天下布武 後編

 信長が岐阜城への引越しを終えた頃、岐阜の『楽市楽座』も完成し連日の大賑わいとなっていた。

 他国からの商人が多数訪れて店を開き、また故郷に持っていきたい物を買い付けるなど商売の幅も拡がりを見せていた。

 更に津島会合衆に属する商人も他国商品の買い付けや商談、余剰品の売り捌きなどを行う様になった。この岐阜の楽市楽座が津島会合衆の承認の下で行われているのが大きいのだろう。大店に遠慮して店を出さなかった小店の商人が多数参加している。


「おお、盛況じゃねぇか、恒興」


「ですニャー。しっかり準備した甲斐がありました」


 活気に沸く楽市楽座を恒興が案内し、信長と数人の護衛達が見聞していた。

 開催してから日も浅いのに多数の他国商人が集まった理由は清州の楽市楽座である。清州に楽市楽座があるという噂を聞き付けて、はるばる遠方からやって来た他国の商人達。だが彼等が来た頃には清州の楽市楽座は閉鎖されており、失意の内に帰国しようとした。

 それで帰り支度をしていたところに岐阜で楽市楽座が開催されるという情報が舞い込み、彼等は待機していたのだ。

 何しろ信長の行動は速かった。清州の楽市楽座が閉鎖された次の日には稲葉山城へ向けて出陣、3日後には包囲するに到る。その時から土屋長安の指揮により岐阜の町と楽市楽座の造成が始まる。そして2日後には稲葉山城が降伏開城、その2日後に岐阜の楽市楽座は開催された。清州の楽市楽座が閉鎖されてから、実に8日後のスピード開催にこぎ着けた。造成に2万人以上の織田兵と傭兵を駆り出した事、長安の計画立案の速さによって成し遂げられた。

 この時、長安は内部構造を先に造り外壁を後で造るという、秀吉の墨俣築城の逆工程で早期開催を実現させたのである。なので外壁は未だに工事中で、所々に木の柵が見えている。更にこの後、外側に堀まで造る計画らしい。


「楽市楽座の敷地をしっかり中心に広く取り、大きな通りを繋げてある。町に延ばした南の道から客を引き込み、北の道は商品の搬入路か。効率もいい、気に入ったぜ。恒興、長安には褒美を出しておけ!」


「ははっ!」


「……しかし壁で囲ってあるのがなぁ。自由って感じが薄れたな」


「仕方ありませんニャ、信長様。どうやったとしても法を犯す阿呆は出ますから。この壁は犯罪者を逃がさないためニャのです」


 ここで一番の懸念となっていたのは、清州の楽市楽座でも大問題になった『盗品売買』である。このため長安は検査機能の強化と警備の厳戒化、そして万が一盗品発覚があった場合に犯罪者を逃がさないための城壁に相当する強固な壁を造る事にした。

 警備任務には傭兵が使われているのだが、人数が多く、到る所に人が配置されている。というのも傭兵は生活のためにやっている訳で、戦場で命を落としたら元も子もないと考えている者が大半だ。そんな彼等にとって命の危険がかなり低い警備任務は羨望の的ですらある。犯罪者が居たとしても人数を掛けて取り押さえるので危険は少ないだろう。

 更に壁で囲ってあるため犯罪者は逃走する事が出来ず、大人しく捕縛される事を期待されている。


「解ってるよ。オレの楽市楽座で犯罪が多発しちまったら、オレの沽券に関わるからな。今回は厳しく行くぜ」


「今回は津島会合衆からも商品検査協力がありますから、多分上手くいきますニャー」


「津島会合衆の協力か。検査もオレ達じゃ無理なのか?」


 信長は少しだけ難しい顔をする。信長の考えとしては楽市楽座の運営を織田家のみでやりたいという希望があるからだ。

 そこには特定の商人の色を付けたくないという本音が隠されていた。津島会合衆が認めた特別な市場と認識されたくないのだ。そして楽市楽座には津島会合衆以外の商人を呼び込むという目的もあるため、余計な色を付けたくなかった。

