クイズの高みを臨む者

第19話吹き荒ぶ一瞬

俺達クイズ一年部は、必ず訪れあろう

熾烈な戦いに向けお互いの力を高めるため

いつも以上に戦った。

やはり、この学園一年精鋭というだけあって

部費や久坂達は、全力で挑んでいた。

練習にも知らなかった知識を蓄え

間違えたクイズを議論などして

充実した毎日だった。

なんだかんだ言って、ここまで

紳士的ににクイズを励んだことが爽やかで

楽しかった・・・癪だが。

そして、高校一年参加の大会の日に訪れ

電車を乗り移動中なのだが・・・

当初は俺は一人で行きたかったが

三人に先回りされ連行された。

「エリーとうとう、わたしたち

一緒に出場できるよ!」

「うん、わたしもこの時をずっと・・・

夢を見ていた。」

隣の右の方では二人しか座席スペースに

部長久坂篤とエリーゼ・アダムスが

そんな百合百合なやり取りをしていた。

そして左の席は俺と安藤が座っている。

「今日も二人は仲がいいなあ。」

「・・・ああ。」

「部長は、由利に昨日一緒に皆で行こうなんて誘ったのに断れたーー!なんて

俺とエリーゼに愚痴をこぼしていて――」

「安藤、お前、少し静かにして

くれないか。いい所なんだ。」

「・・・いいところ?」

爽やかイケメンボイスの安藤は戸惑う。

どんな顔をしているか見ていないがきっと、

怪訝そうにしているだろう。

だが、わざわざ説明はいらないだろう。

この光景に世間話などするなど、愚の骨頂。

「・・・・・・・・」

「・・・・・・・・え、えーと

そんなまじまじとエリーゼと部長を見ると

失礼じゃないかな?」

その通りだ。だけど、この尊い一瞬を

少しでも目に焼くつこうとするのが、

人としてのサガではないか、否!

それが深層心境なんだ!

「そうだが、人は時として忖度がない行動と

分かっていても大事なもののために

しなければいけないことがあるんだ!」

そう、女の子どおしがイチャイチャしている

奇跡を・・・光を見なければいけないのだ!

もちろん、迷惑を描けないように

なるべくの細心の注意を意識して。

「なるほど・・・俺には分からないけど

由利がそう熱くなるってことは

きっと、すぱらしいものなんだな。」

「そう、だから静かにしてくれ。」

「・・・・・聞こえているわよ貴方たち。」

久坂と楽しそうに話をしていたエリーゼが

堪忍袋の緒が切れたのか鋭い目線を

此方に向ける。

俺は咄嗟にそっぽを向きながら口笛をする。

安藤は、えっ!?ご、ごめん!

紳士に謝る。

「あっー、それアニメとかしか観れない

幻の誤魔化す時に吹き始める

分かりや過ぎる口笛だーーー!!」

久坂は、俺の口笛に過剰に反応するのだけど

そんなにキラキラした目で嬉しそうに

指をさすほどかな?

そんな久坂の反応に「えっ!」っと驚く

エリーゼは、俺に敵愾心をさらに増す。

よ、よくわからないが俺が悪いのか?

俺も安藤と同じく戸惑いという感情に同化していく。

同化というのは少し違いカインド。安藤は、

悩んですえ口を開閉の繰り返し

俺は普通に納得出来ず前を向け表を出さないように戸惑っている。

「もう!貴方がいるといつもこんな

訳がわからない状況になるのよーー!!」

金髪碧眼の美少女であり優しいなんて

学校の噂されているが

ヒステリックに叫ぶのがいつもの姿だ。

「エ、エリー落ち着いて。」

久坂がなんとか宥めようとする。

「エリーゼ落ち着こう!?」

まだ、戸惑いの色の安藤イケメンさんは

落ち着くように言うが本人が

しどろもどろブーストしていて説得力が

皆無でツッコミたくなる。

そんないつものクイズ部の混沌を極めた

なっていくのだった。


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