第9話 マサラチャイについて

 ここではマサラチャイ、つまりスパイス入りミルクティーについて語って行こうかと思っております。意外と大好きな方々が多く、冬場の定番の飲み物として、コンビニでも購入できますしね。

 作られる経緯やスパイスの種類やレシピなど、広範に書いて行きます。





 まずは歴史から。


 1823年にアッサムで茶の木が発見され、そこからイギリス本国に認められて大量生産が始まり、安定供給がされるようになってからが始まりです。

 良質な茶葉はイギリスに輸出され、現地のインドでは質の悪い細かく砕けた茶葉しか残っていない、そんな状況で美味しく紅茶飲もうと試行錯誤した結果、出来上がったのがチャイなのです。


 細かく砕けた茶葉や硬い茶葉から成分をしっかり抽出するためにガンガンに炊き、苦渋くなってしまうのをミルクと砂糖で中和し、インド人好みにスパイスを入れた結果の産物です。





 入れるスパイスは多岐に渡り、パッと上げるだけでも、シナモン・カルダモン・ナツメグ・クローブ・ジンジャー・コショウ・スターアニスなどなど。身体を温めたり身体の調子を整えたり、役立つスパイスが使われます。


 これらスパイスミックスの事を『マサラ』と呼び、紅茶の事を『チャイ』と呼びますので、合わせて『マサラチャイ』と呼ぶのです。

 ちなみに、入れるスパイスの量は各耳かき1〜3杯程度にしておくのが良いようです。あまり入れ過ぎると、逆に身体に悪いようですので。




 本場のインドでは、以前までは、素焼きのカップの『クリ』という器で飲んで、その器は地面に割り捨てていましたが、最近はプラスチックの器で飲むようになったそうです。エコになった分、洗わなければいけない状況で、路面店で水道も整っていない状況では、必然的に衛生面が気になる所ではあります。




 そんな訳で、最後にレシピになります。作り方はロイヤルミルクティーとほぼ同じになりますので、そこを参考にて下さい。


●材料

茶葉12g。もしくはティーバッグ4つ

(茶葉は、アッサム・ルフナ・ケニアなどを使うと本格的かと。それ以外の茶葉でも美味しいです。)

熱湯150cc

砂糖20g(好みで増減して下さい)

牛乳250cc

お好きなスパイスを各耳かき1〜3杯(好みで増減して下さい)


●使う資機材

雪平鍋やミルクパンなどの注ぎ口のある手鍋

かき混ぜるマドラー

茶漉し(目が細かいものの方が良いです)


●作り方

まずは熱湯を雪平鍋やミルクパンなどに注ぎ、そこに茶葉を入れて蓋をし、3分ほどしっかり蒸らします。

紅茶の成分が出た所で、砂糖・スパイス類を投入。マドラーなどで混ぜて溶かします。

牛乳を注いで火にかけ、鍋肌がフツフツと湧き立つまで熱します。

一旦火を止め、1分ほど待ちます。

茶漉しで漉しつつ、カップに注いで出来上がり。




 寒さが厳しい時だけでなく、身体が疲れている時にも良い効果が期待出来ますので、春夏秋冬問わずお召し上がり下さい。冷やしてアイスチャイにするもの良いですよ。

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