おいなりさん
前回のエッセイで、チラッと妻がお稲荷さんを作ったことを書きましたが、一応正確に書いておこうと思います。
お稲荷さんの揚げ、ウチではキツネと呼んでいますが、当然売られている揚げのままではお稲荷さんにならないのは言うまでもありません。
まずは揚げをお甘じょっぱく煮る必要があるわけですが、最近では既に味が付いたものも売られてたりしますよね、やっぱり煮物は時間が掛かります。
そんな煮物を妻が自発的に作るのかといえば、まぁこのエッセイをお読みの方には言わずもがなですね(笑)。
このお稲荷さんはある程度定期的にやってきますが、その源は妻の職場の先輩で、今は定年で悠々自適な生活を送っている近所のネコ友さんのお姉さん。
この方が定期的に妻の先輩のところに、キツネを持ってきてくれるのらしいのですが、一人暮らしの先輩には到底食べきれない量らしく、食べきれない分が自動的にウチにやってる来るわけです。
もうキツネが出来上がっているの、あと必要なのは中に詰める酢飯だけなんで、まぁ簡単と言えば簡単ですが、流石に自分が貰ったものを旦那に作らせるのは先輩に申し訳が立たないと思っているのか、酢飯を作って詰めるところまでは妻が担当となっているのです。
そんな妻がピーマン祭りの夕食時、同じようにお稲荷さんを食べながら
『この稲荷、お米固くなってるね・・・』
『いや、お米が固いんじゃなくて、詰め過ぎたんでしょ?』
『だって、酢飯にしちゃったご飯、使っちゃおうと思って(てへぺろ)』
『久しぶりにブラックホールな感じしたよ(笑)』
『失礼しました』
おにぎりと違ってお稲荷さんは握りませんが、特定の容器に詰めるようなものなので、たくさん詰めれば当然密度が上がるわけですが、流石に今では密度が上がる原因は自分でも認識出来てるようです(笑)。
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