閑話 戦国結婚事情

「こんにちは、皆さん。芸術家兼発明家兼料理研究家の、筒井順慶です」(キリッ)


 順慶は澄ました良い笑顔を作って自己紹介する。趣味の襖絵を作製しているので芸術家。ろ過器を発明(現代からのパクリ)したので発明家。天麩羅に代表される揚げ物創作(現代からのパクリ)で弟子もいるので料理研究家。という事らしい。

 順慶は終始、良い笑顔と謎のポージングを決めている。端から見れば変なドヤ顔男がクネクネしている様にしか見えない。それを部屋の隅から見ていた乃恵から一言。


「順慶様、壁に向かって何を仰ってるんです?」


「あ、いや、他人に会った時の名乗り練習を、とね」


「そ、そうですか」


 ただの練習であった模様。壁に向かって喋っているとか変人のソレだが、とりあえず乃恵は気にしてない振りをした。


「風呂を焚きますので、良い感じの時に入って下さいね」


「ほーい」


 順慶屋敷の風呂は本人の熱心な希望により『釜焚き風呂』が備えられている。外で釜に薪を焚べて沸かすタイプである。釜を焚く側は外にいる為、湯加減を確かめる事がかなりの手間である。その為、入る人間が確かめる事になっている。

 湯加減が丁度良い温度になってきたタイミングで順慶は素っ裸になって風呂に入る。釜は直接、火で炙られている為、釜の底には木製の『簀の子』がひいてある。これで火の熱さまでは伝わらない様になっている。釜の鉄部分もだいたい木で覆ってあるので火傷せずに済む。釜も特注で大きく、順慶が足を伸ばせる。問題は排水口が無いので水を抜くのと掃除が大変な事だ。ここら辺が次の改良点だな、と順慶は感じる。

 乃恵達家族が来てからというもの、自分は良い暮らしが出来る様になった。そう、湯の心地良さを感じながら順慶は思う。


「順慶様、お湯加減はどうですか?」


「いい感じ。火は消していいよ」


「分かりました」


 外で釜の火を焚いている乃恵に順慶は返事をする。しかし、外で焚くのは冬や雨の日は辛いだろうなと順慶は思い付く。今は春と夏の間くらいなので、雨の日を避ければ良いが冬はキツイ。今の内に源二郎に頼んで『釜焚き小屋』を造ってもらうか、と考える。雨風さえ凌げば釜の火で温かい筈だ。

 順慶がそんな事を考えていると、風呂場の戸が突然ガラッと開く。何事!?と順慶が入口を見ると、そこには薄い白衣一枚だけ着た乃々が正座で座っていた。


「順慶様、お背中流しますね」


「ええーっ!?乃々ちゃんーっ!?」


 7歳の乃々が結構大胆な格好で入って来た。あんな白衣は水に濡れれば確実に透けるだろう。目的はどうやら順慶の背中を流す事。つまり順慶の身体を洗う手伝いに来たのだ。


「はあ!?乃々!?」


 順慶の驚く声を聞いた乃恵は驚愕する。何故、妹が風呂場に居るのかと。彼女は釜焚き口の上にある窓、風呂場の蒸気を逃がす為の隙間に顔を突っ込んで風呂場内を確認する。そして順慶の言葉通り、風呂場に居る乃々を確認した。


「ちょ、ちょっと、乃々!何やってんの!?」


「ちっ、うるさいのに見付かったの」


「今、何か言ったーっ!?」


 乃恵が顔を出すと、乃々は顔を背けて露骨に舌打ちした。それからやれやれといった感じで乃々は姉に告げる。


「はあ(溜め息)。いい、お姉ちゃん?順慶様の事は私に任せて、お姉ちゃんはそこで『釜焚き女』やってればいいの」


「な・ん・で・す・っ・てーっ!!」


 妹の言葉を聞いた乃恵はこれでもかと叫んだ。その様に順慶は現代のあるロボットアニメを思い出した。人間を模した「ルオオォォォ!」と叫び声を上げて暴走するロボットを。ああ、人間ってこんな顔が出来るんだなと、どうでもいい事を思いながら姉妹の口喧嘩を眺めていた。そして出られなくなった順慶は風呂釜の中でのぼせていった。

