第7話唯我独尊の由利
選ばれた者しか声が掛からない
福井県にある永平寺正解高等学校の
代表一年クイズ部として入部(?)した。
二年や三年のクイズ部もあり
部室は立派な場所与えられ
を教諭や生徒会など
待遇されるのだが
普通のクイズもあるがそちらは
学年、実力、関係なく入れる。
時々、代表クイズ部と対戦もあり
実力があれば勧誘などある。
つまり今その日なのだ。
ちなみに俺は断った。
そんなことよりここの本棚やテーブル
上にある乱雑になっている
クイズ関連の本を読み漁りたい。
三人は、苦笑された。
『やっぱり由利くんは
そうだよね。』
とか、久坂が納得した顔は
なんだか府に落ちたない。いや不愉快!
「今日は誰もじゃまされず
本をクイズができるな。
なになに、やはり対戦クイズではない
クイズは、手の込んだのが多いな。
くく、だが分かる・・・分かるぞ!」
本だと時間制限がなく
問題集のようなもの。
由利は、そんなクイズも燃える男だ。
スラスラと答えていき、
次の本を探そうと本棚まで歩く。
「ん、
クイズ本・・・。」
俺を命を絶とうとし決意して
止めた恩人。
当時はクイズが嫌いで憎かったが
米内のクイズに優越感と爽快感、
そして楽しんだ。
「それで俺は、クイズに燃えるように
なって今ある。
最近、会えていないし
クイズを作ったり、メディアにも
出ていないが、一体どうしていんだ?」
普通に考えれば解雇、実力不足など
だろうと思うだろうが
それはないと一蹴できる。
それは絶妙なクイズを出し
あの人のトークも面白い。
だからこそ突然に表から出なくなった
理由が分からない。
「フッ、いつかクイズをやれば
会えると信じてこの芸術作品を
挑ませてもらうぜ米内!」
どこかにいる米内に言い
本をめくり問題を解き始める。
万人向けのクイズ。
俺のような上級者でも楽しませる
工夫もあり、面白かった。
(まるであの時の米内がいるみたいだぜ。)
そして深呼吸、不適に笑う。
「さあ、魂を揺さぶる
熱い戦いをしようぜ!」
一人だけの部室は熱い空間と化した。
(ジャマイカの首都はキングストンで
次は・・・世界で標高二位を誇る
山K2の標高は?
フッ、8、611mだな。次だ!
トマトの都道府県収穫量
一位が熊本県ですが二位はなんですか?
北海道だな。)
本の米内が紡ぐクイズの世界は
いきなりの難易度上昇に
ツッコムほどにバランスが悪かったり
しているように見えて
どこか整っていて熱く楽しいものだ。
そして知る。俺が中学生の頃は
もう少し簡単に答えれ、後から
ほどよい難しいクイズが出していた。
(最初の頃の俺向けクイズだったが
今、全員に合わせたクイズを
解くのとはやはり違うんだな・・・。)
新しい発見した気持ちになり
おそらくこんな時、哀愁が出てくる
だろうが・・・
「今は、魂が昂っている・・・
米内の紡ぐ最強のクイズを挑んで
破る日をなぁ!」
いつか再び会うことになり
その時はクイズで闘争心を燃えらせ
戦う日が。根拠もなく絶対的に
いつか遠いまたは近い未来あるのを
俺は理屈とは違う魂がそう叫んでいる。
そして無我夢中で解いていき
最後を解き終わり
クイズ本を閉じ椅子の背もたれにもたれると
いつの間にか日が傾いている。
そしていつの間に戻ったのか
ランクSさんの三人。
「うわぁ!どこから湧ってきたんだ
お前ら!?」
「えぇー、わたしたちを虫のように
言わないでほしいのだけど!?」
部長の久坂篤。
白磁な肌とつやつやのロング黒髪。
そしてツッコミが多い奴だ。
「気をつかって声を掛け
なかったというのに・・・
失礼すぎない!」
俺の言葉に憤怒するのは
金髪ロング碧眼キラキラのエリーゼ。
「湧いてきたって・・・
初めて言われたよそんなこと。」
苦笑して困り果てる
(リアクションで)のは
茶髪のイケメンスタイルさん
俺とは対極的な存在。
クイズのスクールランクも最上位と
最下位だしな。
本来俺のようなランク最下位が
ここで寛ぐ身分ではないが
昨日のクイズ戦いで認められ
そして完全に一員扱い。
「帰ってきたことは、ザコ部員の奴等に
戦力の掘り出しを終えてきたのか。」
安藤は、頬を指で掻き答える。
「・・・えーと、
言い方がわるいのは
聞かなかったにして、
残念だけどいなかったよ。
有意義で楽しいがクイズできたから
俺は来た甲斐があったよ。」
爽やかに言うと他の二人も頷く。
「そうか。
それは、良かったな。」
「なんか冷たいくない。
もう少し興味を持ってもいいのに。」
エリーゼは、頬を膨らませ怒る。
安藤は、そんなエリーゼに
横目で優しい表情で口を開く。
「きっと由利は、照れ屋なんだよ。
だから冷たい台詞を言ってしまうし
内心は優しい・・・・」
「おい!どうしてそこで
はっきり言わないんだよ!」
「あ、あははごめん。」
両手を合わせ軽く謝る安藤。
だが、エリーゼが納得していない
ように見ているしこれ
なんとかしなきゃならないやつ
じゃないか!
イヤだな。でも答えるしかないので
言葉を慎重に選ぶようにする。
「エリーゼが楽しいならそれで
良かったよ。」
「そ、そう言ってくれればいいのよ!
わたしはう、嬉しくなんてないけどねえ。」
「フフ、エリーゼが素直に言われて
嬉しそうな顔。」
「ち、違うから。
嬉しいなんてほんのわずかしか
ないわけで。
つまりこれは、嬉しくないと同義なの!」
矢継ぎ早になるエリーゼに
久坂は、楽しそうに微笑み
安藤は、エリーゼの反応に頬を緩む。
なんだかここ爽やかな風が吹いて
場違い感がスゴいなぁ。
エリーゼは、俺に半目で睨みながら
人差し指をさす。
「あんた!なんでそこから
距離をとろうとしているのよ!」
「い、イヤ別に距離をとるような
ことなんてできないだろ。
座っているんだから。」
「そう言うことじゃなくて!
心が距離を取るように・・・なんか
感じたのよ!」
なんて理屈だよ。
だが間違っていないことに驚いた。
すぐ怒るから、愚鈍だと思っていたが
慧眼な奴のようだ。
よく癇癪を起こし叫びだすが。
「あんた今・・・失礼なこと
考えなかった?」
「・・・・・イ、イヤ。」
「いや、これは考えていた!
目を逸らしたのが認めている反応だから!」
「そうだったとして、
言わなくていいだろーーーー!!?」
仰ぎながら叫ぶ俺。
三人は引いたり驚いたりそんな
反応だった。
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