生乳

 皆さんもニュースなどで耳にしたことがあるのではないかと思いますが、年末年始で生乳が5000トン廃棄される可能性があるのだとか。


 生乳(ようは牛乳の素)と聞くと、MILK LAND HOKKAIDOという北海道産牛乳・乳製品の消費を拡大することを目的とした運動を昔からやっている北海道の事だけかと思いきや、日本全国で合算してということらしいです。

 とはいえ、やはり北海道は全国総量の50%を占めるので、あながち他県の事とは言えませんが(汗)。

 最近ではコロナ渦で学校が休みだったりしたときに、給食で牛乳が消費されないという影響で、似たようなことが起こってましたね。

 で、北海道知事自ら牛乳チャレンジと銘打って、生乳(牛乳)の消費を訴えたのは記憶に新しいところです。


 せっかく作ったものを廃棄してしまうとは、勿体ないお化け信仰者の僕としては、何とかして勿体ないことにならないように協力したいと思うのですが、ちょっと調べてみると意外なことが判ってきました。

 なにか年末年始に急に廃棄する量が一気に増えてしまい、大変なことになっている印象ですが、実がかなりの量を日々廃棄してるようなんです。

 直接自然に働きかける産業の総称である一次産業、酪農もこの一次産業ですが、素人目には農家さんや漁師さんとはちょっと違う部分も感じたり。

 単純に比較はできませんが、農家さんと漁師さんは天候にかなり左右されるのと、生産量を比較的調整しやすいのかなと(酪農家さんと比べてね)。

 例えば、秋刀魚や秋サケが大量に入れ食いで、獲った魚で船が沈むくらいになったとします。獲れた魚の値段は需要により決まります。

 だから、漁船を出す燃料や乗組員の給料と、獲れた魚の価格が釣り合わなければ、別の魚を獲るか船を出さなければ魚は余りません。

 一時的に余ることになっても、価格で赤字になってまで魚を獲ろうということは、普通は無くなりますよね?

 農作物も同じようなことになっています。たくさん作っても需要と供給のバランスで供給過多になれば、必然的に値段が下がります。

 安く買いたたかれる作物を作るより、高く売れるものを作りたいと思うのは普通のことです。

 しかし酪農、それも乳牛となると話は変わってきます。だって生乳を出す乳牛は、お乳の生産量を(ほぼ)変えれないのですから。需要の状況を見て、今月は何とか売ろう/買おうという訳にも行きませんし、乳が張った状態で絞らなければ病気になってしまいます。

 現在の生産量になってきたのは、過去の生乳不足によるバター不足があって、あの時のように不足しないようにと、ある程度の生産数を確保しているようでです。

 まぁ北海道では土地柄もあってか、バター不足のニュースの真っただ中でも、店頭でバターが少ないとは感じませんでしたが(汗)。


 で、今できることは消費するしかないということ。国をあげて飲め飲め言いますけどねぇ、急に倍とか飲めない訳ですよ。もちろん地物酪農家を応援したい気持ちの人は多いと思いますが、単純に牛乳たくさん飲めってねぇ(汗)。あ、僕もそうですが日本人は乳糖不耐の人が多いらしいです。子供のころは給食で毎日牛乳飲んでも平気だったのに、大人になるにつれ飲むとお腹がゴロゴロ、緩くなっちゃうアレです(笑)。

 日本人は大人になると、このゴロゴロの原因である牛乳の中の乳糖を分解する力が落ちるそうです。そして少子化と基本的に牛乳耐性が高い人が少なくなってるんですね。僕は牛乳自体の味は好きですが、冷たいのをカップ1杯飲むと結構来ます(笑)。


 さて、生乳の生産を簡単に調整できないことと、かといって急に大量に飲めないというジレンマですが、生乳の括りで言えば、乳製品(牛乳・チーズ・バターなど)を積極的に使ったレシピなんかをCMなどで流してくれると良いんじゃないかなって思います。

 前に日清カップヌードル・シーフード味に温めた牛乳を入れるとクラムチャウダーっぽい味になると、一部でバスったような面白くて美味しいレシピなんかが良いですよね。実際クラムチャウダーって作るのちょっと面倒だったりしますが、温めてお湯の代わりに牛乳を使うって、結構消費に貢献できるのではないかと思ったりします。


 生産者・消費者問わず、なんとか美味しく勿体ないを減らしていきたいものですね。


 ということで、ジャガイモもあることだし、久しぶりにクラムチャウダーでも作ってみようかな(笑)。

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