本当のコスパ

 先日、トラクターで畑の土と一緒に、小屋の水はけ用の暗渠パイプまで耕された現場を確認してきました。


 問題は切断された根っこの部分を見つけることですが、妻はスコップ、僕は鍬を持ち、2人で長靴を履き、農家の夫婦の様ないでたちでひたすら土を掘り返します。

 ところで、男は女より空間把握能力が高いという話しを聞いたことありませんか?

 詳しいことはわかりませんが、見た目の量や奥行きなど、理由は良く分かりませんが男の方が高いらしいです(あくまでもネットの情報ですが)。

 無事、切断面を発見したので、あとはその直線状にまだ土に埋まっている残骸が無いかと掘り返していたのですが、どうも妻の掘る位置が”数打っちゃ当たる”的なんですよ(汗)。あるいみ馬力あるなとは感心しましたが。

 普通に考えれば、切断面の手前までどの方向でパイプが来ているかを見て、その延長線上を掘れば良いような気がしますが、掘ってる場所が明らかに線上じゃないんですよ(笑)。

 切断面とその延長上の少し先に、畑で使う金属の支柱を立てて


『ほら、あの棒を繋げた直線が、本来暗渠があったであろう位置になるから、その辺を掘った方が良いよ』

『あ、ほんとだ、全然違うとこ掘ってた(笑)』


 15分ほど畑をほじくり返し、なんとか残りの残骸をすべて見つけて畑の脇に集めておきました。その残骸から、切断された長さは約1.5mほど。

 とりあえず、補修をどうするかは後回しにして、とりあえずホームセンターへ暗渠パイプを確認しに行くことに。

 妻は小屋を作ってくれた業者に、お金を払ってでも直してもらおうと考えていたようですが


『暗渠繋げるくらいなら僕でも出来るから、業者じゃなくても良いんじゃない?』

『え?お兄さん出来るの?』


 小屋のウッドデッキの設置や、テレビアンテナの設置、テレビの壁掛けやタイヤ交換まで全部自分でやってるのに、なぜ暗渠パイプの設置は出来ないと思うかの方が、僕には良く分かりませんが(汗)。


『いや、パイプ繋げて埋めるだけだし、何なら昔の排水で使ってた塩ビパイプがそこに見えてるでしょ?そこにエルボ(継ぎ手)使って溶接することも出来るよ?』

『溶接?プラスチックの?』

『うん、あれ?もしかして忘れてる?僕が父ちゃんの会社で塩ビの切断とか溶接してたこと』

『あぁ、そういえば付き合ってたころ、そんなことやってたんだね』

『溶接機なら友達持ってるから、借りてきたら綺麗にくっつけるよ。溶接にはちょっと自信があるから(笑)』

『いや、そこまで本格的じゃなくても』

『まぁ、とりあえず暗渠パイプだけは見に行こう』


 そんなわけで、近くの大型ホームセンターへ。

 お目当ての暗渠パイプは売ってましたが、最低4mからしか買えないので、買ってもウチのワンボックスにぎりぎり乗らないかも・・・もしかすると、お店の2tトラック借りないとダメかもしれません(汗)。まぁ4tトラックにも仕事で乗ってたんで運転は問題無いですけどね(笑)。

 ひとしきり見て、まぁ4000円もあれば一式揃うことが分かったので、今度は店外にある野菜の苗を見たいと妻が言い出します。


『えっと、なんの苗探してるの?』

『うん、玉ねぎ作ってみようかと思ってるんだよね』

『玉ねぎって苗で売ってるんだ(笑)』

『うん、小さな球根が束になって売ってるはずなんだけど・・・あ、あった!』


 見ると、本当に小さな球根が10個くらいプラカップに入って売られてました。1つ350円だったかな?


 ん?

 あれ?


『ねぇ、お姉さん』

『なに?』

『これ1つで10個玉ねぎが出来るでしょ?』

『そうだね、球根分裂したりしないから、1個1玉だね』

『それって・・・買った方が安くね?(笑)』

『・・・たしかに』

『いや、作ることが楽しいとか、無農薬で作るから安心とか言うんなら良いと思うけどさ・・・僕たちが住む区は、玉ねぎ栽培で有名な場所ですけど?(笑)』

『今日は保留とします(笑)』

『あ、買うなとは言ってないからね(笑)』

『わかってます!』


 コスパばかりを重視するはどうかと思いますが、何でも自分で作れば安く上がるかと思うと、思わぬ落とし穴に落ちそうですね(汗)。

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