関東から来た二人
犬山にある加藤図書助の商家。
ここには反物を求める買い物客から仕入れの小売りの者まで多数の人々が訪れる。品物を見たり、取り出したり、入れ換えたりと加藤家の従業員も忙しく動いている。加藤図書助が陣頭指揮を採り、各方に指示を出す。その図書助に40代くらいの男が報告する。
「大旦那さん、品物の整理は終わりましたよ」
「お、
男の名前は『弥次郎兵衛』。とは言っても、本名という訳ではない。何せ彼は自分の名前が分からなくなっているからだ。関東に居た、くらいしか判明していない。
「あ、弥次郎兵衛さん、こっち手伝って下さいよ〜」
「おう、今行くよ」
弥次郎兵衛は自分の名前をはじめ自身に関する記憶を失っているが、理解力が有り、覚えた仕事は誰よりも素早く終わらせる。しかも正確で効率も良い。今では皆から頼られる存在になっている。
「弥次郎兵衛さん、ほんと仕事出来る人ですよね」
「そうだな、既にわし以外は彼に敬語で喋る程だしな」
「な、何か貫禄があるんですよ」
図書助の近くに居た者も弥次郎兵衛を褒める。既に図書助以外の者は彼に対し敬語で話している。それくらい弥次郎兵衛は頼りになるし、言い表せない貫禄を感じるのだという。図書助は弥次郎兵衛を武家でも高い地位に居たのだろうかと考えた。
仕事も一段落した昼下がり。弥次郎兵衛は商家の廊下を歩く。この後は用を済ませて昼食を摂る予定だ。用を済ませるというか、用を足しに行くだけだが。
その時にシュタタっと足音を極限まで消した何者かが弥次郎兵衛に接近していた。しかし距離を詰める事はなく、一定の間合いで尾行して来る。
「……」
「じー」
「はあ、しつこいなぁ」
足音は消されていたが、弥次郎兵衛は気付いた。というか、この尾行は今日に始まった話ではない。ほぼ、毎日である。弥次郎兵衛が一人になると何処からともなく彼女は現れて尾行してくるのだ。気付かれていないと思っているのだろうか、彼女は廊下の角から半身だけ出してこちらを伺っていた。弥次郎兵衛は溜め息をつき、彼女に声を掛ける事にした。
「あのさぁ、何でいつも俺の後ろを付け回す訳?」
「ギクッ」
「小雪くん?」
弥次郎兵衛の後ろを尾行していた女性の名前は『小雪』。しかし彼女も本名ではない。小雪も弥次郎兵衛同様、記憶喪失になって関東から来た者。おそらくだが弥次郎兵衛と小雪は同郷と見られている。
二人は共に関東の海を彷徨っていたところを岡本随縁斎の船に拾われた。死んでいなければおかしいくらいの状況で二人は生きていた。しかし、その代償なのか二人共に記憶が無くなっていた。そこで岡本随縁斎は親しくしている加藤図書助に二人を預けた。そのうち記憶も戻るだろうから、生活の世話をしてほしい、と。それから彼等は『弥次郎兵衛』『小雪』という名前で加藤図書助の下で働いている。
「べべべべ、別に付けてないし!たまたま同じ方向なだけだし!」
「いや、この先は男用の厠しかないんだが?」
「それを先に言いなさいよっ!もうっ!」
発見されて焦る小雪。だが、弥次郎兵衛が厠に行くと知るや小雪は怒り出した。そしてそそくさとその場から離れて行った。
「先に言えって……そんな無茶な」
一人残された弥次郎兵衛は世の中の理不尽さを感じていた。
とりあえず弥次郎兵衛の尾行を終えて仕事に戻った小雪。彼女を待っていたのはこの店の女将だった。女将は加藤図書助の親族で、この犬山の店舗で女性従業員を仕切る存在だ。当然、小雪も女将の部下となる。
「またかい、小雪」
「すみません、女将さん」
嘆息しながら女将は小雪を責める。当たり前だが、今は仕事中なのだ。男衆と女衆で休憩時間をずらしているからだ。
とはいえ、女将もそこまで怒っている訳ではない。小雪はちょいちょいと消えるが、仕事は完璧にこなしている。ただ、消えてる理由が弥次郎兵衛関連なので口を出したくなったのだ。