 結局、騒ぎを聞き付けた源二郎とヨネが駆け付けて順慶は事なきを得た。


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「て事があってさ」


 次の日、順慶は事のあらましを恒興に報告した。狙いは恒興から乃恵と乃々に言って貰って、姉妹喧嘩を収めようという事だ。あれから二人は喧嘩状態に突入して屋敷の中がギスギスしているからだ。

 だが、話を聞いた恒興の反応は薄い。床に寝っ転がって気怠そうにしている。


「へーほーはーふーんニャー」


「ちょっと真面目に聞いてよ、恒興くん!」


「何でニャーがお前の惚気のろけ話を聞かされにゃならんのニャー!」


 訴える順慶に恒興はただの惚気話だと一刀両断する。つまり順慶の歓心を買おうと妹が大胆な行動に出た。姉はそれを阻止したい。これだけだ、と。


「真剣に悩んでるんだってばさ」


「好きにすりゃいいだろが。ああ、手を出すなら責任は取れニャー」


 あくまで恒興は突き放す。好きにすればいい、順慶には権利があると言う。ただし、自分の選択の責任は取れと釘を刺しておく。


「責任ってそれは、も、もしかしてけこけこけこ」


「?結婚って言いたいのかニャ?無理だ、身分が違う、諦めろ。結婚ってのは家と家を結ぶ行為だ。農民は家名を持ってニャい」


 責任と聞いた順慶の頭の中に『結婚』の二文字が浮かぶ。そのくらいは順慶だって理解る。

 しかし、『結婚』を察した恒興は無理だと断じる。戦国時代において、『結婚』とは家と家を結ぶ行為。好きだから結婚しようという訳ではない。最近は若干ながら恋愛結婚も成立する様になってきた。羽柴秀吉と寧々、前田利家と松あたりが好例だろう。しかし、依然として結婚には身分が付き纏うのが常である。既に大名家の当主である筒井順慶と農民の娘が結婚など、親戚や家臣が絶対に許さない。そして結婚しようにも、農民の娘は家名を持っていない。


「え?じゃあ、どうやって責任取るの?」


「そういう時の為に側室の一番端っこに『家女房』ってのがあるんだニャー」


 ならばどう責任を取るのか?武家の当主が農民の娘を好きになる事くらいある筈だ。そう、側室の一番端っこに『家女房』という抜け道がちゃんと用意されているのだ。遥か昔からだ。


「家女房?」


「古くは白拍子がなってたもんでニャ。白拍子は知ってるか?」


「さっぱりんこ」


 恒興は無駄だと思いながらも白拍子を知っているか?と順慶に問う。まあ、恒興の予想通り、順慶は白拍子の事を欠片も知らなかった。


「……はいはい。白拍子は祭神事で舞いを奉納する女性だけの集団だニャー」


「女性だけなんだ」


 白拍子とは巫女舞いを起源とする説がある。巫女舞いは神事で舞う事で神をその身に降ろし、吉凶を占う行為の事だ。それが舞踊や和歌を取り入れる芸能へと変化し、鳥羽院や平清盛などの貴人に愛される者も出る様になる。一般的に白拍子は女性とされるが、少数ながら男性も存在する模様。


「あとは武家が気に入った白拍子を買う」


「人身売買ーっ!?」


「事情があるんだニャー。武家は後継者となる男の子が欲しい。正室が産んでくれれば問題は無いが、上手くいかなかったら養子を貰うか白拍子に産んで貰うんだニャ」


「昔の結婚事情か」


「白拍子側にも条件はあるニャ。まずは金を払う事。産まれてきた子供が男の子だった場合は武家の子供、女の子だった場合は白拍子の子供って具合に。交渉次第では女の子でも引き取れる。あとは一年間の生活保証な」


