第十四章 マー兄ちゃんの手紙

 俺は高校生になってフーちゃんと付き合うようになった。


 じいちゃんからそろそろ読んでいいぞとマー兄ちゃんの手紙を渡された。


 そこには

『もう死ぬことにした。ごめん』と書かれていた。

 

 家族にただ『ごめん』と書いて。


 マー兄ちゃんは死んだ。


 どうして死んだんだ?

 救いたかった。

 なんで生きていてくれなかったんだ!


 


 俺はただ思い知っていた。

 いろんなことが辛かったくせに、マー兄ちゃんは平気なふりして笑って俺たちを助けてくれていた。


 俺はただ願った。

 父ちゃんみたいだったマー兄ちゃんが天国では楽しく笑っていたら良いのに、と。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る