ご飯を食べさせてくれない

 えっと、この話しは妻の幼かったころの話しなんですが、僕は結婚してすぐにこの話しを聞いていましたし、まぁ一緒に暮らしてるので夫婦の食生活のことは把握できてますから問題にはならないですが・・・


 それは妻がまだ小さかったころ、確か4~5歳ころの話しと聞いていますが、その頃妻の家族は、義父ちゃんの妹さん(妻の叔母さん)家族とお隣さんだったそうです。

 その叔母さんの子供(妻のいとこ)は妻よりも少し歳が上で、まだ妻の弟が小さく手間が掛かっていたとき、その叔母さんにお世話になっていたそうです。

 そんなある日のお昼ころ、浮かない顔の妻を見た叔母さんが


『〇〇ちゃん、どうしたの?』

『もう母ちゃんったら、を食べさせてくれないの!』

『えっ!?』


 叔母さんもその時はきっと、現代でいう所のネグレストかっ!?と思ったに違いありません(笑)


『いつからご飯食べてないの?』

『んと、昨日の夜から』

『まぁ、昨日の夜から何も食べてないの?』

『うん、昨日の夜はうどんだったし、朝はパンだったの!』

『!』


 そうです、幼い妻がいうというのは、お米のことだったのです。

 笑い話になっていますが、当時叔母さんはさぞビックリしたでしょうね。逆に言えばそれほどお米が好きだとも言えますが。


 この表現法は、今になっても取れていないようで、たまに


『そういえば今日1日、食べてないや』

『それじゃ夜は麺やめて、何かおかず作るからお米炊けば?』

『うん、そうする。お米食べないと何か力が出ないんだよね』


 家の中で使う分には良いですが、出来ることなら外では使ってもらいたくない表現だけど(笑)。

 そういえば、妻が結婚して持ってきたアルバムに、生まれてからの写真があり、真っ赤な頬っぺにお米をたくさん付けたまま(そういえば付き合い始めたころも頬っぺ赤かったな・・・)小さな妻(たぶん2~3歳かなぁ)が、大きなおひつを抱え、しゃもじで直接お米を食べてる写真があったのも、うなづける気がします。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る