第5話 渇望

「はあ…はあ…やっと来た…この時がッ!!」

漆塗りがスマホを握りしめていた

「今度こそ…今度こそカラフルフルルを当てるんだ!!」

漆塗りは画面中の支払いを押そうとするが

ガシッ!

カズヤが腕を押さえた

「何やってるんですかあんたは!!前回八万飛ばしたんですよ!!またやる気ですか!!考え直してくださいよ!!」

「HA☆NA☆SE!!今度は倍プッシュだッ!16万だッ!!」

「だから当たるわけないじゃ無いですか!!落ち着いてください!!」

漆塗りはカズヤを振り払い

「『今だッ』!いいや!「限界」だッ!押すねッ!」

再び支払いを押そうとする、しかし

ガシッ!

今度はトモカズがそれを押さえる

「バカやろー!!さっさと話進めやがれこのヤロー!!おら!早く本編始めろ!!主人公が本編始まりますって言えば始まるから!!」

「いやそういうものなの!!…まあいいか、とりあえず本編始まります」



ミライからようやく離されたサーバルはぐったりとしていた

「うみゃー…」

「ミライさんいつのまにかどっか行っちゃいましたね」

「そっちの方がやりすくて良いかもな…とりあえず仕事って言ってもやる事は健康チェックくらいだ、フレンズは嘘をつくのが得意なやつはそんなにいない、元気かどうか聞けばすぐにわかるさ、サーバルは…まあ大丈夫だろうから次行くぞ」

ゼロが歩き出しその後をカズヤが追う




じゃんぐるちほー

二人は草木をかき分けていく

すると突然ゼロが

「どうした、朝からずっと考え事してるような顔してるが、なんかあったか」

カズヤに声をかけた

「あ、いえ…その…」

「なんだ、わからないことがあれば素直に聞いた方が良いぞ」

「あ、じゃあ…何で人のフレンズは居ないんですか?」

それを聞いたゼロは

「さあな、俺にもわからねえ、スターに訊いた方がいいんじゃねえか?」

「それが、スターさん…何かを隠してるみたいで…」

「……サンドスターは未だに謎に包まれてる…だから分からねえ事が起きるのさ…そのうち人のフレンズも出てくるかもしれねえな…」

ゼロは小さな声で言った



その後二人は目的地であるへいげんにたどり着いた

「今日はここで終わりだ、明日は逆から回ってしんりんちほーまで行くぞ、ってもへいげんが一番厄介なんだがな…」

「確かにそうですよね…へいげんには戦闘狂の…」

カズヤが何かを言いかけたその時


ドドドドドドドド!!

何かが勢いよく二人に向かって突っ込んできた

「噂をすれば…か」

「やっぱり来た…はあ…」


二人に向かって突っ込んできたのは


「やあやあ!!私はヘラジカだ!!私と勝負しろ!!」


「「はあ…」」

二人は同時にため息をついた

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