特別篇――エイプリルフール――
4月1日は、エイプリルフール。
俺には無縁だと思った。だが、久坂の
誘いに乗ったのが境に俺の人生は変わった。
「由利・・・さん・・・つ、付き合って
くださひゃい!!」
ツインテールが似合う内気の
曲がろうとしたら、突然そんなことを
頭を下げそう懇願していた。
「わかった。で、どうする?」
「・・・い、いいのですか、わたしと
付き合って。」
「いや、今さら過ぎないかその問いは?」
「あ・・・あわわ!?
す、すみませんーーーー。」
顔が赤くなり取り乱すと思いきや
どこか走っていく。
「珍しい」
「うわっ!・・・ってエリーゼか。
どうして珍しいんだよ。」
「あんな告白を見たら、そう思うから。
でっ、珍しく普通に飛行機に乗った
理由は?」
「その慣用句なんか可笑しくないか?
まぁ、いいけどなにか手伝ってほしい
からだろ。」
エリーゼは、やれやれと一人だけ納得する。
説明をしてくれないだろうなぁ、言っても。
「よし、部室に行こう。・・・それに
後で誤解を解かないといけなくなった、
ハァー。」
「誤解を解くって・・・。」
弱々しいツッコミなのか話題を終わらせたいのか返事はなく喧騒な放課後の廊下を
部室に向かい歩く。
そして、部室に入ると残りの久坂と安藤が
揃っていた。そして、揃えばやることは。
「エイプリルフールは、嘘を吐けるのは
何時まで・・・ってこのゲームも
やはりこの類いのクイズかよ!
辟易するぜぇ。」
そう学校が支給されるタブレットで
クイズゲームで対戦していた。
「フフフ、由利くんは分かっていない。
この日だけ、デマの答えもあるのなんと!」
「・・・久坂、それクイズとして
間違いじゃないか嘘の答えは・・・・・
だあぁーー!!どうしたら
エイプリルフールを日本直訳すれば
普通は
それとも四月に馬鹿になったのか
このゲームはぁぁ!!」
そして、デマ問題を一問も答えれず
俺が最下位になる。・・・おかしいだろ
なぜ答えれるんだこの3人は。
そして数時間が経つ。
「さあ、やるわよ!」
ゲームの催促する。
「・・・いつの間にか増えている。」
そして、間違った答えのクイズを再会する。
四人から五人になったゲームを・・・
どうしてこうなったのか。
「・・・〈プワソン・ダブリル〉
フランス語でエイプリルフールなわけだが
・・・それが本来、答えなのだが・・・
アントニオ・ガウディ・・・違うだろ。
それ人だろ。」
「見苦しいわよ。負けたんだから
それを認めなければ前には進めないわよ。」
将棋の香車のような真っ直ぐしか
知らない本田らしいありがたい励ましだ。
それが、こんな訳の分からないゲームしゃ
なければ納得していたが。
「エイプリルフールってたしか、
午前中だけだってオイラ思ったぜよ。」
「由利くんがこわれた!?
み、みんな、由利くんがツッコミ疲れたから控えよう!」
久坂がなにか叫んでいるがオイラの思考は
常に神の一手なのだ。
「・・・でも、エイプリルフールって
午前中なの?」
将棋の角の無縁の本田の疑問に
エリーゼと安藤のコンビは、爽やかに
笑い答える。それ客人しか発揮しない。
「そう、午前中だけなの。」
「まぁ、はっきりしたことじゃないけど
一般的にはそうなっているね。」
「へぇー、流石。わたし達も
精進しないとねぇ!」
俺にお互い頑張ろうと声を掛ける。
「そうか・・・。まさしく愛だ!
オレが・・・オレ達が、クイズか王だ!」
「わぁーー、由利くんがぁぁーー!?」
混沌と極めるクイズ部であった。
ようやく訳の分からないクイズは終わった。
俺が一勝もできない結果に・・・そもそも
答えのないイタズラなクイズに正解を
出したあの四人がおかしいんだ!
夕陽に照される桜の木といつもの住宅街。
同じく帰路に就こうとする
学生やビジネスマン。
「あ、あの・・・」
「・・・んっ、ああ佐久間さんか。」
佐久間香菜祢。小学5年の少女である。
疲れた心が癒されていく。やはり
純粋で親しみな眼差しを向けられると
元気になっていく。
「わ、わたしたち・・・その・・・・・
恋人なのですから・・・一緒に・・・・・
帰りませんか!?」
ギョッとなって振り返ってヤバイ奴だと
ロリコンだと、勘違い多発する。
まぁ、もうどう言われようがもう
気にしないが。
そんなことよりも佐久間さんが
恥ずかしそうに嘘をついているのだ。
もうエイプリルフールの午前ルールは
過ぎているが・・・。
「そうだな、いつものジュースとお菓子を
買って帰るとするか、恋人なんだからな。」
「わぁ・・・はい!」
手を繋ぎコンビニエンスで買い
自宅でクイズ番組や語る。
夜になると、送る。ようやく長い今年の
エイプリルフールが終わるのだった。
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