「なんかビジネスと割り切ってる感じだなー」


 そして白拍子の商売として、武家の子供を産むという事がある。芸能だけで白拍子が生活するのは困難だからだ。また、武家は後継者の男児がなかなか得難いという悩みがある。この両者の都合により成立した商売なのだ。

 この場合、武家は白拍子に報酬を先払いする。そして子供を産み、男児ならば武家の子供、女児ならば白拍子の子供とされる。男児が産まれなくとも返金には応じない。子供が産まれるには十月十日、都合一年くらい掛かるという事でその間の生活費が必要となる。因みに交渉次第で女児も引き取れる。武家としては養子縁組に使えるからだ。

 そして一年が経過すると白拍子は去り、仲間の所に合流する。完璧にビジネスとして割り切っている。


「男側がどうしようもなく気に入って白拍子を妻として引き取る場合もあるニャー。源義経の側室である静御前が有名かニャ。その時になる身分が『家女房』って訳だ」


「へー」


 源義経の側室である静御前が白拍子だったというのは有名な話だろう。他には平清盛の愛妾となった祇王や仏御前、後鳥羽上皇の愛妾となった亀菊などが白拍子であった。白拍子は貴人が仕切る神事で舞いを奉納するので、貴人が気に入るケースがある。


「あとは遊郭に売られた芸姑を借金ごと買い取って家女房にする事もある。有名なのは足利御連枝衆の畠山家だニャ。畠山家は元は平氏だったんだが、足利義兼の庶長子・足利義純が養子に入って源氏になった。その足利義純の母親が元芸姑の家女房って話だ」


「へー」


 また、遊郭に売られた女性を気に入り、その者の借金ごと買い取って連れ帰り家女房とするケースもある。足利家2代目当主の足利義兼は若い頃、京の都に出仕した折りに遊女を気に入り家女房として連れ帰っている。彼女はその後に二人の息子を儲けた。それが足利義純と足利義助である。その後、足利義純は源姓畠山氏の祖となり、足利義助は桃井氏の祖となる。たとえ母親の身分が低くとも父親に力があれば、子供は割りと良い身分になれる。流石に本家当主は難しいが。


「興味なさそうだニャ。まあ、家名を持たない女性は家女房って事だ」


「お藤さんが家女房って事?」


「お藤は家名が有るから家女房じゃないニャ。だから結婚式もした。だが、妻にも序列はある」


 恒興の側室である藤は家女房ではない。彼女の実家は『津田』という家名がある。天王寺屋は昔に大名に仕えて津田家という武家の家名を継承したという事だ。なので藤は武家の娘とも言えるが、流石に本式の武家の娘である正室の美代とは差がある。そして妻にも序列は存在する。


「正室の美代は池田家内で序列第二位でニャーの次だ。家臣全員より上だ。だからニャーが犬山から出ると建前上、代理の城主は美代になる。側室のお藤は家臣より下に位置している。だから家臣達は美代の命令には従うが、お藤の命令に従う義理はニャい。……マジでただの建前だがニャ。ウチで一番上に君臨してんの母上だし」


 正室の美代は池田家内で序列第二位に位置する。これは池田家当主の池田恒興に次ぐもので、彼女の地位は池田家臣全員より上となる。だから池田家臣は美代に敬意を払わねばならない。恒興が外出すれば城主代理は美代になるからだ。一方で側室は居ても居なくても良い為、家臣達より下に位置する。

 後年の話だが、豊臣秀吉の正室の寧々と側室の淀君は好例だろう。出しゃばる淀君は諸将の反感を買い、寧々は敬われ続けた訳だ。

 美代が織田信長の側室より池田恒興の正室の方が良いと言ったのはこういう意味だ。正室と側室では敬われ方が段違いである。とはいえ、織田信長の乳母を務めた恒興の母親・養徳院桂昌が居るので、池田家は多少特殊ではある。彼女が訴えれば信長がダッシュで干渉してくるのが目に見えているからだ。やった事はないが。


