#牛乳チャレンジ

 長引く新型コロナの自粛規制、日本の食糧基地と言われる北海道も深刻な影響が出始めています。


 まぁ影響が出ているのは北海道だけではなく、日本全体が同じような状況だとは思いますが、食料自給率が高い北海道の生産者の方々に影響が出るということは、日本全体にも影響が出るということでしょう。

 そんな深刻な影響が出ている産業のひとつに酪農家があります。酪農家の友達もいますが、半農半酪でかつ肉牛なのですが、今回は乳牛の方について。

 ご存じだとは思いますが乳牛からは生乳がとれ、様々な乳製品に加工されます。バターや生クリーム、中でも代表されるものが皆さんに一番馴染みが深い牛乳です。


 僕は牛乳嫌いでは無いのですが、大人になってから乳糖不耐症、いわゆる牛乳飲むとお腹がゴロゴロするようになったため、子供のころのようにたくさんは飲めなくなりました(汗)。

 それでもカフェオレの飲むために、冷蔵庫に牛乳はいつも入っています。まぁこれも牛乳を飲みたいというよりは、ストレートコーヒーは胃に刺激が強いのと、何より超猫舌のため、適温まで冷やすという重要な役割があります(笑)。

 ちなみに妻は乳糖不耐症ではないらしく、必殺牛乳粥を自分で作るくらい牛乳が好きです。


 話を戻しますが、緊急事態宣言により公立の学校が休校となり、当然ながら給食もないことから、毎日給食に出される牛乳の消費も無くなっています。

 もちろん、給食には肉も野菜も使いますし、牛乳だけが影響を受けているわけではないのですが、生乳は生産量の調整が難しいのです。

 当たり前ですが生乳は牛が作るもので、乳牛に


『今日はお乳いいや』


とは言えないですしね(汗)。しかも定期的にお乳を搾ってやらないと、病気になってしまうとか・・・。記憶に新しいのが、2年前の胆振東部自身でのブラックアウト、中には手で搾っているところもあるのかもしれませんが、今はほとんどが機械で搾っていて、当然電気が無ければ機械も動きません。

 そんなかな、鈴木北海道知事が『SOS!牛乳チャレンジ』と題してSNSで自ら発信しています。


 牛乳嫌いじゃないのに、たくさん飲めないジレンマが悩ましい今日この頃、いつものように買い出しに行くと、妻がこっそりとカゴに何かを入れてきました。見ると牛乳寒天みかん入り(割引シール付き)でした。


『お、安くなってたんだ?乳製品を買うことが、牛乳チャレンジにもなるから良いよね』

『これ、結構量も多いし食べ応えがありそうだったから(笑)』

『どれどれ・・・298円の20%引きかぁ』

『実質260円くらいだね』

『みかんも入ってるんだね』

『なんかリッチでしょ?』(この程度でリッチと思える夫婦です)

『まぁ・・・確かにお買い得だけど・・・』

『だけど?』

『いや、今は牛乳チャレンジというくらい消費を増やしたい時期だし、なんならいつも買ってる牛乳も安かったでしょ?』

『うん、特売日くらいの値段だったね』

『それなら、牛乳1本分(1L)まるごと牛乳ゼリー作っても、この寒天より安上がりだと思うよ、量も多いしね(笑)』

(あからさまに、誰が作るんだ?という顔の妻)

『考えてもみなよ、これにゼラチン買って好きな果物の缶詰かっても、ほぼ同じ値段じゃない?』

『たしかに・・・・』

『このお買い得のパックは見た感じ300g程度でしょ?』

『うん、でも牛乳なら1Lだよね』

『考えてみて、この牛乳パックを利用してこれで作ったら、中からまるごと牛乳ゼリーだよ?(笑)』

『わかった、これ返してきて牛乳もう1本買ってくる・・・でも作ってくれる?』

『作るって程の手間でも無いと思うけど、いいよ』


 食べ専の妻は、ゼラチンの売り場も把握してないのに、僕が一直線に売り場へ向かうと、妙に感心してました。


 帰宅しさっそく牛乳ゼリー作りをせがむ妻、急いで作っても固まるまで食べれませんからね(笑)。


『簡単だし見ててあげるから作ってみたら?』

『えーーーーーーーーーーっ!』

『一度作り方覚えたら、僕が居なくてもだよ?』

『うん、作ってみる!』(単純でよかったです (笑))