 つまり信長には商売を全て織田家だけで管理したいという理想があった。現在のような津島会合衆という中間業者を挟まずに利益を取れないかという事だ。楽市楽座にはそういう目的もある。


「盗品はまだニャんとか出来ると思います。でも『抜け荷』は無理ですニャー。何しろやってるのが数字と帳簿のプロである商人ですから」


『抜け荷』とは所謂、『脱税品』の事である。元は船の運び人が商品を抜いて横流しする様を表した言葉だという。また、後年は密貿易品を指す様になる。

 この場合の『抜け荷』は帳簿を改竄して数字を誤魔化し、在庫を無かった事にして闇市などで売り払う。すると本来、売却利益が課税対象となるはずだが帳簿に無いため、利益を丸々商人の懐に入れる事が出来る。闇市で売り払えば大抵、足がつかないので検査不能となる。

 そして楽市楽座に来る新規の商人は当然だが、他国の大名家に属していると思われるので完全に抜け荷状態となっている。これらに関しては帳簿自体がここには無いので織田家にも津島会合衆にも防ぐ事は出来ない。商人の抜け荷を防げるのは、あくまで織田家の統制下にある商家のみである。

 まあ、他国の商人が抜け荷をしても、織田家に実害は無いが。


 だが恒興が真に無理だと思うのは他にある。

 それは『費用の増大化』である。特に『人件費』は問題だ、何しろこの楽市楽座は昼夜を問わず見張らねばならない。

 楽市楽座は日中にしか開いていないが、重い商品を持ち込んだ商人はそのまま置いて宿に戻る事になる。朝夕と商品の搬入搬出をしていては時間ばかり浪費するからだ。北側の商品搬入門は毎日大混雑になる。

 そのため会場内警備と会場外警備、通用門警備にかなりの人員を掛ける事になっている。万が一、盗難が多発すれば、織田家の信用はガタ落ちになる。

 それに夜間を見張らなかった場合、浮浪者が入り込むこともあるだろう。それだけならまだしも野武士や荒くれ者の巣窟にされては堪らないのだ。

 この岐阜の楽市楽座だけでもかなりの費用が掛かっている上で、検査機能や管理業務の拡充、更に商人の帳簿チェックなど専門の人間を何れ程雇わないといけないのかという話になる。

 この楽市楽座を完全に織田家でやろうとすれば、岐阜の限られた一部だけでもかなり苦労が多いのだ。


「それで恒興、オレに言いたい事ってのは何だ?」


「それは……その~ですニャー……」


「……鷹狩りに行くぞ、恒興!」


「はっ!」


 恒興が周りを見て言い辛そうにしているのを察知した信長は鷹狩りに行く事を宣言する。恒興が信長にだけ聞かせたい話があると見て取ったからだ。恒興が言い辛そうになったのは、信長の護衛を下がらせて欲しいとは中々言えないからである。

 それに仕える主君の護衛は名誉な事である。それを臣下に過ぎない恒興の一存で下がらせれば、護衛達は恒興に不快感を持つだろう。

 だから信長は鷹狩りへ行く事にした。鷹狩りなら護衛達は獲物を探しに行くので恒興と二人きりになれるからであった。


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 信長は今回の鷹狩りで新しい鷹を連れてきた。その鷹は驚くほど人馴れしており、鷹匠すら必要とせず信長の言う事を聞いていた。そして護衛達が駆り出した兎を仕留め、信長を悦ばせた。