「そんなに気になるなら、夫婦になっちまえばいいのに」
「はい?何でそんな話になるんです?」
「女が男を気にするって、『恋』しかないだろ」
女将は小雪が弥次郎兵衛を気にするのは『恋』であると言う。だから出歯亀の様に出てきて、くっつけようとしている。要するに、この女将は恋話好きなのだ。
一方で小雪の反応は鈍い。恋ではない様な気もするが、記憶を失っている自分では否定し辛い。とりあえず率直な感情を言葉にしてみる。
「いえ、そういうんじゃないとは思うんですけど。何故か目を離してはいけない気がして」
「それが恋ってもんだよ。やだねぇ、この娘ったら」
「そんな物ですか?」
「そうさ。恋ってのは『する』もんじゃない。『落ちる』もんなんだよ。だから『落ちた』者は何したって無駄さね。認めちまいなよ」
「はあ……」
小雪は反論はしてみたものの、女将は「それが恋ってものだ」と言う。女将とは長い付き合いではないものの、彼女が嘘を言ったり、人を騙したりする人間ではない事は理解っている。これは親切の一環なのだと、多少お節介ではあるが。
しかし小雪は悩む。恋ではないと言っても、記憶が無い自分では恋を説明する事が出来ない。だからか、女将の言い分が正しい様にも思える。小雪は昔、恋に似た感情を抱いていた様な気もする。今回の気になるという感情ではなかった感じがしているが、やはり確証は自分の記憶からは得られなかった。
後日。それはそれとして、気にはなるのでやはり弥次郎兵衛を尾行する小雪が居た。極限まで足音を殺して、一定の距離を保つ。
「じー」
「またか。しつこいね、君も」
しかし、連日の事で慣れている弥次郎兵衛は小雪の接近に気付く。声を掛けると小雪は少しむくれた顔で出て来る。
「う、うるさいわね。気になるんだから仕方ないでしょう」
「気になるって。う〜ん、それならいっその事、夫婦になるかい?そうすれば一緒に居ても変じゃなくなるし、ははは」
「分かったわ。そうしましょう」
小雪が膨れ面だったので、弥次郎兵衛は場を和ますジョークを飛ばした。小雪は怒られると思っているのかも知れない。だから自分は怒ってないと教える為の冗談だったのだが、小雪は少しも笑わず、ただ了承した。
今度は弥次郎兵衛の方が焦る番となった。
「……待ってくれ。今のは冗談だから。俺と君では歳の差というものが」
「は?何?今のは私を騙したって事?酷いじゃない!」
弥次郎兵衛は小雪とでは親子くらいの歳の差がある。弥次郎兵衛は40代と見られるが、小雪に至ってはどう見ても14、5歳だ。だが、小雪の方は年齢差などお構い無しに、自分を騙したのかと抗議する。
「何と言うか、君はそれでいいのか?」
「どうしようもなく気になるのよ。自分でも何故か分からない」
「……」
(俺達の失くした記憶に何かあるのだろうか。ま、俺としてもこの娘は何故か放っておけないのだが)
一緒に関東の海で生死の境を彷徨った仲だからだろうか。たしかに彼女はただの他人ではないし、弥次郎兵衛も気になる。彼とて小雪の事は他の女性より気にはしている。夫婦云々は完全に冗談だったが。
しかし小雪の方は真剣そのもので、ずっとこちらを睨んでくる。とても愛だの恋だのいう状況ではない、何か追い詰められている気分だ。だが、これも一つの決着かと弥次郎兵衛は諦めた。
「分かった、夫婦になろう。お互い雇われの身だから、式は行わず大旦那さんに報告って事でいいかな」
「それで良いわ」
酸いも甘いも全く無い返事をする小雪。本当にこの娘は夫婦が何か理解っているのだろうかと不安になる。だが、決めてしまった以上はどうにもならない。とりあえず弥次郎兵衛は身受け人である加藤図書助に報告する事にした。
