ほんのひと手間

 まぁ手抜きといえば手抜きなんですが、僕はあまり下ごしらえが要らない調理法が多いです。


 特に油を使うようなものは、なんちゃって方式で代替えすることが多数(汗)。ナスの揚げびたしも、フライパンに多めに油を敷いて、揚げ焼き状態で作ったり。まぁ時短といえばカッコいいですが(笑)。

 僕のお尻の問題から丸一週間ほとんど自炊をしていませんでした。それでも畑には実を付ける野菜たちが居て、ある程度消費してスッキリしてきた野菜室が、あっというまに元通りのギュウギュウに・・・。

 お尻の経過も良好で、ほぼ一般生活に支障が無くなって来たので、野菜が傷む前にお得意の大量惣菜生産を行うことにしました。


 その第1弾はナスです。ナスといえば夏野菜ですが、なぜかまだまだ採れているのです。なんとなく旬の時期より実が固いような、水分が少ないような感じがしますが、見た目も立派なナスたちが袋2つ分も居座っていました。

 収納上手な妻により、野菜保存袋(エチレンとか吸収するやつで野菜が長持ちします)に付箋で、「10/4ナ」とか「10/3ズ」とか収穫した日と中の野菜の頭文字が書いてあるものが張り付いています。これを見て古い日付のモノから調理していくわけです。

 で、「10/7ナ」がある以上、この「10/4」のナスを調理するわけですが、これが中々の量(汗)。いつもなら、輪切りにしてゴマ油で炒め、七味を振って麺つゆで味付けた、単なるナスの炒め物とか作るんですが、ちょうど安売りで買った生姜を冷凍保存しようと、2カケをそれぞれ半分にしてラップに包もうとしていた時でした。

 生姜がたくさんあるんだから、どうせなら生姜を使った料理にしよう。ナスと生姜は相性良いですからね。そうなるとやっぱり味付けはお醤油かな?

 そんわけで、調味ダレ作りはほぼ生姜焼きのタレと同じような分量、違いはお肉違ってナスはタレを吸収しちゃうんで、少し甘めで薄くしたかったので、みりんを入れたくらい、醤油1:日本酒1:みりん1:砂糖1/2って感じで。


 ナスを輪切りにして水にさらしますが、これに粉を振ってから焼いたら、タレを入れたときにとろみが出て食感も良い感じになりそうだなってことで、しっかり水切りした後、キッチンペーパーで水気を取っていきます。これをしないと、脂が跳ねて怖い目に合いますからね。

 さらにナスに片栗粉をまぶし、フライパンで両面に焼き目が付くようにしっかり焼いていきます。

 でもね、こういう焼きたかをするには、僕の大きなフライパンはちょっと向いてないんですよね。どちらかというと、中華鍋のように口が広くて深さがあるタイプなので、底面の広さがあまり無いんですよ。ここに割りにしたナスの両面を焼いて行こうとすると、一度に焼ける量が制限されてしまいます。ですから3度に分けで焼いていきます。

 水気をキッチンペーパで採るにしても4~5枚は使うので、いつもの僕は勿体ないのでこんな手が掛かることはしないんですが、復帰戦ということもありましたから思い切ってやってみました。

 小ぶりのナス12本分をすべて焼き、先に焼いたものもフライパンに戻してから、用意していた調味ダレを入れて、煮詰めるように絡めていきます。

 ナスの表面についた片栗粉も良い感じに溶け出して、次第にとろみがついていきますので、ある程度絡んだら完成です。


 味噌汁は大根おろしとなめこ・長ネギの味噌汁。完全な和定食の完成です。たまたまこの日は、冷蔵庫に冷ご飯が1人分しかなかったので、そのご飯を僕に譲ろうとしてたようですが、僕はトウキビをちょこちょこ食べてたので妻にご飯を譲りました。

 ナスの生姜炒めに、なめこの味噌汁、そして先日作った大根ばっぱの炒め物。どれもお米と会う惣菜ばかりで、最初ご飯を譲った妻が


『ダメだ・・・ご飯をもっと食べたくなっちゃう(笑)』

『だからご飯炊こうか聞いたじゃん(笑)』

『これ、明日弁当に持っていくこと決定!』


 ナスもほんのひと手間掛けると、普段食べているものと違った感じなりますので、たまにはやってみるものですね、たまにはね(笑)。

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