第4話 日輪光の不安。
「ごめんなさい何か不安なもので、偶然起こるような事じゃないでしょこの程度で終わってくれればよろしいのですが」
タカラジェンヌになった気分で歌劇の様に
「何を弱気な事を言っているのです、こんな時はアマテラスあなたが光り輝くのよ、そうすれば私が影を見付けます」
アマテラスとは私が彼女に付けたあだ名、ちなみに私はアルテミス(月の女神)名付けたのは二三年の英語教師のリカちゃん。
この名前は二人でダンスをする時の個人名にするつもり、なので秘密にすることは無い。
ヒカル「だれが雲を払うのか」
わたし「私の羽で飛ばしましょう、ちいさな与一雀が言いました」
ヒカル「あたた、吹き飛ばせるので御座いましょうか」
わたし「力不足よねー」
いつも与一なんて呼んでるけど一年先輩の女ったらしで有名なイケメン男子。
実は私入学早々この人に助けてもらったことが有りこの人ったら自慢げに<風使い>(妖怪とか精霊が使う術)の術で土埃だらけになった私の汚れを綺麗に落としてくれた。
その能力に興味を抱いた私は彼に「与一、与一」と少しの間付きまとってしまってそれが学校中を賑わす「付き合ってる二人」の噂をまき散らしてしまった。
おかべー(前の担任)に嫌われたのもこの噂、自分が蒔いた種のせいだったのかもしれない。
「軽い男子は嫌で御座います」
「全く、ヒカル様ひかるさまーってもう少しましな風使いはいないものかなあ」
「アルテミスあなたは雲さえ消してくださいます、あなたさえ居てくだされば」
ヒカルは私に迫ってくる。
「ちょちょっと押さえて押さえて、誰か来たら変な風に聞かれてしまうじゃない」
「あっねえアマテラスとアルテミスってどうで御座いましょう二人のユニット」
「えっユニットって?」
「二人の写真の」
私達は人に言えない怪しーい事を内緒でしている、地下アイドルとか一般の女子中高生の生写真を(危ない写真は扱っていないお店だからね水着写真位はあるでしょうけど)売っているお店でコスプレ写真を撮って売って貰ってお小遣い以上の収入を得ている。
(言っておくけど収入が入る子なんてめったに居ない、ほとんどが口車に乗せられてせっせとお金をつぎ込んでいる子ばかりと店主が申しておりました、つまり写真を買って貰うより売りたい人の方がいい客になる、うちの店は違うからと)。
ヒカルのアイドル狙いの伏線と一か八かのお金儲け(ヒカルが高校へ行けるように)のため。
「でもハルユキ、ハルカとミユキでしょ」
「いまさら替えれないのかな、そうだダンスユニットの名前アマとアル、、、ダメで御座います」
「い、いや二人の名前はそれでいいけどグループ名別に作ればいいじゃない、セカイノハジマリとか」
「そう!それで御座います、でもセカイノオワリのパクリばればれやん」
「や、やんて、ヒカル今日ちょっと変だよまた寝不足とか」
「あーら、さすが私の愛しいお方隠し事は出来やしませぬ」
少し赤ら顔でさらに可愛さアップした顔で見つめられる、心臓バクバク、あれ?
「んっ、愛しいお方って、ま、まあいいけど何が有ったの」
「睡眠不足で御座いましょうか昨日少し遅かったから」
「また朝早くから叩き起こされたんじゃないの」
「えっあっ、まあ何から何までお見通しでございます、さすがわたくしの、、、」
「それはいいから続けて」
「でも大したことでは御座いません、そんな事を話すよりこうやって慰めて頂きましたら」
そういって私に正面から抱き着いてくる、こんな可愛い子に抱き着かれて悪い気はしないそれに男性諸君には悪いが女の(←ここ重要)私でもヒカルの柔らかな胸の感触は心地よい。
(断っておきますが私だって柔らかい所は有りますとも、只層が薄いだけの事で、例えるならシュークリームとホットケーキ、ごめんなさい不当表示です、ビッグシュークリームとクレープの皮、、、むなしい)柔らかく抱きしめてあげる。(あー幸せ、あれ)
わたし「やっぱり
ヒカル「そ、それってどっちが鬼だか、い、いえ何でもございません」
秋山君がやってきた。
「蒼井さん日輪さんおはよう、昨日は音楽室の窓が開いてたらしい、知ってた」
「えっ音楽室、わたし昨日姫ちゃんと放課後行ってたけどちゃんと閉まってた」
「じゃあその後って事だね」
「でも五時半頃だったけど?」
秋山君は少し考え、
「六時過ぎに先生がカギの確認に来るはずだから、蒼井さん達が出ていくのを待っていたかも」
(おそらくそれは無い、私は聴力が並み外れている、ずっと離れた反対側の階段を歩く音や一階上の廊下を歩く音位なら聞き取れる)
「じゃあ五時半から六時の間に誰かが窓を開けた、何のため?」
「それは面白がってやっているので御座います、今の騒ぎをもっと大きくしてやろうとか」
「そういう奴居るよな、何が面白いんだか」
何か嫌な予感がしてフッと漏らしてしまった、
「やばいなあ」
二人とも「えっ」って顔をする。
「いやそんな風潮が広がって行ったら、良くない事が起こるんじゃないかなって思っただけだから」
「確かに良くないね、一昨日も有ったよな」
「調理室でございます、戸締りの確認はしたそうですが朝窓が開いていてのを
わたし「
「
ヒカルに可愛いお目々で睨まれる。
「あっそう言われるとそうかな、でも秋山君も好きだよ」
「ぶっ」と吹き出す秋山君。
「あららら本人前にして言いますか伊佐宵らしいです事」
「ぼくも蒼井さんの事好きだな、最高にかっこいいから」
「あー、あなた達の感覚には付いて行けないので御座います普通は恥ずかしくて口に出せないものでございます」
そう言いながらにじり寄ってくるヒカル。(あーもう可愛すぎる)
「そうかなあ、言わないでもじもじとか柄じゃないでしょ、わたしの」
「柄というならうらめしやー愛しゅうございますう、じゃ御座いませんか」
両手を垂らして幽霊ポーズで焼きもち全開で皮肉を言ってくるヒカル。
「ああそうだった、幽霊と呼んでくださいって自己紹介したね」
そう言ってから横を向いてヒカルをハグ。
秋山君は苦笑いの様な顔で、
「この頃は違うよね、わたしに付いてきなさいって感じで」
「えーそこまで姫になってないよ」
「なってます」
二人に声をそろえて言われてしまった。
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