第2話一、天地開闢の説話
一、天地開闢の説話
〇古事記を見聞きするとき、登場する神々を名や役割は重要でない。覚えることに捉われれて、本来の説話の意味や物語を見失う。まず筋書きを覚えるべし、ここの説話は天地創造の説明で、関わった神々を登場させている。〇
天地開闢の説話は驚天動地・奇奇怪怪な語りから始まる。
音も光も無く深く、暗雲が漂い人も神の気配さえない混沌とした世界が漠然とあるだけの世界であった。
そんな不思議な世界に突如二つに分れ開けて、一光の線が射しこんだ。三神が現れ世界創造に取りかかり、次に五神の神々が現れては消え、消えては現れる現象が続き更に間を置き独り神のクニノトコタチ神、トヨクモノノ神が現れ、続いて夫婦神が五組現れ万物創生の神々が現れた。
★天地開闢の『古事記』の表し方は現宇宙の創世とよく似ている。
天文学的には空間の広がりも無い時、宇宙にはガス、塵のが漂いからビッグバーンが起こる。宇宙の拡張、爆発である。天文学も宇宙学も未解明の時代に現宇宙界に酷似した描き方から『古事記』が語り始める。
天が二つ割れ別天津神の三神が出現したが、消えては現れ、現れては消えた。
次に出現をした神代七代の神々は二人の独り神に、五組の夫婦神が出現し、最後の夫婦神、イザナキ・イザナミが万物創生の神となった。
それぞれの神々には役割が明記されている。
また天地開闢には荘厳で深遠さと輝きが無ければ、未来に広がり、拡大する地上界、国の成り立ちに現在に続く大義が成り立たない。
☆天地開闢の場面・混沌とした漂いの中から、二つに割れて一光の線が射しこむ、その中から神々が現れ、現れては消え、消えては現れる。ダイナミックでファンタテック(空想的・幻想的)な場面の表現ではないだろうか。
★天御中主神・高御産巣日神・神産巣日神の三神は古事記で造化の三神の一柱、天地開闢の高天原に最初に現れ、天の中心に座して宇宙を主宰したと言う神。
◇宇摩志阿欺訶備比古遅神・天之常立神=記紀で国土が出来上がっていない時に宇宙が混沌としていた時に漂う葦の芽のように生まれた神。
神代七代
◇国之常立神・=神代七代に最初に出てくる独神、
◇豊雲野神=神代七代に二番目に出てくる独神・
◇宇比地邇神・須比地邇神=夫婦神、原初の泥土から神格化された神。
◇角杙神・活杙神・=夫婦神、成長力を神格化された神。
◇意富斗能地神・大斗之弁神=トは性器を表し、神格化した神。
◇於母陀流神・阿夜訶志古泥神=容姿を称える神、愛を神格化された神。
◇伊耶那岐神・伊耶那美神=神世七代が現れた。葦原中津瑞穂の国を創生した神。
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