「神話物語」
川村一彦
第1話 はじめに
●はじめに。古事記をむつかしいものと考えない方が良い、一つの面白く創った物語、史実として見ても退屈だ、宇宙創造のビックバーンに似ているがそうではない。神から人間に、天上界から地上界に巧みに使い分けている。古事記に道徳や節理や法則はない、一つの宇宙の構想と構図だ、楽しく読もう。●
『古事記』の趣旨内容は大きく分けて、史的記述と説話記述に分類される。中でも説話の部分の情景は想像をかきたてる。気宇壮大で荘厳で、痛快活劇、報復と応酬、喜怒哀楽の憎愛、露骨な性描写・奇想天外な武勇伝説話の展開・天地開闢・国生み神生み・黄泉の世界・禊・天の岩戸・大蛇退治・稲葉の素兎・根之堅洲国・国譲り・天降り・熊野から大和・倭建の英雄伝説・兄弟の王権争奪戦・父王の怨念の復讐・禁断の愛・聖帝と女性遍歴・忘れらた八十年間待った約束・また歌に詠み込まれた数々の哀愁・優雅な皇宮の暮らしの風景などなど、これらの『古事記』の数々の描かれた説話から古代の情景が浮かび上がってくる。
時代の趨勢と運命に生き、今日と変わらない生きとし生けるものの柵に生きる、生き様を垣間見、古代に生きた人々の光景に憧憬を覚えるものである。
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