「お見事ですニャー」


「ああ、天王寺屋助五郎から貰った鷹だ。オレでも扱えるくらい、人懐っこくて可愛いぞ」


「義父殿も楽市楽座で知り合った羽州の商人から買ったと言ってましたニャー」


「それが楽市楽座の効果ってもんだ。オレはこの楽市楽座を自由経済の足掛かりに出来ればと考えている」


「自由経済ですか。障害は多いと思われますニャー」


 上機嫌で話す信長に、恒興は少し渋い顔をして答える。障害は多いと。

 恒興が後ろ向きな発言をした事で信長は怪訝な顔をする。いつもの太鼓持ちな恒興ではないと。そこから何か言いたい事があるのだと察した。そのための鷹狩りでもあるのだが。


「そうだろうな。だが失敗しながらでも進まないとな」


「ではその最たる問題を解決するべきとニャーは心得ますニャ」


「最たる問題だと?」


「自由経済、いや経済発展が中々進まない理由はこの日の本が戦乱の状態にあるからですニャ。天王寺屋の義父殿が言っておりました、『商人は平和が一番儲かる』と」


「まあ、そうだろうな」


「然るにこの世には身勝手な人間が多すぎますニャー。これらを野放しにしては信長様の望む自由経済は実現出来ないでしょう」


「恒興、お前は何が言いたいんだ?」


 恒興は言う、身勝手な人間の身勝手な行動が経済発展を阻んでいるのだと。だがそんな事は信長自身も解っている、彼は分裂状態にあった尾張を統一して先代を超える規模の経済発展を成し遂げたのだから。そして恒興の活躍もあり、濃尾勢を制圧。殆ど荒らされる事もなく統一された濃尾勢は著しい農業発展と経済発展が起こり、織田家は昔とは比べ物にならない程の大大名へと成長した。

 だから解るのだ、戦乱こそが経済発展の障害だと。

 そして恒興は核心へと言葉を進めていく。


「……『天下布武』、大変良い言葉だと思いますニャー」


「何だよ、いきなり」


『天下布武』、恒興はこれについて意見がしたかったのである。信長の『天下』の指す所を問い質したかったのだ。


「ですが『天下』の意味は京の都ではなく、日の本全域と考えるべきです。平安期より武士は興り、この国は戦乱に明け暮れておりますニャー。鎌倉幕府も失敗し、室町幕府も瓦解しました。この日の本はずっと戦乱の最中にあるのです」


『天下』とは本来、天皇の下にある京の都を指している。又は京の都がある山城国に隣接する地域(大体畿内の事)を指す事もある。恒興はこの昔の考えではダメだと指摘する。

 鎌倉幕府は関東に本拠を置いたが都の勢力を削る事は難しく、暗闘が続き『承久の乱』へと到った。これに勝つ事でやっと鎌倉幕府は成立したと言っていい。だが鎌倉幕府は関東にあったために西国を疎かにし過ぎていた。これが後醍醐天皇の基盤となった、その後の『建武の親政』の失敗で離れたが。

 対して室町幕府は京の都に本拠を置き、畿内統治に多数の御連枝を置いて朝廷を締め上げた。だが今度は元の本拠であったはずの関東で乱が勃発。更に御連枝大名の相続争いが激化。加えて足利将軍家に領地も兵士も殆ど無い事が災いして収めることが出来ずに瓦解した。

 結局、両者のやり方では上手くいかず、この国はずっと戦乱状態にあると恒興は指摘する。


「これは時代の流れニャのです。旧態然とした京の都至上主義ではこの国は治まらないという証明に他なりませんニャ。日の本全土を治めてこそ信長様の望みは叶えられるでしょう」


 京の都の影響力から逃れられなかった鎌倉幕府。京の都を重視し過ぎたために関東の基盤を失った室町幕府。

 彼等からは「京の都さえ抑えておけば大丈夫だろう」という京の都至上主義が見て取れる。他の地域がかなりおざなりなのだ。

『壇ノ浦の戦い』の時に源義経より早く鎌倉軍が陸路で到着しているのだが、当然陸路というのは中国地方の事だ。では中国地方を制圧してきたのかと言えば、そういう事もあまりなく挨拶に来ればそのまま領地安堵という有様で、素通りしてきたに近い。更には近隣で略奪を行っていたので思い切り恨みを買った。

