第7話 叫び

職場体験2日目を終え帰宅したカズヤはおかしなものを見つけた

「……何これ…」

カズヤはビニール人形を見ながら呟いた

そこにトモカズがやって来た

「ム●クさんミニサイズ」

「は?」

「だからム●クさんミニサイズだよ、この間ヤ●ーショッピングでソ●トバンクの優勝セールがあってな、そん時に買ったんだよ」

*実話です


するとトモカズがビニール人形を掴み

「いらっしゃーい!!」

「……ごめんもう寝る疲れた」

カズヤは寝室に向かった



翌日


「今日は最終日、残りのちほーを回って終わりだ」

カズヤはゼロと共にバスに乗った


道中カズヤはあることをゼロに訊いた

「ゼロさん…父さんは昔パークで何をしていたんですか?住み込みでパークに居たらしいですけど」

「どうした急に、そんなこと聞くなんて珍しいじゃねえか」

カズヤは

「知りたいんです…パークの事を、父さんの事を…」


「そうだな、パークを護ってた…それしか言えねえな」

「そうですか…」



その後ゆきやまちほーを超えみずべちほーに到着した

「さて、今日はペパプの奴らがライブの練習をする日だな、見にいくぞ」

ゼロがカズヤに訊いた

「いや、結構です、早く次に行きましょう」

「そう言われても練習を見るのも仕事のうちだからな…」

ゼロはカズヤを引き連れ会場に向かった


「ヒヒヒ…さてワシが蒔いた種はどれほどの不幸になっているか…ヒヒヒ…」

その後ろを人影が付いていった



「はあ…暇だなぁ…」

カズヤが呟いた

「まあこれも仕事のうちだ、あと少しで終わるから我慢してろ」


ステージの上ではペパプの五人が練習をしていた

「やっぱり暇だ…」

カズヤは上を向いた、すると

「…あれ?あの照明少し下がって来ているような…気のせいかな?」

ギシ…ギシ…


「ッ!違う…照明だけじゃない…それを付けてる鉄骨も下がって来てる…いや、あれは下がって来てるというよりも…」

カズヤはステージ上にいるペパプに向かって


「皆んな!!ステージから降りて!!鉄骨が落ちてくる!!」

叫んだ


その瞬間

ズガガガガガガガガ!!

大きな音とともに鉄骨が崩れ落ちて来た

「皆んな!早く降りるのよ!!」

ロイヤルペンギンのプリンセスがメンバーに声をかけた

四人は頷きステージを降りていったが

「きゃあ!!」

プリンセスが転んでしまった

「チッ…何やってやがる!!」

ゼロはステージに向かって走り出したが

ズガアアン!!

鉄骨がプリンセスの居た場所に落下した

「クソ…間に合わなかったか…」



「……あれ?私…」

プリンセスが目を覚ますと…

「え…?カズ…ヤ…?」

カズヤが頭から血を流しプリンセスの上に覆いかぶさっていた


「良かっ…た…無事だったんだ…ね…」

そう言ってカズヤは目を閉じた

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