第8話それからは

次の日、雨であった。

俺は、雨が好きだ。

登校すればなぜか歩く人が減りなによりも

静寂になりやすい。

だが教室に入れば変わらない。とくに

いや、外に遊ぶ所がなければ

教室に駄弁る者がどうしても増殖する。

いつもより教室は、喧騒であった。

「よっ、由利!」

「良かったらクイズに相手に

なってくれないか?」

「おはよう。

そして、断る。」

男二人が不満そうにして

まっ、いいかと立ち去る。

次の砲撃が来る。

リア充の集団が近づきそして

親しそうに言う。

「おはよー、由利。

放課後にクイズゲーム一緒に

しないか?」

「いいだろ?」

「頼むよ。」

「わるいが断らせてもらう。」

少しは落ち着くと思ったのだが

まだ、俺の事を畏怖、スゴい奴とか

そんな眼差しに辟易してきた。

なにがと言うとだな、

久坂に追い込む実力とかで

噂をされているのだよ。

「ハァー。」

ぼっちスクールライフのはずが

ちょっとした有名人になってしまった。

それがもし代表するレベルの上位クイズ部

にいてると知られたら恐ろしい。

「あまり、軽率な行動をしないように

しよう。」

そう心掛ける。

そして放課後になり

すぐに鞄を持ち部に向かおうと

立ち上がる。

「少し待ってくれないか?」

さいわいここの奴等は俺に軽く挨拶や

声を掛けるぐらいで

助かる。

居心地が悪いから早く行くか。

「お、おーい。

聞こえないのか?」

上位クイズ部の二年や三年の猛者

がいるらしいが

強いのか気になるな。

いつか戦える機会があれば

積極的に挑むことにしよう。

「おーい・・・おーい!

あっ、ごめんよ君じゃないんだ。」

そして一年代表クイズ部室。

「ん?久坂、今日は速いな。」

「いや、いつも速いと自分では

思っているのだけど!?

いつも遅れる人みたいに言わないでよ。

由利くんの方こそ速すぎるんだよ!」

不満な顔でツッコム部長さん。

艶々の黒髪ロングの美少女だが

こんな残念な性格だよな。

「まっ、そんなことより

ここに来れば挨拶早々、これで

語るとしようじゃないか?」

すでに開けたままの鞄からタブレットを

出す。

つまりはクイズアプリで勝負を挑む。

「ハァー、本当に好きなんだね。

・・・いいよ、やろう!」

一度は飽きれる。そして次に

戦意が昂る久坂。

くく、強い光を放つ奴だ。

純粋にクイズを楽しむ顔つきをしている。

久坂がタブレットを鞄から出そうと

する。

「あっ、ようやく見つけたよ。

声を掛けても返事しないし、

振り向かないで

友達に声を掛けられて

見つかるのに大変だったよ。」

部室の入り口に無粋な輩が現れた。

見たことあるけど・・・

知らないイケメンだし、

久坂の友達だろうか?

「久坂、知り合いか?」

「ゆ、由利くん!

この人は、わたしが戦力を探しのときに

あなたの教室に入って

わたしに負けた

あなたのクラスメイトのランクSだよ。」

失礼だよと声音。

そうか確かにいたな。思い出した。

「・・・あの、その節はどうも。」

「あっ、いえ此方こそ。」

頭を下げるランクS二人。

イケメンは、俺に握手を求めるように

手を伸ばし名乗る。

「俺は氏家陽うじいえようよろしく。」

「・・・俺は由利騎魅正だ。」

一瞬拒否しようと考えたがさすがに

失礼と思い反対の手で掴み拍手。

イケメンもとい氏家は、

嬉しそうに笑う。

「聞いた話だと俺のために

戦ったて周りから聞いてね。

そのおかげなのか

変な噂が流れるずに済んだことに

感謝をするよ。」

そう感謝されても困るのだが

僅かな気持ちだけだし

好奇心の方が強いだけで挑んだだけなのに。

「そ、そう感謝されるほど

大したことなんてしていない!」

氏家は、首を傾げる。

微笑みながら。

どう言えばいいか分からずに俺は悩む。

「由利くんはねぇ、

ツンデレだから嬉しいさを隠して

いるだけで心の底から

照れてるだけなんだよ。」

嬉しい?心の底からって、

そんなことない!

否定しようとするが先に氏家が喋る。

「なるほど、そうなのですか。

面白いんだね。」

「うーん、でもわたしは

面倒くさい性格で困ってるかな・・・

とくに好戦的になったりして。」

久坂は、困り顔で笑みを浮かべ

楽しく話す。

それにしても氏家がなんとかしないと

いけない・・・・・はっ!

目的を訊けばいいんだ。

テキトーに返事して帰らせ

ゆっくりクイズを楽しむことができる。

そうと決まれば実行するのみ。

「氏家。

そろそろここに訪れた目的を

言ってくれないか?」

振り向き目的を語り始め―

「それなら果たしたよ。

君にお礼を言いに来ただけなんだよ。」

お礼なんのことなんだ?

あっ!変な噂が流れずにすんだとかの

事か。そうだとしても

ほぼ臆測だけなのにお礼にくるなんてな

スゴい実行力だな。

「まさか、由利君が久坂と同じ

一年代表する上位クイズ部に

入っていたなんて

驚きだよ。」

ま、まずい!

部員だと思われているような発言をしたぞ。

「い、イヤそうでもないぞ。

俺は久坂や代表部員の雑用という

パシリでクイズなんてまったく

参加させてくれないしで・・・

あっ!あとそれに

これは、俺が負けたからペナルティ

なんだ。」

我ながらよくこんな言い訳を思いついた。

これなら誤魔化せるはずだ。

「そ、そうなのか・・・」

俺と氏家は、久坂に向くと

驚いていた。

「そんな命令なんてしないから!

それにそんなルールなんて無かったよ。」

なら、目配せをする。

顔を傾け分からないような表情。

「そうだよね。

優しい久坂さんで轟かせているし。」

「そ、そう広まっているの?」

「ああ、そうだよ。」

くそ!

やはりこの反応からして

期待していなかったが伝わっていない!

それにしても氏家の奴、

告白まがきごとして

よく話せるよな。

これがリア充だからなのか?

それは置いといてどうしよう?

(強引に帰らせるか

イヤ、戻ってきてなにもならないし

クイズで挑むのは・・・

んっ!クイズ・・・あっ!?)

俺はスマホを取りだし

指を動かしそして

久坂にスマホの画面を見えるように向ける。

久坂は気づき内容を見て固まる。

「ど、どうしたんだ久坂さん?」

心配そうにしていた氏家だったが

久坂は、不適に笑い傲慢にそうに振る舞う。

「あ、あはははっ!!

本当のわたしは負けた相手に

無理難題を要求やパシリを扱う

非道な存在なんだよ!!」

掌を前に向け胸を張りながら

言うのだった。

もちろん氏家は、困惑。

「えーと、急にどうしたの

ですか久坂さん?

それに涙目になってますよ。」

どうしてそんな行動に出たかそれは

久坂に協力しなければこの部を

やめるぞ!っと、脅したのだ。

そしてあの寄行だったわけなのだ。

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