第27話 久坂のライバル

職員に最後の戦場と案内されついていく。

「・・・旧講義室。また、ここか。」

俺の疑問を呟きに隣の久坂が答える。

「やっぱり、ここが映りいいとか

そんな理由だと思うけど・・・・・

どうなんだろうね。」

「珍しく歯切れの悪いなぁ。」

つい頼りになってしまったが、久坂も

知らないの合ってもおかしくないか。

「あはは、お期待にそえなくてごめんね。」

苦笑して困ったような久坂に俺は

不適に否定の意味を孕んだように笑う。

「ハッ、なに気を使っているんだよ。

お前は俺を騙すように加入したんだから

恐ろしい権謀術数を見せてやれよ。」

俺のひねくれた鼓舞の仕方に久坂は

感動したのか口に手を合って驚きを

隠そうとして、実際は隠せていない表情を

表す。珍しい事を言っているの

俺も自覚しているからなぁ。

「由利くん・・・・・その、また

わたしの噂が悪くなっているなぁーっと、

疑問だったけど広めたのは

由利くんだったんだねぇ。」

どんな表情すればいいか分からないのか

苦笑して困ったようにする久坂。

「あの、そろそろ・・・。」

恐る恐ると、職員が早くこのドアを開くように声を掛ける。

「すみません。今、入ります。

・・・みんな、絶対に勝とうね」

「ああ。」俺は短く返事。

「ええ。」エリーゼは、強気に返事した。

「ああ!」熱く返事する安藤。

久坂は清々しい、顔つきになりドアを開く。

前に使われていたであろう教壇は、

会場用になっている。その近くにドアを

開くと、階段が設置していて

そこに上がると繋がる道の橋が見える。

前に来たときは

こんな橋のような物はない、それに

ステージとしての体は成していた。

「それじゃあ、行こうか。」

この部の長である久坂は、リーダーシップを

遺憾なく発揮し、後に続けると

階段に上がるとまたも、バイプイスを発見。

ここにもあんたに会うとはなぁ・・・。

旧講義室に座る受講者の席は見えない。

カーテンで閉まっていて、イヤこれは

緞帳どんちょうだろうか。舞台上にあるカーテンの事を思案していると

後ろから光に浴びれ振り返ると

巨大なモニターが設置していた。

まるで、ライブ会場とかにありそうな・・・

「由利!驚くだろう。決勝になると

ここまで規模になるわけなんだ。」

俺の驚いていると、その行動に疑問が

現れていたのか説明をするイケメン様の

ナルシストマンの安藤。

「・・・な、なんだよ。

それぐらい知ってらあぁ!」

無知にあり、未知の動きに羞恥になり

咄嗟に返事する俺。

「そう、ツンデレにならなくても

いいんだけど。あの緞帳の先は

クイズの決戦となっている。そして

机ではなく筐体きょうたい

椅子が用意したステージ。

そして、ステージを見守る観客席がある

わけなんだ。」

不満を表すように答えた俺に安藤は、

丁寧に詳細にこのステージや観客席など

説明は始め少しの間を置き、続ける。

「ステージやあの、観客にも配慮した

サイズにしたディスプレイ。

あれで俺達のクイズでの戦いを見れる

わけなんだ。」

「なるほど、観客にも・・・つまりは

俺達や待機する相手にも見れるように

このイスの配置ってことか。」

俺は、イスの配置を見る。傾く形で

置かれていて、相手のイスはこの

イスの逆の端に位置に置きこのイスで

ハの字のように間隔を置いている。

ここは控え室のような場所に

なるだろうか。そんなことを考えていると

此方に歩む音が聞こえそちらに向くと

活発そうな同い年の女性。

ロングストレートの黒髪は久坂と

似ているがイメージは、清楚ではあるけど

信念や強さを思わせる雰囲気と言うしか

ない。その名前も知らない奴は

久坂に指をさして言葉を言うのは―――

「久坂!やっぱりここまで来たわね。」

「・・・十条さん!」

久坂は、驚いていた。

「ふふ、そう驚かないでよ。

わたしと久坂が戦うのは中学のときには

頻繁に会ったのだから。」

「ん~、まぁ言われてみたらそうだね。

高校もまた戦えるなんて、なんだか

宿命のライバル!」

クールな挨拶を淡々と言う次の相手に

ゆるふわな対応する久坂。

会話に中学のときと言っていたのと

言葉からして長年のライバルだろうか?

「宿命のライバル・・・いい得て妙ね。

フフ、久坂。次はわたしが勝つからね」

「わたしも負けないよ。」

そう言うと相手はこのステージの

左の端に俺達からして、奥のイスに

戻っていく。仲間らしき男女が集まって

なにか騒いでいるが、内容まで分からないし

興味もない。それに誰もイスに

座らないなぁ。そんな空気がそうさせて

いるのか、考えていると隣の金髪さんが

驚愕していた?

「・・・中学のあっちゃんは、

そんな仲のいい人と!!」

あー、たしかエリーゼは久坂が好きだったな。さて、そんな呟きを聞こえたし

俺が協力すると言ったしなにか助言でも。

「エリーゼ安心しろ。お前の方が

久坂は、気にしているような素振りけっこう

あるぞ。」

「・・・・・それでも、中学はアメリカに

すごしていたから、不安は・・・ある。」

「大丈夫だろ。久坂とお前は、毎日いる

ような仲だし、好きな相手はお前しか――」

「・・・ありがとう。珍しく貴方が

わたしを励ますなんて。」

なんで、こんなのに褒められているんだろう

と、言わんばかりに肩をすくめる。

俺は驚いた。エリーゼが俺にお礼だと!?

「エリーゼがここまで部長を思っていた

なんて、思わなかったよ。」

「「なっ―――!?」」

しまった。近くに安藤がいるのだ。

いくら、小声で会話をしても聞こえて当然

に決まっている。助言をしようとした

結果が・・・浅慮だった。

「なになに?一体なんのお話かな?」

ライバルに手を振っていた久坂も

俺達の会話に入ろうとやって来る。

「え・・・えーと・・・・・」

しどろもどろになるのは、必然だろう。

俺も一瞬とはいえ、狼狽したのだから

エリーゼが意中の相手に来られたら

赤面するし焦るだろう。

「あー、お前たち。エリーゼは久坂に

友達としてなかなか相手してくれて

いないって、俺に相談をしていたんだ。」

「あ、貴方!」

俺の答えにエリーゼは戸惑い、そして

弱々しく睨んでくる。

「そう・・・なんだ。わたしエリーに・・」

久坂の言葉にエリーゼは目をつぶる。

言葉を聞くのを抵抗するように。

「・・・一番の友達だって思っているよ。

だから、そのえーと・・・ありがとう?」

なんて答えれば分からずになり

クセが強い俺達をまとめるかしらの発言。

「言っただろう。久坂はお前の方が

大事だって。」

「えっ?」

俺の言葉に顔を向けるが、視線を逸らし

風の一部と徹する。まぁ、原因は

俺なわけだし、助ける義務があるからなぁ。




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