「家名の無い家女房は家臣からも無視されると思っていいニャ。だから表には出さず家の事だけやって日々を過ごす」


「それって可哀想じゃないかな?」


「はっ!想像してみろニャ。気位のたっけー武家の奥方の前に農民の娘が出るんだぞ。どんな目に遭わされると思ってんだニャー」


「ああ、超金持ちの財閥令嬢vs一般庶民の娘か。漫画みたいな事になる訳ね」


 順慶は漫画みたいな一場面を想像した。金髪縦ロールのお嬢様が「オーホッホッホ、乃恵さん、ご機嫌よう。それにしても貧相なお弁当ですこと。わたくしのは五段重でしてよ。分けて差し上げますわ、オーホッホッホ」という様な感じでマウントを取られる乃恵を想像してしまう。五段重の弁当を食べるお嬢様とはいったい……。順慶の頭の中は割りと謎である。


「家女房は家の奥に居た方が幸せってこったニャー。家臣に無視されるって言いはしたが、池田邸に家臣は殆どいない。池田邸に頻繁に入る家臣は商家出身の加藤政盛、商家出身の弥次郎兵衛、商家出身の弥九郎くらいだ。藤を無視する奴なんかいない。他の家臣とは池田家政務所で会うからニャ。ニャーに家女房がいたとして、ここは私邸なんだから存在を無視される事はニャい」


「ああ、表に出ないって、公式の場に出ないって意味か」


 表に出ないとは外出出来ないという意味ではない。公式の場に出ないという意味だ。公式の場に出たとしても切ない目に遭わされるだけだからだ。今居る池田邸は恒興の私邸であり、来る家臣は限定されている。他の家臣とは池田家政務所で会えばいいのだから。池田邸に居るのは池田恒興、母親の養徳院、妹の栄、正室の美代、側室の藤、息子の幸鶴丸と嫁の勝、娘のせん、恒興の養女達、女中、加藤政盛に側役の弥次郎兵衛と弥九郎、数人の従者、あとは何故か前田慶となる。因みに加藤政盛は恒興の取次なので池田邸にはあまり居ない。だいたい政務所に居る。


「そういうこったニャ。だからお前の好きにしろ。応えるも良し、突き放すも良し。あの娘達無しでお前が生活出来るのかも、ちゃんと加味しろよ。大和国に連れて帰ったって、誰も文句言わニャいから」


「そうか、連れて帰ってもいいんだ。でも実家には帰りたくない!」


「いや、顔見せくらいには帰れニャー」


 順慶の実家嫌いも相当だなと恒興は嘆息する。まあ、恒興としても順慶の知識は役に立ち始めているので、無理やりに帰れとは言わない。しかし盆正月くらいは帰れよとは思う。


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 順慶屋敷。

 姉妹喧嘩は続いていた。いや、妹の乃々が一方的に姉の乃恵を無視しているのだ。順慶もかなり気にしている。このままではマズイと感じた乃恵は妹と面と向かって話し合おうと決めた。

 屋敷の裏で買ってきた薪を小分けにしている乃々を見付けた乃恵は思い切って声を掛ける。


「ちょっと、乃々。あなた、何を考えてるの?」


「お姉ちゃんこそ、順慶様の事をどう思ってるの?」


 乃々はチラリと姉を見て即答する。問い掛けを。

 話がいきなり順慶の事になったので乃恵は焦ってしまう。


「え?順慶様の事?そりゃ、悪い人じゃないし、偉い人だし、その、あの」


 途端に乃恵はモジモジし始める。彼女は順慶の事を悪しからず思っているが、何と言葉にしたものかという感じだ。多少、変ではあるが命の恩人であり、自分達家族を養ってくれている主だ。養っているのは恒興だが、順慶が希望しているからこその生活だ。

