第六章 どうして死んだの?
何時間かして、大人たちは泣きながら話し合い、お葬式の場所を決めた。
業者の人が来て黙々と静かに、マー兄ちゃんは白い服を着せられ白い布を被せられ、白い箱に寝かされお葬式の場所に連れて行かれた。
場所はじいちゃん家からわりと近くて。
オレたちはなっちゃんのワゴンで向かった。
なっちゃんは母ちゃんと同じシングルマザーで、オレのいとこのアヤミとモエの姉妹がいる。
アヤミはオレと同い年で、モエは一つ年下だった。
アヤミとモエもずっと泣いている。
じいちゃんも助手席でずっとしゃべらずうつむいていた。
なっちゃん一家とじいちゃんとマー兄ちゃんは、一緒に暮らしていた。
マー兄ちゃんが死んだのを見つけたのは、なっちゃんだった。
なっちゃんは、マー兄ちゃんの自転車屋さんを手伝って暮らしている。
マー兄ちゃんは、朝、起きてこなかったらしい。
マー兄ちゃんは眠ったまま死んだんだという。
どうして死んじゃったの?
こんな急にさ。
病気なんてしたことなかったじゃんか。
風邪だってなったの見たことないぐらい元気だったのに。
こんなのあんまりだ。
夏休みにいつもみたいにカブトムシ取りに行こうって言ってたじゃんか!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。