報告を受けた加藤図書助は多少驚いた顔をしたものの、やはりそうなったかという感想しかない様だ。おそらく、女将から話なり届いていたのだろう。それに加藤図書助は岡本随縁斎から経緯を聞いている為、それ程の違和感は感じない様子だ。
「そうか、夫婦にな。二人の事情は岡本殿から大まかに聞いているから、それも良いと思うぞ。ささやかだが身内で祝うとしようか」
「ありがとうございます、大旦那さん」
彼等を海で救った岡本
一方の小雪は武士の娘ではない。着ていた服は白拍子や芸姑が宴会などで着る染め物だった。この二人が親子なら、自分の娘にこんな物は着せない。そして小雪の手当てをした岡本随縁斎の孫娘である岡本凪は小雪の身体がとても鍛えられていると報告した。どう考えても闘う為に鍛えている、と。
この事から岡本随縁斎は次の推理を図書助に披露した。弥次郎兵衛は関東の名家の跡継ぎだった。しかし何かの宴席で他候補、或いは外敵の襲撃により家宝の刀を持って逃走した。その宴席にいた小雪は彼の護衛だったので、一緒に逃走。しかし二人は海辺の断崖に追い詰められた。多勢に無勢、二人はキズを負い、海に落ちた。しかし断崖だったので追っ手は二人を見失う。そして沖合いで二人は自分の船に拾われた。こういう事だろうと岡本随縁斎は語った。一応、岡本随縁斎は関東に戻ってから、お家騒動の様な事件がなかったか調べるらしい。
これが全て真実とは加藤図書助は考えてないが、少なくとも二人は親子ではない。ならば歳の差はあっても、本人達の意思を尊重するべきだと考えた。
その夜、犬山の店舗で働く身内のみで宴席を開いて二人の新たな門出を祝福した。
翌日、加藤図書助は弥次郎兵衛を呼び出した。
「弥次郎兵衛、少し付き合ってくれ」
「何方へ?」
「池田様への報告にな。丁度いいから、お前の事を池田様に紹介してやろう」
池田恒興に会う用事が有るので、加藤図書助はついでに弥次郎兵衛を紹介しておこうと考えた。弥次郎兵衛が元武家なら恒興の所に情報が入る可能性もある。それに武家の屋敷に行けば、弥次郎兵衛が何かしら思い出す事もあるかも知れない。
「池田様は顔の広い方だから知り合っておいて損はないぞ」
「そんな偉い方が俺の事を気にしますかね?」
「『風土古都』の改善でお前の案を採用し、成果が上がっているのだ。その件の報告のついでだ。ま、興味を引けばというところだがな」
「はあ」
『風土古都』というのは犬山中心部にある飲食店街の総称だ。発案者の筒井順慶が『フードコート』と呼んでいるので、それを合う様な漢字を設定した。『風土』には地方や田舎の意味があるので「地方の文化的な場所」くらいの意味になる。
新しく始めた風土古都には問題点も多い。その一つを解決する案を出したのが弥次郎兵衛だった。その案は既に成果も出ているので、報告ついでに弥次郎兵衛を恒興に紹介するという話だ。加藤図書助は弥次郎兵衛が出来る男なので恒興も気に入るのではないかと期待もしている。
池田家政務所に赴いた加藤図書助は直ぐに部屋に通される。そこには池田恒興が囲碁教師である白井浄三を相手に碁の対局中だった。まあ、よくある光景なので図書助は構わず座り報告を始める。
「風土古都の経営は順調ですぞ。懸案となっていた支払いと窃盗被害もほぼ消えたと言っても過言ではありませんな」
「支払いと窃盗被害に関してはニャーも気にしてたんですニャー。何かの対策を打ったのですかニャ?……ううむ、次はココか」
「殿、話すか碁打つか、どっちかにした方がいいんじゃねぇかい。集中出来てないみてぇだしよ」
風土古都の支払いと窃盗被害。これはかなり大きな問題だった。この時代は金勘定が出来る人間が少ない。その為に飲食の支払いは客が机に置いて去るのが一般的となってしまった。全員が金勘定出来る商家では起きない話だ。