 恩人なのだから嫌いな訳はない、彼女はそう言いたいのだ。その答えを聞いた乃々は目頭を押さえて溜め息を吐いた。


「はあ(溜め息)。そういう事を聞いてるんじゃないの」


「ふえ?な、何が知りたいのよ?」


 何も理解っていない姉に乃々は意を決して話す。自分がどうして風呂場に行ったのか。その意図の全てを。


「あのね、お姉ちゃん、いい?私達には帰る家が『無い』の。村に帰ったって家は無いし田畑も無い」


「それは、そうだけど」


 彼女の家族は村には戻れない。戻ったところで家も田畑も伯父家族に渡しているので何も残っていないのだ。つまり彼女らの居場所はただ一つ、順慶屋敷しかない。


「順慶様は大和国のお大名様なんだよ。いずれは大和国に帰るの。その時に私達は連れて行って貰えるの?」


「そ、それは……」


 だが、筒井順慶は大和国筒井家当主。永年、この順慶屋敷に居る訳ではない。乃々が問題だと感じているのは、順慶が大和国に帰った時に自分達はどうなるのかという点だ。


「池田のお殿様は非道な人じゃない。ここに残されても面倒は見てくれると思う。でもね、お殿様は『私達を必要とはしない』よ。お殿様本人が優秀で家臣の人達も優秀なんだから、私達に出る幕は無いの」


「……」


「私達を必要としてくれるのは唯一、順慶様だけなんだよ。だから順慶様が何処に行っても連れて行って貰える様にならなきゃダメなの。私、そんなにおかしい事言ってるかな」


 たとえ順慶が乃々達を連れて行かなかったとしても、池田恒興は何かしらの措置を取るだろう。だが、恒興にとって乃々達家族は別に必要ではない。ただの『慈悲』というべき措置なのだ。誰からも必要とされない虚しい生活を彼女は危惧している。

 だから乃々は順慶の歓心を買う行動に出たのだ。自分達を必要としてくれる順慶に居なくてはならないと思って欲しいのだ。

 それは姉の乃恵がちっとも動かないから業を煮やした結果とも言える。幼い筈の妹の覚悟を聞いて、乃恵は冷や汗が止まらない。これ程に考えていたのか、と。


「そこまでは考えてなかった、というか何というか、えーと」


「だからダメなの、お姉ちゃんは。先の事をちゃんと考えずに場当たり的な判断しかしない。勝手に人柱に立候補したりするし。あれでお父さんやお母さん、私が喜んだとでも思ってるの?」


「うう、ごめんなさい」


「それだって順慶様のおかげ(恒興含む)で事なきを得たんじゃない。私は家族全員の安泰の為に行動してるの。お姉ちゃんもそういう行動をしてよ」


 実は乃恵の人柱の話は家族で話し合った結果とかではない。村の集会で乃恵が突然立候補して決まったものだった。つまり乃恵が勝手に立候補したもので、源二郎やヨネ、乃々は後で聞かされた事だった。人柱の儀式当日、乃々は泣きながら月に祈っていた。「誰でもいいから助けて」と。そしたら乃恵が帰って来て順慶が助けてくれた事を知った。その後は村を出て順慶の為に働いている。順慶は働けとは言わないが、乃々は甘えは許されないと確信している。何かにつけて順慶の役に立つべきなのだと。


「う、うん。何となく分かった」


「じゃ、次はお姉ちゃんね」


「マジですか!!?」


「その胸の飾りが伊達じゃないところを見せてほしいの」


「胸は関係無い!たぶん!」


 乃々は次は乃恵の番だと言い、多少膨らんでいる乃恵の胸部をズビシと指さす。乃恵は顔を紅潮させながら慌てて自分の胸を手で覆った。

 という訳で、次に順慶の風呂場に突入するのは乃恵となった様だ。彼女らの未来がどうなるのかは神のみぞ知る。


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【あとがき】


 べ「ウイニングポスト、管理馬が増え過ぎて面倒になってきた」

 恒「まだシンボリルドルフ走ってないぞ。開始から30年はやらんと引き継ぎ出来ないニャー。今年はミスターシービーの三冠だ、蹴散らしてこい」

 べ「へーい」


 未来をちゃんと計画している系幼女 乃々ちゃん7歳。因みに恋愛は理解出来てない。

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