 鎌倉時代に大軍を長距離遠征させる兵站構築など無いからだ、戦国時代でも中々出来ない。そのため関東武士団は西国で恨まれていた。

 だから源義経は西国で再起しようとしたのだろう。

 幕府の地方政治はこんなもので分権乱立は進んでいった。彼等は一部地域しか見ていなかったのである。結局のところ、地方には有力豪族を送って見張らせる程度しかしておらず統治しているとは言い難い。


「既に形骸化した幕府にも、お飾りと化した朝廷にも日の本の戦乱を収める術は無いでしょう。ならば信長様がやる以外に方法はありませんニャ!」


 恒興が信長以外に聞かれたくなかった理由は、この発言が朝廷批判であり幕府批判に取られるかも知れないからだ。恒興に朝廷や幕府を蔑ろにする心積もりはないが、今までのやり方を踏襲していくだけでは成功しないと言いたいのだ。それを信長に認識して欲しかった。


「おい、恒興」


「はっ」


 返事をした恒興の首筋に刃が当てられる。信長がいつの間にか抜刀していて恒興に向けていた。非常に冷静にかつてない程の殺気を出して。

 その殺気を感じ取ったのか信長に馴れているはずの鷹も木の枝へと飛んで逃げる程だった。

 その発言は勤皇家である信長にとって、これから幕府を担ごうとしている織田家にとって許し難いものなのだ。たとえ恒興であっても。


「その話、他のヤツに言った事はあるか?」


「ありませんニャ。今ここで言った以外は」


「そうか、二度と口にするな」


「……はっ」


 そう言って信長は刃を納める。信長はたしかに人払いする必要がある発言だと思った。もしその言葉が護衛達から漏れでもしたら、信長は恒興を処断し朝廷や足利義昭に詫びねばならなかっただろう。


(時期尚早だったかニャー?でも信長様も気付いたはずなんだ。京の都にも朝廷にも幕府にもそんな力はニャいって)