 良かったというか、ゼラチン溶かして少し温めた牛乳に混ぜて、さらに果物の缶詰も混ぜて、容器に移して冷やすだけですからねぇ。当分は妻が実家のどこかから発掘したパルスイート(低カロリー甘味料)使うことにしました。

 普段パルスイートを使うことが無いので、どのくらい甘いのか分からずに、とりあえず大匙3杯入れてみて妻が味見


『うわっ、あまぁーーーい!』

『どれどれ・・・ほんとだ結構甘味あるね』

『こんなに甘くなくてよかったのに』

『いや、前から言ってるけど、塩味は冷えた方が、甘味は温かい方が強く感じるから、冷やしたらそれほど甘味感じないと思うよ』

『そうかなぁ』


 そうかなぁ?と言われても、今更牛乳足すのもなんですから、渋々容器に移して粗熱を取ってから冷蔵庫に。

 大きなタッパー1つに作るものだと思っていたら、小さめのタッパー何個にも分けて作っていました。


『こんなに分けたんだ?』

『うん、大きなの1つで作ったら、いっぺんに食べちゃいそうだから(笑)』

『たしかにね』


 1リットルの牛乳ゼリーを一気食いする奥さんなんて居る訳ないとお思いの方もいるでしょうが、過去に鍋プリン(1リットル)の9割を一気食いした実績があるので笑えません(笑)。

 何度も冷蔵庫の扉を開けては、固まり具合をチェックする妻・・・電気代勿体ないし冷気逃げるから固まるの遅くなるのに!などと音声として発せる訳もなく、ニヤニヤしながら様子を見ていました。


『あっ!固まってる!』

『良かったねぇ、これで食べれるね』


 さっそくタッパーの1つを取り出し、おしゃんてぃな容器に移すこともなくダイレクトアタック!


『わぁ、これくらいの甘さが丁度良いかも』

『思ったより甘味感じないでしょ?』

『そうなんだね・・・・ということは普段食べてるプリントとか、どれだけ甘いんだろう』

『これパルスイートだから、カロリーは砂糖の1/3だしヘルシーだから罪悪感薄いでしょ?(笑)』

『うん』


 そんなわけで、外出自粛で家出の中で動画やら録画した番組を続ける連休も、この格安牛乳ゼリーのおかげで、引きこもり続けることが出来たようです。

 ことあるごとに


『さて、わたしは牛乳ゼリーでも食べようかな』


宣言をする妻をみて、僕も少し食べたくなったので


『それじゃ僕も1つ(1タッパー)貰おうかな』

『え?お兄さんも食べるの?』

『だってまだたくさん残ってるし、ひとつくらい食べても良いじゃん』

『・・・わたしが作ったのに・・・』


 これである(笑)。珍しく妻が作ったものを夫が食べたいと言っているのに、妻は甘いものに対して、非常に排他的になります(汗)。


『それじゃ、今食べてるの少し分けて』

『うーん・・・いいけど・・・』


いや知ってるけど、どんだけ分けたくないんだよ(笑)。そんなわけで、小鉢を持ってカレースプーンで大盛り1杯とると


『それだけでいいの?』


 これは、それだけで十分だよね?なのか、もっと食べても良いよ!なのか、非常に微妙なものです。


『いや、これだけ食べたら十分だから』


やっと妻の表情が普通に戻りました。まぁ前者だったのでしょう(笑)。


 分けてもらったゼリーは、なんというか昔母親が作ってくれたような素朴な味で、妻は果物の缶詰買わずに、その分もう1本牛乳買ってゼリーにしたいとも言ってました。


『そういえば、前に僕がアップルパイ作ったときに買った、バニラエッセンス入れたら、もっとそれっぽい味(まあ匂いだけど)になると思うよ』

『そっか、その手があったか!』


当然お菓子作りもほとんどしない妻ですから、その手があったか!というほど、ついうっかりしてましたという体ではないはずなんですが、バニラエッセンスが入ったらどんなものになるかくらいは理解できてるようです(笑)。


 さぁ、みなさんもレッツ#牛乳チャレンジしてみませんか?

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