問題点の一つが『客の金勘定が間違っている』だ。置いて行った勘定が足りない事が多数なのだ。そして問題点のもう一つが、その置いてある金を盗む輩がいる事だ。これに関しては盗める状況を作り出している側にも問題があるとして、恒興は早急の改善を指示していた。
「まあ、話半分で聞いて頂ければ結構ですとも。実はこちらに控える弥次郎兵衛が考案したのです」
「見ない顔ですニャー」
「ええ、最近に雇った、と言いますか、預かったと言いますか」
「??」
「こちらの弥次郎兵衛、実は記憶喪失でして身元が判らない状態でしてな。ただ、武士ではあった様なので、何か思い出さないかと連れて来た次第で」
池田恒興が一番気にしていた勘定問題を改善する案を出したのが弥次郎兵衛だった。だから図書助は恒興が弥次郎兵衛に興味を持つと踏んでいた。
恒興は碁石を指で遊ばせながらではあるものの、少しは弥次郎兵衛に興味が湧いた様だ。
「その者が案を?」
「ええ、弥次郎兵衛、池田様に説明して差し上げなさい」
「はい。問題は客が代金を机に置いて行く行為と、その代金を掠め盗る行為である訳です。そこで『品札』を導入しました」
弥次郎兵衛は図書助に促され説明を始める。まずは問題点が何処にあるのかを提議し、その対策として『品札』を導入したと語る。
「札か。ふむ、ココに打つかニャー」
「甘い甘い。即座に切り返せらぁな」
が、恒興は話一割碁九割くらいしか聞いてない。成果さえあれば手法を問う気はない様だ。
「……。客はまず店頭で『品札』を購入します。この時点で代金は支払い済となり、店は品札に従って料理を提供する。客は品札を持って席に着いて、札立てに品札を置く。それを目印に配膳係が料理を持って来るという仕組みになります」
「ふーん」
めげずに弥次郎兵衛は説明を続ける。まず客は店頭で目当ての料理の札を購入する。ここで会計係の少女が一手に勘定を済ませる。当然、お金を扱う場所はいざこざが多くなる為、恒興が刺青隊から常時2、3人を警備で派遣している。売れた札の種類で料理を作る。客は購入した札を持って机が並んでいる飲食所に行き、机に備え付けてある札掛けに購入した札を置く。それを目印に配膳の少女が料理を持って来て札を回収するというシステムになったのだ。
これを弥次郎兵衛が考案し実施したところ、勘定と窃盗の問題がほぼ解決出来たという事だ。ただ、恒興の反応は悪い。
「殿、やっぱり中断した方がよくねぇかな。集中出来てないって」
「むむむ〜」
(興味なさそうだのう。弥次郎兵衛の為になればと思って連れて来たのだが)
弥次郎兵衛に興味を示さない恒興に、図書助は少し落胆する。どうにか弥次郎兵衛の助けになればと思っていたのだが。白井浄三も気になって、対局の中断を提案する。
しかし恒興はそれどころではない。対局開始からそれ程経過してないのに、既に5目は負けている様相なのだ。何とか挽回したい恒興は頭を捻って次の一手を導き出す。
「ふーむ、次の手は……やはりココかニャー?」
「あ、そこは……」
恒興が狙いを定めて碁石を打とうとした時、弥次郎兵衛から声が挙がる。まるで「そこには打たない方がいい」と言われたみたいで、恒興は気になり動きを止めた。そして弥次郎兵衛をジロリと睨む。
「……ニャんだよ?」
「こらっ、弥次郎兵衛。池田様の邪魔をしてはいかんぞ」
「申し訳ありません」
「いや、気になるから言って欲しいんだけどニャ」
慌てて加藤図書助が止めに入り、弥次郎兵衛に謝らせる。弥次郎兵衛も直ぐに恒興に謝るも、恒興の言いたい事はそういう事ではない。ここに打たないなら何処だよ?と聞いているのだ。
恒興の言いたい事を理解した弥次郎兵衛は、彼の隣まで移動し、打ち場所を示した。
「あー、では失礼して。こちらに石を打つのが宜しいかと」
「ん?ニャんでそんな場所に……んんん!そうか、ココか!!」
