可用性と故障率

 一般にはちょっと聞きなれない言葉でしょうが、僕の仕事がらこの言葉がしっくりくるので使ってみました。


 普段の生活の中で、いつも使うんだけどダメになったときのことを考えて、予備を買っておくことってありますよね? 雰囲気ニュアンス的には似てると思います。

 例えばシャンプーなんか、入浴して洗髪しようとシャンプーを出すと、微妙に足りないと、入浴を止めてシャンプーを買いに行くとかしませんよね?

 出来れば入浴を続けたい訳ですから、いつシャンプーが切れても良いように予備用にもう1つ買っておく、まぁそんな感じです。


 なぜ畑の収穫物を、消費や調理方法を悩ませるくらい作ってしまうのかというと、野菜は種や苗から育てますが、途中で鳥(たぶんカラス)に悪戯されて抜かれたり、天候不順などでうまく育たなかったりと、自然が相手ですから必ずしも植えたものがすべて育つという訳ではないので、万が一ひとつがダメでもまだ残りがあれば、収穫を期待できるという訳です。

 義父ちゃんの仕事は、僕らが結婚したときにはトラックで資材を運ぶ仕事をしていましたが、昔は機械組合(農機具は高いので、組合で所有したくさんの農家さんで農機具を共有する)で農業機械を運転する仕事をしていたそうで、農家はやっていなくてもどうやって野菜を育てるかは良く分かっているわけです。

 余談ですが、あまりにも広い土地があるので、畑として使わない土地を放っておくと雑草が凄いことになるのと、連作障害の関係で場所を変えるとき、土が固くなったりするので、昔からの知り合いのご近所さん(ご近所と言っても歩いて行く気がしないほど遠い)にお願いして、本格的なトラクターで土を反すことをお願いしていました。

 するとその様子を見ていた義父ちゃんが、何やら本業の農家さんに話したと思ったら、そのトラクターにさっそうと乗って、あっという間に何千㎡もある土地を反してしまいました。

 その時、本業の農家さんが僕の隣で


『〇〇さんには今でも敵わないなぁ』


と言っていたのが衝撃でした(笑)。確かに本業さんより手際も良いようには見えましたけど。


 野菜作りは総師範はそんな義父ちゃんですから、万が一に備えて植えたものも十中八九健全に育ちます。

 そして当然、目論見以上の収穫量となってしまう訳です(笑)。

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