 一方で恒興は少し凹んでいた。話をするのが早かったと。

 だが恒興は前世の記憶で知っている、信長は全国を統一しなければ戦乱は収まらないと認識していたと。

 その最たる例こそ、『織田包囲網』である。

 第一次包囲網を崩し、畿内を大体制圧しても戦乱は収まらず、むしろ強敵を呼び込み続けた。

 結局、信長は全てを平らげなければ戦乱は終わらないと認識した。だから柴田勝家を北陸に、羽柴秀吉を中国に派遣し、巨大な権限を持った軍団長を作った。

 そして自身は武田家を滅ぼし、滝川一益を関東に派遣。更に三男・信孝を総大将とした丹羽長秀の軍団を四国に派遣するため編成。ゆくゆくは博多を狙っていたのだと思われる。

 だから恒興は信長にその構想があると見ていたのだが、タイミングが早かったと後悔した。

 だがそこで恒興が見た信長の表情は笑顔であった。


「……オレと二人きりの時以外はな」


「は、はいですニャー!」


「よし、帰るぞ!お前も戻れ、恒興。話はまたの機会に聞かせてもらう。色々方策を考えておけ」


「ははっ!」


 話を終えた信長は枝に逃げた鷹を回収するよう命令を出して帰る。その顔はやけに満足気だと、遠巻きに控えていた護衛達は感じた。


「恒興のヤツめ、いつの間にか大ボラ吹くようになりやがって。アイツこそ『大うつけ』じゃねぇか」


 信長にも日の本全土統一の考えはあった。だが彼でもそれは流石に荒唐無稽に過ぎると思い、誰にも話す事はなかった。

 だから信長は嬉しかった。自分と同じ野望ゆめを持つ者がいた事が。

 誰に話しても夢物語だと笑うだろう。

 しかし恒興だけは笑わない。その野望ゆめを叶える方策を考え続け、何処までも付いてくるに違いない。

 鷹狩りを終えた信長は満足そうな表情で、その場を後にした。


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「ホホホ、楽しみじゃ、楽しみじゃのお」


 ある一行の中に愉快そうに笑う男が一人、数人の伴を連れて南近江の道を東へ進む。男は馬を歩かせながらゆっくりと進んでいる、横手に広がる雄大な琵琶湖を堪能しながら。

 大体の者達は皆が徒歩なのでゆっくり進む必要がある訳だが。

 横には男と同じ様に馬に跨がっている精悍な老人がいる。その老人は伴人の様で、男から半歩下がり目で付いてきている。


「御機嫌で御座りますな、山科卿」


 老人は男の名を口にする。

 男の名前は山科権大納言言継、朝廷内でも高位にある公卿である。


「ウム、以前に織田家から儲けさせて貰ったからのお。今は昔とは比べ物にならぬ程の大名に育っておると。何れ程の献金が得られるかと思えば心踊る気分じゃ」


「それはよう御座います。きっと山科卿の望みは叶いましょう」


 老人はお世辞を口にする。だが彼は言継ならば出来ると思っている。

 山科言継とはそれほどの実力者で交渉上手なのだ。


「済まなんだの、信虎。護衛の様な真似をさせて。荘園を武士に荒らされてからというもの、麿は金欠でな。雑色(下雑色の事で雑用&護衛)もろくに雇えんのじゃ」


「いいえ、山科卿には匿って頂き感謝致して御座います。これくらいはさせて下され」


「ホホホ、そなたは昔、朝廷に献金してくれたことがあるからのお。それくらいお安いご用じゃ」


 言継の横に並ぶ精悍な老人は、駿河から京の都に上った武田信虎である。彼は京の都に行き、まず室町幕府将軍・足利義輝に仕えた。

 信虎は大名として遇され、ここから武田家再興を目指していた。たがその信虎をいきなり不運が襲う。

 三好家による将軍・足利義輝の暗殺事件である。

 からくも窮地を脱した信虎だったが、この事件で寄る辺を無くしてしまったのだ。

 その後、信虎が支援者を求め辿り着いたのは公卿・山科言継であった。彼は信虎を快く受け入れ交渉の窓口となった。


 その昔、先代の帝・後奈良天皇が践祚した時、朝廷は重度の財政難で即位式を行うことが出来なかった。このため山科言継は諸国を巡り、大大名達と交渉して資金集めをしていた。そして大内家、北条家、今川家などから多額の献金を受け取るに到る。その中に武田信虎もいた、三家ほどは出せなかったが。

 その甲斐もあって後奈良天皇は践祚から9年でようやく即位式を行う事が出来たのである。

 その後、言継は返礼として信虎の官位や嫡子・晴信の叙位なども世話している。

 因みに当代の帝である正親町天皇も即位式が行えず、言継が奔走して毛利家や本願寺から多額の献金を引き出してきた。ほんの2年前の話で、その頃の織田家はちょうど『桶狭間の戦い』が終わったあたりだ。


「しかし都での活動も無駄に終わってしまったのお。麿では上杉殿を動かす事あたわず。しかしじゃ、織田信長には麿から言うておくでの」


「その件ですが山科卿、ワシは暫く美濃と尾張を見てみようと思います。何ぞ甲斐国を取り戻した時の参考になるやもと」


「そうか、では何か有れば麿を頼るがよい。何か力になれるであろう」


「有り難き幸せに御座います」


 信虎は深く礼をする。山科言継は信虎に対し、とても力になってくれたからだ。ただそれだけにこれ以上を求めてはいけないとも感じていた。

 その理由として織田家の領地を見て回るという口実を口にしたが、信虎は見ておきたかった。尾張と美濃の地政というものを。あの国には日の本最上級の暴れ川『木曽川』があるのだから。


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【あとがき】

恒「壇之浦には源義経より先に鎌倉軍がきていたのか。ニャにしてたんだ?」

べ「船が無いから兵糧攻めしてた。そしたら屋島から来た義経さんが突撃した」

恒「船が無いって……兵糧攻めになってねーギャ」

べ「うん、まあ、そうなんだけど。しかも鎌倉軍の方が先に兵糧が尽きて、世紀末ヒャッハー状態だったらしい」

恒「おお、もうニャんて言っていいか」

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