実家からの戦利品

 妻が実家へ帰ると、自分の母ちゃんのご機嫌を損ねないように、使わないであろう物を毎回持ち帰ってきます。


 以前にも、今僕がオリジナルプロテインドリンクを作るのに使っている小型のミキサーを実家の奥から発掘した妻が


『わー!これ、お兄さんが欲しがってたやつだ!母ちゃん使ってないならお兄さんに貰って良い?』


 この物の場合は新品未使用が発掘されたこともあり、僕らの自宅経由で処分するのではなく、本当に僕が大根おろしに使ったり、長芋擦るのに使ったり大活躍しています。

 なぜか箪笥の中から発見された上白糖(1kg×3)も、ありがたく我が家で使わせてもらってます。まぁ使えるものなら良いんですけど、先日の漬物用ホタテ貝殻など使用用途が意味不明(のちに@00ri00さんのコメントで使用用途が判明したため、廃棄前に義父ちゃんに確認予定)なものや、古すぎて使えないものなどは、一度我が家のトランクルームなどで熟成(一時保管)させ、その後義母ちゃんが『返して!』と言わない、とういか譲ったことも忘れているようなら破棄するというパターンを繰り返してきました。

 それでも義両親が2人で住む、4LDKのマンションは未だに物が溢れかえっているのだとか。(実家には何度も行ったことがありますが、あえて居間以外のドアは開けないようにしている)


 そんな先日の戦利品ですが、段ボール2つ持ち帰ってきた妻が


『ねぇねぇお兄さん、ちょっとこれ見て』


 段ボールから何かをゴソゴソ取り出し食卓テーブルに乗せる


『じゃーん!FP(フードプロセッサー)をもらってまいりましたっ!』

『へぇ、あのミニミキサー以外にも、本格的なFPも持ってたんだ?』

『これもさ、”ウチのお兄さんが喜ぶと思うから、使ってなかったら頂戴”って言ったら、”そんなので良いなら持っていきな”って言われたさ』

『義母ちゃん機嫌よかったんだね』

『そうなの、だから”うわぁ~、これ絶対お兄さん喜ぶよ~(棒読み)”って言って持ってきたの』

『どれどれ・・・ってかこれ、すっごく古くない?』

『うん、壊れてはなさそうだけど、色がすでに黄ばんでるし、ほらここを開けると・・・ジャーン、電源ケーブルがこんなところに(笑)』

『ウチのFPは本体巻取り式だから、古さを感じるね・・・っていうより、この容器は金属製じゃん!』

『そうだよ、蓋はかろうじて透明だから上からだと中が見えるけど、混ざり具合はあまり分からないね』

『なんていうか、一応使った感があるな・・・』

『私このFPを使ってるところ一度も見たことがないんだよ』

『いや、それは使ってないというより、お姉さんが台所に近寄らなかっただけじゃない?』

『そうとも言う(笑)』

『きっと、魚のつみれとかさ、こういうので作ってくれてたんだよぉ』

『私食べるの専門だから、手作りか買ってきたものか良く分からないだよね』


 恐らく昔の家電マニアになら、それなりの値段で売れそうですが、現行のFPがあるし2台は必要ないので、近いうちに燃えないゴミとして出されることになりそうです(汗)。義母ちゃんゴメンよぉ・・・。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る