好みの問題

 昭和生まれ、同い年、長男長女…それだけではなく、父親母親の年齢も偶然に同じとなると、お互いの家庭の中の食育で培ったものは似ているのかもしれません。

 違いは作れるか作れないか(笑)


 共働き夫婦で、基本僕が運転する車で一緒に出勤・帰宅するので、料理を作ると言っても時間的に帰宅後、メイン料理1品+味噌汁+漬物くらいなのですが、たまの土日に副菜を大量に作っておくこともあります。

 味はともかく、食卓が賑やかになるので妻は嬉しそうではありますが、この副菜、昭和的なものが多いです。


 季節にもよりますが、まずは季節に左右されないものとして、ヒジキの煮物、おから、きんぴらゴボウ(たまにきんぴらレンコン)、小松菜とじゃこと小揚の炒め物とか。

 この中で、一番手間というか時間が掛かるのが、おから。

 卯の花は安いですし、食物繊維も多く体にも良いのですが、乾煎りから始まってニンジンのみじん切り、乾燥シイタケの戻し、そして出汁を入れてからの調理と、中々に時間も取られます。

 冬限定では、つきコンニャクの子和え(助子)など、これら副菜も例外に漏れず大量に作っておくわけです。

 初めてつきコンニャクの子和えを大量に作った時、勿体ないから少し冷凍にしておくねと言った妻が、解凍後まるでゴムの様になったコンニャクを食べて


「こんにゃくは冷凍できないんだぁ・・・」


 と、つぶやいてたことは内緒です。


 副菜が2品くらいあると、メイン料理の残りと一緒に弁当にして翌日持っていくこともあるようですが、職場での気の置けない仲間たちにの中では、旦那が炊事をしていることは周知の事実となっているらしく


「あら?今日はお弁当なの?めずらしいね」

「えぇ、たまにはね」

「で、全部旦那が作ったんでしょ?」

「失礼ね、卵焼きは自分で作ったわよ(笑)」


 そんな会話になるそうです。


 なんか妻の職場の人に、昭和チックなガチ副菜を作っているというのがバレてると思うと、ちょっと恥ずかしい気もしますが、妻がお弁当にまで詰めていくんだから、まぁいいか。

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