第六章 どうして死んだの?

 何時間かして、大人たちは泣きながら話し合い、お葬式の場所を決めた。


 業者の人が来て黙々と静かに、マー兄ちゃんは白い服を着せられ白い布を被せられ、白い箱に寝かされお葬式の場所に連れて行かれた。


 場所はじいちゃん家からわりと近くて。

 オレたちはなっちゃんのワゴンで向かった。


 なっちゃんは母ちゃんと同じシングルマザーで、オレのいとこのアヤミとモエの姉妹がいる。

 アヤミはオレと同い年で、モエは一つ年下だった。


 アヤミとモエもずっと泣いている。


 じいちゃんも助手席でずっとしゃべらずうつむいていた。


 なっちゃん一家とじいちゃんとマー兄ちゃんは、一緒に暮らしていた。


 マー兄ちゃんが死んだのを見つけたのは、なっちゃんだった。


 なっちゃんは、マー兄ちゃんの自転車屋さんを手伝って暮らしている。


 マー兄ちゃんは、朝、起きてこなかったらしい。


 マー兄ちゃんは眠ったまま死んだんだという。


 どうして死んじゃったの?


 こんな急にさ。


 病気なんてしたことなかったじゃんか。


 風邪だってなったの見たことないぐらい元気だったのに。


 こんなのあんまりだ。


 夏休みにいつもみたいにカブトムシ取りに行こうって言ってたじゃんか!

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