言で年賀状を伏せた

「なんかもうめんどくさくなってきたんだけど」

「そうだな…」

「あ、次はオオカミだよ

『あけましておめでとう、家族が増えました』

トモカズの横でオオカミが子供を抱いていた

「おいいいいいいい!!何やってんだアイツッ!!」

「つ、次行こ」


『最近オオカミさんとキリンさんがロッジに来ません、何か知りませんか?

アリツカゲラ』

「次はキリンが犯人か…」

「あれ?ギンギツネからも来てるよ」


『雪の中にプリンセスとオオカミが埋まってたんだけど何か知らない? ギンギツネ』

ボッ


「久しぶりに庭で焼き芋するぞ、落ち葉と年賀状持ってこい」

「了解」

トモカズはフレンズから来た年賀状を燃やしていった

するとカズヤが

「ねえ、プリンセスとオオカミのは?」

「あ…」


ザ…ザ…

「「何してるの?2人とも」」

カズヤとトモカズが振り返ると

「「ああ…終わった…」」

年賀状を持ったアヤとアカリが満面の笑みを浮かべていた

「ねえ?これは何?トモカズ」

「いやぁ…それはだな…」

「これってお兄ちゃんだよね?」

「ち、違うって!!」


カズヤとトモカズは無言で走り出した

「「待てやゴルァアアッ!!」」


「誤解だっての!!合成!合成だから!!」


ああああああああああああああああ!


カズヤとトモカズの叫び声が鳴り響いた



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