示された場所に何の意味があるのか、最初は理解出来ない恒興だったが、言われて見れば最上の場所に見えてきた。そして、ここしかないという自信を持って碁石を打つ。
「ぬがッ!?なんちゅう所に!?」
「ニャハハハ、先生、どうやら急所の様ですニャー」
「殿、そりゃねえんじゃねえの。自力でやれって。ま、これくらいじゃあ、こちらの優位は動かんがね」
思わぬ急所に打たれた白井浄三は露骨に顔を歪めて抗議する。自分が次あたり進もうとしていたエリアの良い場所に碁石を打たれたのだ。先に打つと恒興側は迎撃が容易になる。つまり、そのエリアで起こる小局は恒興が優勢になり現在の不利が少し解消された訳だ。しかしまだまだ戦局は恒興不利。白井浄三は落ち着きを取り戻して碁石を打つ。
「さーてさて、次の一手はニャー」
「あっ……」
恒興が狙いを定めて碁石を打とうとしたところで、弥次郎兵衛は声を挙げる。まるでその場所はダメだと言わんばかりに。恒興は水を差した弥次郎兵衛をジロリと睨む。
「……」
「すみません、つい声が出てしまいまして」
「いや、だから何処だニャ?」
弥次郎兵衛は謝るが、恒興が聞きたいのは謝罪ではない。ここじゃないなら何処に置くんだ、という事だ。
「……。では、失礼致しまして。こちらは如何でしょう?」
「ふむふむ、ニャる程。ココだニャ!」
「ちょ、おま、うえぇぇ!?」
弥次郎兵衛が指し示した場所を恒興は見て碁石を打つ。示された場所はかなり良いと認めたからだ。一方で打たれた白井浄三にとってはかなり痛い場所だった様だ。
「ニャハハハ、またまた急所に当たりましたかニャ〜ん?」
「そりゃねえよ、流石にねえって、これは!他人に聞いてりゃ世話ねえよ!」
「いやいや〜、家臣の能力を使いこなすのも主君の務めですからニャ〜ん」
「そりゃごもっとも!なら纏めてぶっ倒したらぁな!」
「ニャハハハ!ニャーと弥次郎兵衛の主従に勝てますかニャーん?」
抗議する白井浄三にすっとぼける恒興。弥次郎兵衛はいつの間にか恒興の家臣扱いになっている模様。白井浄三は纏めて倒してやると気合を入れた。
一人、蚊帳の外状態になった加藤図書助はこう呟いた。
「お気に召した様で何より……」
恒興に弥次郎兵衛への興味を持って貰おうとしたら、思いの外、気に入ってしまったらしい。図書助としても弥次郎兵衛が仕官出来るなら良い事だと思う。弥次郎兵衛は元武士の様だし、図書助にとっても池田家への取次役が増える。恒興に仕えた方が給料面も良いので弥次郎兵衛も異論は無い様だ。
因みに対局の結果は1目半の差で恒興の負け。しかし5目以上負けている状態からなので、だいぶ取り返したと言える。
かくして記憶喪失の弥次郎兵衛は池田恒興に仕える事となった。
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【あとがき】
べ「ウイニングポスト10 2024発売!これでしばらくは馬ゲーの毎日がやってきますニャー」
恒「前作を一ヶ月で飽きたヤツの言葉とは思えんニャ」
べ「言うな」
恒「毎度DLCで5000円以上買うのにすぐ飽きるとかニャー」
べ「言うなっ!」
恒「何日もかけて資料やサイトを調べて『ぼくの考えた最強配合』とか作るくせに、その結果に辿り着く前に飽きて止めるとか、お前は何がしたいんだニャー」
べ「言うなああぁぁぁっ!!」
小雪さんの事情。
弥次郎兵衛さんを殺さないといけないので気にしている
→記憶喪失で何故殺さないといけないのか忘れ、気になるだけが残る
→女将さんに「それは恋だ」と言われて、そうなのかと思ってしまう
→じゃあ夫婦に
という流れですニャー。
後で記憶を取り戻して、違うじゃないかと気付くも、その頃には子供がいる予定。能力は有ってもへっぽこ忍者小雪さん。
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