炊事は僕の担当です

精米と副産物

　僕の家では、お米は秋に農家さんから直接玄米で買っています。毎年、採れたての”ゆめびりか”を食べれる幸せ、これだけでも十分贅沢ですよね。今回はお米関係ですが、少し炊事から離れます。

　玄米は小屋で保管して、自宅のお米が減ってくると、小屋へ行き玄米を持ってコイン精米機で精米してきます。玄米は毎年妻の実家の分と合わせ、大体１５０kg（３０kgの米袋５個分）を買うのですが、昔は僕がたくさんお米を食べてたので、１８０kgとか買ってました（汗）。

　玄米ですので、白米に精米すると約１割が糠（ぬか）として分離されるので、実質的なお米は玄米の１割減です。

　これって、１０kgの玄米を精米すると、１kgもの米糠がでるということです。そういえば、米糠って見たことありますかね？

　一番手地下なものだと、ぬか漬けのぬか床の糠ですね。米糠はぬか漬け以外にも利用方法があり、その代表が畑の肥料です。

　米糠は発酵させてから肥料として畑に撒いたり、腐葉土・生ごみと一緒に混ぜて発酵させ肥料にしたりと、化学肥料とは違い自然な肥料となります。

　ちなみに、発酵させないでそのまま畑に撒くと、土の中で発行して熱を持ち、農作物をダメにすることがあるので、必ず事前に発酵を終えてる必要があるそうです（義父ちゃん談ｗ）。発酵時の最大温度は７０℃くらいらしいです。

　さて、コイン精米機ですが、精米機には玄米投入口と精米されたお米が出て来るところがあります。では、糠はどこに行ってしまうのでしょうか？普段、コイン精米機を使ってる人なら当然知っていると思いますが、相対的にコイン精米機を見たこともない人が多いと思います（汗）。

　精米時に分離された糠は、大体精米機が入っている小屋の隣の小部屋に貯まります。この部屋に貯まった糠は、持ち帰ることが可能で、中には糠を集めるためのホウキやチリトリが装備されていることが多いです。

　自分の持ち込んだ玄米を精米し、精米後は隣の糠小屋から糠を持って帰り、肥料やぬか床の原料に出来る訳ですが、ウチの広さの畑だと、自分のところの玄米を精米したくらいの糠の量では全然足りないです。できれば、別の人が精米した時に糠が不要で、そのまま放置されているとこの時期助かります（笑）。

　しかしながら、玄米を食べる分だけ精米しに来る人、いや、そもそも個人が玄米を精米器で精米する人は、大半この米糠も再利用しようという人が多いのです。

　自分の玄米を精米した後、隣の糠小屋に入る時って、宝くじが当たってるかどうかに煮てる感じ（妻はねｗ）らしいです。

　で、先週の精米では全敗（笑）。途中で寄ったホームセンターの精米機でもきれいに持ち帰られたあとでした。

　そんな週末の日曜日、妻がホクホク顔で帰ってきました。

『なんか良いことでもあった？』

『うん、実家の帰りの○○のホームセンターの精米機に、米袋（３０kg）に入りきらないくらい、米糠があったんだよ！』

『ほほう』

『米袋１枚しか無くてさ、少し持ち帰れない分もあったんだけど、パンパンにして小屋に持って行ったの』

『う、うん。で、糠はどこに置いたの？』

『米袋にビニール袋被せて、小屋の玄関入ったところに置いてきた』

『・・・密封はしたの？』

『ビニール袋が小さくて、被せて来ただけ・・・ダメかな？』

『ダメかな？じゃなくて、去年米袋のままコンテナに入れたら虫が湧いて大変なことになったでしょ？』

『・・・うん』

『小屋の中でも同じことになるかもよ？』

『・・・それはマズいよね』

『・・・あぁ、しかもあと少しで僕のバイクもやってる。新車なのに虫だらけは勘弁してほしい』

　去年も同じようにどこかの精米機から宝の山を持って帰った妻が、コンテナの中で保管してたら、良く分からない虫が湧いて、ちょっと文字では描写出来ない様な状況になりました（汗）。あの時のような地獄絵図はもう勘弁です。

『そ、それじゃさ、畑に生ごみ入れてるポリ容器があるじゃん？』

『あぁ、食べきれなくてダメになった大根とか入ってるやる？』

『そうそう、そこに米糠いれて発酵させたらどうかな？』

『いや、どうかなって・・・・』

　スマホでググります。【米糠　発酵　生ごみ】で。

『どうやら腐葉土と生ごみと米糠で肥料が出来るらしいけど・・・』

『やった！それでいこう！ね、今日仕事帰り小屋に寄ろうよ、ちょうど今日捨てる予定の生ごみもあるから、ジップロックして車に乗せて』

　えっ？生ごみを車に乗せとくの？本気で言ってる？って聞こうとしたけど、妻の目があまりにもキラキラしてたので言えませんでした、はい。

『まぁ腐葉土は小屋へ行く途中のホームセンターで買えばいいと思うけどさ、この米糠肥料の作り方に、毎日空気を入れるために混ぜるって書いてるよ？』

『毎日？』

『そう、毎日。まるでぬか床だよね』

『２日に１回じゃダメかな？』

『どうだろうね？』

『・・・さすがに毎日小屋に寄るのは厳しい』

　２日に１回寄るのも厳しいと思うんですがね（笑）。そんなわけで、今現在駐車場に停めているミニバンには、ジップロックとビニール袋に入れられた生ごみが積まれています。これはこれで、日中に発酵したりしないかな？（滝汗）