更新できてなかった……
「ねぇ。この前お見舞いに来てくれたじゃない? だから私も貴方の家に行ってみたいの」
安定のツッコミどころ満載のセリフは長谷川。頼むから美姫に聞こえないように言ってくれ。この前喧嘩したばっかりなんだよ……。しかも長谷川絡みだし。
「いやさぁ。年頃の男の家に行くってどうなの? 警戒心低すぎない?」
「それくらいの甲斐性があれば神楽坂さんはとっくに妊娠してるわね」
「生々しいからやめてよ!」
「いいから貴方の家に連れていきなさい。
さもないと神楽坂さんに『キスされたときに舌まで入れられたの』って言うわよ」
「どっから漏れたかと思えばおまえか! 不意打ちのキスに舌まで入れてきたの長谷川じゃねかよ! 俺は悪くない!」
「いいじゃない。どうせ最後は私と結ばれるのだから。今のうちよ? 浮気が浮気にならなくて金銭問題にならないのは。
あぁでも三原さんはやめておきなさい。確実にあとでめんどくさいことになるわよ」
もうやだぁ……。
そんなこんなで放課後。
都合の良いことに美姫は友達とカラオケに行くと大所帯で教室から出ていった。俺も長谷川に捕まる前に帰ろうとするが……下駄箱でにやにやと笑いながら俺の靴をぷらぷらしている彼女の姿で負けを認めた。
「いつも神楽坂さんとは何を話しながら帰ってるの?」
こいつと二人で下校するのは初めてだなぁなんてよそ事を考えていた。
「なに話ってかな? 夕飯になにがいいとか、友達の話とか。さして深い話はしてねぇな」
「なんか熟年の夫婦みたいで腹が立つわね」
理不尽にキレられカバンで背中を叩かれた。でも長谷川の笑顔に曇りはなかったからいいだろ。
「じゃあこうやって新鮮なアホみたいな会話しながら帰るのは新婚か?」
不意に長谷川の歩みが止まった。顔を真っ赤にしてうつむいてる。
「恥ずかしいこと言うな!」
足を蹴られた。そのまますたすたと先を行ってしまう。
長谷川はいつも攻めてくるくせに、意外なところで恥ずかしがるからな。
真っ赤な顔で恥ずかしがる長谷川ってめっちゃかわいいんだぜ。
たぶん世界で俺しか知らないマル秘情報だ。
ということでドキドキ? 自宅訪問編に続く
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます