第37話 狂人者らの宴
「たのもー!」
そう言って入ってくる闖入者は、
すさんだ高校生であった。
ボサボサの黒髪に鋭い眼光を放つ男。
クイズ部一年の部室にいつものように
クイズを楽しんでいたら現れたことに
俺以外の3人は知り合いと他の部員を目で
見るがそれは、皆が知らない来客と
行動になるわけで、この人の事は
知らない意味となる。
(久坂らの知り合いじゃないのか・・・
しかしこの男の漂うなにかが
強者だってビリビリ感じるぜ!)
校内で美少女と呼ばれる久坂?
が嘆息して前へ出て営業スマイル。
「あの、なにかご用でしょうか?」
「フッ、用があるのは部長や妖精でも
スポーツイケメンでもない・・・
俺が用があるのは狂人者だ!」
(も、もしかしてそれって俺の事か!?)
指を差され知り合いかと凝視するが・・・
やはり見たことない顔だ。
「なるほどー、口調が由利くんに似ているからなんとなく思ったけど知り合いみたいだね。由利くん友達だよ」
「おーい、ポンコツ部長。
その友達がいたことに安堵した顔やめろ!
後、あんた誰だよ!」
「ゆ、由利くん唯一の友達にそんな事を
言ったら駄目なんだよ!」
「まんまの夫婦漫才だな・・・
お前の実力を試したくなったんだよ」
謎の男は背中からタブレットを出し
クイズで勝負しろと孕んでいるのは何故か
疑問もなく理解した。それにしても
そのタブレットは制服の背中に
入れていたのかな?
「チッ、どこを知ったか知らないが
俺はこの部員の情けで入部したただの雑魚なんだよ!だから相手は久坂トップさんか
エリーゼお嬢様にしろよ!」
「もし、戦わなかった場合は貴様の
クイズ大会での活躍を新聞部に情報を
提示しようと考えている」
「は!?活躍な、なにを」
「この言葉の証として・・・見ろ!」
懐から写真を出しそれを久坂に渡す。
久坂に渡された写真を隣で見てみると
例の大会での決勝で大量得点の表示されて
いるパネルと俺の余裕綽々な姿。
「こ、これ由利くんの
活躍をした時の・・・」
「・・・・・・」
「この勝負を受けてくれるな狂人者!」
謎の男の言葉に俺は首を縦に
振るしかなかったのだ。
戦うことを決めたので二つの机を
くっ付けるようにした。
安易な勝負の場は出来上がりと
俺は左の席に座り反対の右は謎の男が
座る。机にはお互いタブレットが
置かれている。
この勝負を見守るのは
久坂、エリーゼ、安藤だ。
「こ、この強敵感・・・なんだろう」
「うん・・・イヤな予感」
「ああ。頑張れよ由利!」
久坂とエリーゼは不吉な予感を呟き
安藤は応援する。
謎の男は何が楽しいのか哄笑する。
「はっははは!おもしろいぞ。
この孤独感、この四面楚歌、この展開!
楽しいなぁ由利よ」
(やべえぇぇぇ!なんか楽しそうなのが
狂人なのが伝わってくるぜ)
「だけど、クイズに勝ってたら
全部この情報とか語ってもらうぞ!」
「フッ、いいぜ来やがれ!」
そして、それが火蓋を切る言葉のように
最初の問題がタブレットの画面からクイズ
が現れる。
第一問。資本論を著者は
ピンポーン!
と説明文の途中で俺は回答して押した。
答えはカール・マルクス・・・正解!
「一問目は正解だな・・・・」
「これは速いなぁ全力ことか?」
「全力で望むならいいぜ・・・スゥー。
さあ、魂を揺るがす戦いをしようぜ!」
第二問。この漢字は?【欒鳥】
ピンポーン!早いのは俺で
答えは・・・らんちょう。正解の音が鳴る。
中国の皇帝が折り目が正しいと現れると
謂われる架空の鳥である。
第三問。坂本龍馬の本名は?
ピンポーン!答えを入力したのは
坂本なおなり・・・正解!
あの時代では本名は呪われると怖れる
人がけっこういるので偽名が多い。
第四問。徳川四天王の赤備えと謂われ
ピンポーン!答えにあるのは
井伊直政・・・正解。
いいなおまさ。徳川家康の家臣の一人で
体には傷だらけで理由は前線に槍を常に
振るっていたことから。
あれから、全問題20問もやり俺が獲得した
のは、18問で圧勝であった。
相手は何故か満足した表情で悔しさは
本の少ししか出ていなかった。
・・・正直にいえば拍子抜けであった。
自信満々に現れたのにこの程度なのかと。
「流石だな狂人者よ。まず俺の名前は
三年で一応はランクSだ!」
「ハァー、ランクSですか・・・」
すぐに名乗り出した男に困惑を何度目に
なるかと、考えたが今は重要なことを――
「驚いた・・・あなたでも敬語を使うのね」
「エリーゼもうツッコまないからなぁ!
・・・目的はなんだ?」
俺の問いに男もとい、三条は不適に笑う。
それ、しないとかいわできないの?
「俺の目的はお前の実力だ!
色々とお前の観察させてもらった。
そして、生徒会長に戦うのに相応しいと
確信した・・・さあ、来い!」
立ち上がりついてこいと廊下に繋ぐドアを
開き移動を突然と始めた。
「い、いや、待って!観察って言っていたが
それってストーカーじゃないのか!?
それよりも話を勝手に進ませるなぁー!」
「ど、どうしようこの唯我独尊ぶり
すごくわたし既視感があるけど・・・」
「ええ・・・デシャヴがありすぎる」
「そして、由利はなんのことか
分からないとか思っているだろうね」
(お前らもついてくるのか。
いや、まあいいけど誰か来たら誰も
いないことに驚くじゃないかと
考えたがどうでもよくなり三条に
ついていくか!)
三条についていき足を止めた場所を
見れば生徒会の前であった。
三条は、トントンと叩かずドアノブを
回し入っていく。
「おい!連れてきたぞキヨ!」
「はい?」
不思議そうな声を零したのはメガネを
かけた前に俺らの部室に入ってきた
生徒会長だ。
久坂が前へ出て頭を下げ挨拶する。
「あっ、生徒会長その
ご無沙汰しています。えーと・・・」
「フフ、緊張しないでください。
今この書類を片付けたら話を・・・」
三条が生徒会長の机へ向い書類を見て
顔をしかめる?
「おいおい、なにが書類だよ!
まったく片付けていないだろ。
なら、罰ゲームだ。おーい、お前ら
コイツの本当の顔を見せてやるぜ」
そう言う三条は懐から写真をパラパラと
大量に空へ投げ出した。
その暴挙に生徒会長は顔を青くなり
バン!と立ち上がりそれを急いで拾い
始める。
「わぁーーー!?なんてことをしているのよ
あんたはあぁぁぁ!!」
「なぁに、褒めるなよ。俺はただ
生徒会長に羨望を向ける相手に少しは
理解してもらいたくってなぁ」
「なにが!?バカぁぁ!何がおかしいのよ
バカアァァァ!!」
「へっ、いつも書類をさばいているのは
俺なのに他の人にはそう見せている
演技に間違ったことにどこの誰かさんに
いらっとしての行動だ」
「す、すみません!だからあなたも
手伝ってよぉぉーーーー!!?」
真面目なイメージの塊の生徒会長は、
いずこへ。空に舞う写真が久坂の足元に
落ちてそれを拾い久坂は膠着する。
なに、固まっているのか気になり
その写真を見てみると・・・・・・
黒髪が長い目がにやけっただらしない
女子がソファーで漫画を読んで
ゲラゲラと笑う姿だった。
「「誰?」」
はもった俺と久坂の声に応えるのは
以外とも言えないだろう三条だ。
「それ、生徒会長」
「ああぁぁぁぁぁーー!?み、見ないで
わたしのイメージがあぁぁぁ!!」
もうその絶叫が十分にアウトな気がするが
言うのはやめておこう。もう涙を流して
誤魔化す須賀田に憐憫になってくる。
「「だれ!?」」
エリーゼと安藤も久坂が拾った写真を
見てそう反応をした。
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