目分量と匂い
はじめて作る料理は、基本的にレシピをネットで探して、分量通りの配分で作るのが自分なりのルールですが、子供のころから母が作っていたり、自分で何度も作ったことのあるものは、いつも目分量です。
しかし厳密には、量ではなく匂いで判断しています。
作る量が毎回決まっていれば、目分量でも問題ないのでしょうが、作るたびに量が違う場合、この目分量が勘違いを生み出してしまう場合もあるので。
例えば、あるレシピがメインの材料が200gだった場合、材料が2倍になったときに調味料や水の量がすべて2倍になるわけでは無いのです。
もちろんこれは経験則で培ったものですが、ひょっとするとどこかに法則みたいなものがあるのかもしれません。
ただ、調味料のバランスは変えてしまうと、別の味になってしまうから変えてはいけないですが、メイン食材に対する調味料や水の量は決して正比例しないということです。(正比例するものもあると思いますが・・・)
そこで大事になるのは、匂いです。
文字では表現が難しいですが、料理を作ってる最中に流れてくる匂いって、同じ醤油と砂糖を使っていたとしても
「あぁ、今日は煮魚だな」
とか
「お!今日は肉じゃがか!」
みたいなものがあると思います。
もちろん食材から出る匂いもあるので、調味料の匂いだけで料理が分かるわけでは無いですが、甘い香りが強ければ砂糖が多いか、醤油が少ないか(薄いか)という部分ですね。
明日は妻が、お義父さんが旅行で不在で、お義母さんが一人で留守番をしている実家に泊まりに行くというので、せっかくなので作った切り干し大根を持って行ってもらうことになりました。
相変わらず味を見ず、目分量と匂いだけで作った切り干し大根。
「これ、明日持って行く?」
「持って行って良いの?」
「うん、大量に作ったから問題ないよ」
「それじゃ、持って行くね」
「うん、その前に味見してみて」
「いつも同じだよ、出来立てはごま油の匂いがして、美味しいんだよね」
「それは良かった」
こんな感じで、帰ってきたらお義母さんの口に会ったかどうか、妻に食べさせるより俄然緊張します。
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