第3話 ティーバッグ全盛期
今回は、ティーバッグについてです。
最近の紅茶の特集でも、茶葉はクローズアップされず、ティーバッグばかりが注目されています。避けては通れないティーバッグについてのお話です。
まず、「ティーパック」なのか「ティーバック」なのか「ティーバッグ」なのか、そこからお話しましょう。
とりあえず英語表記にすると「tea bag」ですので、ティーバッグの方が正しいと思われます。ですが、そこは目くじら立てて訂正する必要も無い事ですので、自由で良いと思います。
それから歴史ですね。
最初は、紅茶のサンプルを布の袋に包んで渡した所から始まります。それを受け取った人たちが、「これ、どうやって使うんだろう。いいや、そのまま入れちゃえ!」と袋を開けずにそのままティーポットに投入してしまったのです。
で、茶殻の処理も簡単で後始末が容易なため評判になり、それが発展してティーバッグになった訳です。
現在では、様々な形のティーバッグが出てきております。
不織布で作られた封筒形・ナイロンメッシュで作られた三角錐(ピラミッド)形・麻の布でくるんだティーボウル形などなど。
最近は、ティーバッグの中で茶葉が動いて開く、ナイロンメッシュのピラミッド形が主流のようです。茶葉が大きく広がるため、美味しく淹れられるのが良い所ですね。ナイロンメッシュなので、味への影響も少ないですし。
ちなみにティーボウル形のティーバッグですが、マリアージュフレールでしか見かけた事はありません。
それからティーバッグの中身ですが、中の容積を大きく取れるピラミッド形の場合はOPタイプでも大丈夫ですが、ほとんどの場合は砕けた茶葉であるファニングスやダスト・CTCが中に入っております。その方が、早く成分が抽出出来ますし、ティーバッグの大きさも小さくて済みます。
そのため、良質なティーバッグを作ろうとする場合、良質なダストグレードの茶葉が必要になってきます。なので、良質なダストグレードの茶葉は全世界で必要とされ、高値で取引されていると聞きます。
以前でしたらあまり見向きされなかった細かい茶葉が、今では引く手あまたなのは、皮肉と言えば皮肉ですね。
最近ですと、ティーバッグの紐の先に付いている『タグ』をコレクションする方々もおられるそうですので、それだけ多様なティーバッグが出ているという事ですね。
多様・多彩なティーバッグ、淹れ方をしっかりすれば美味しく淹れられますので、時間の無い時・1人ぶんだけ欲しい時など、生活様式に合わせて活用してみて下さい。意外と美味しいし安いですよ。
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