第3次鋼鉄人形設計図(案)

機体:マトリカリア・レクティタ

マトリカリア・レクティタ...Matricaria_Recutita


 頭頂高:19.5m

  全高:22.5m

  重量:70.5t

装甲材質:霊力充填型装甲

 動力源:霊力 / 霊力増幅用宝石(補助動力)

 機体タイプ:戦闘型・ワンオフモデル

  世代:第9世代相当



 概要


 ドクター・ゲープハルトによって作成された、既存の鋼鉄人形の常識を覆す大型機体。人型だが、腕が4本存在する。

 白を基調に、金で飾られたカラーリング。


 カスタマイズの過程で、ゲープハルトにより異常強化された筋肉や靭帯を用いている為、単純な膂力や瞬発力はリナリア・ヘラクレス以上。霊力蓄積型反応炉を搭載している。また、併設して「霊力均質化装置」「三段霊力圧縮装置」を搭載されている。加えて、「奥の手」とされる装置を搭載している。

 加えて、「飛翔翼発生装置」を搭載されている(機体「ドラッヘ・リッター」に搭載されていたのと同じモデル)。


 霊力によるテレポートも可能。後述の装備と併用し、一瞬で空中に移行することもまた然り。


 動力源となる霊力は、パイロットの霊力量に依存する。


 視界は外部カメラ(ツインアイスタイル)による「全天周モニター」方式、または「網膜投影」方式を行う。

 「全天周モニター」方式は、『広域的に戦況を確保出来る』代わりに、『視界が集中しない(必要の無いものまで目に入ってしまう)』欠点がある。

 「網膜投影」方式は、『敵機に視界を集中出来る』代わりに、『見失ったときに探すのが困難になる』・『メインカメラを破壊されると(サブカメラの視界に切り替えるまでの)タイムラグが生じる』・『機体の首が連動して動き、敵に視線を悟られてしまう(デフォルト設定。調節すれば解除可能)』という欠点がある。

 上記二つは、パイロットが必要に応じて切り替える。


 なお、コクピットは球体状で、機体の姿勢に関わらずパイロットの体勢が一定になる構造である(パイロットの足元に重量増加の物質があり、更にコクピット自体が回転する構造であるため)。

 表面には、純銀による厚みのある層が張り巡らされている(落雷に代表される電撃から、パイロットを守るため)。

 機体のところどころに発光部位があり、すみれ色の光を放射している。

 またコクピットブロックには、高高度での運用を想定した酸素供給装置と「身体強化の法術を組み込んだ装置(操縦士ドールマスターの霊力によって自動で駆動する)」を搭載している。


 主兵装は大剣と大盾だが、剣先から発するビームや、霊力の拡散による広範囲攻撃を持つ。


 霊力の持続時間が長く(ただし操縦士ドールマスターに要求される、霊力の下限はある。一定値を下回ると搭乗不可)、単独での継戦能力が高い。


 遠近共に隙の無いスペックであり、機動力も圧倒的に高い。


 戦闘スタイルは搭乗者の戦い方に準じるが、機体は接近戦主体。

 なお、背面に追加兵装固定用のマウントが2つ存在する。



武装・装備


(標準装備)

・大剣×1


 無骨な外見の大剣。全長17.5m、刃渡り14.0mである。

 刀身が肉厚なため、攻撃だけでなく防御にも使用可能である。

 更に剣先からビームを発することが出来るため、ランチャーとしても使用可能である。連射速度は速く、一発の威力は高め。


・可変式大盾×1


 全高15.0m、装甲厚550mmの盾。

 接地面に近い箇所に9つ宝石があるが、これは霊力を弾丸状に射出するための立派な武装。

 霊力を増幅し、威力を高める為、霊力消費は大した量ではない。


 この盾の真価は別にある。

 手持ち部分を柄に、その他の部分が刃になり、大剣と化すのである。

 底面の宝石は柄付近に配置されるため、射撃も引き続き可能である。

 連射速度は速く、一発の威力は高め。


・手甲盾×4


 全長4.5m、装甲厚100mmの盾。各腕の上腕部に固定されている。

 実は隠しギミックが存在する(詳細は下に記述)。


・隠し刃×4


 手甲盾に内蔵されている、全長3mのブレード。使用時には盾の先端が二又に展開する。

 霊力を纏わせてあらゆる装甲を両断する。


 なお、普段は直刀タイプだが、状況に応じてチェーンソータイプに換装可能である。


・飛翔翼発生装置×1


 背中に搭載した飛翔装置。


 使用時には装置に固定されたスティックが地面と平行な向きになる。そして霊力による巨大な翼を展開し、霊力を放出して推進する。

 ドクター・ゲープハルトによる「三段霊力圧縮装置」によって飛翔速度と航続距離が上昇した。

 飛翔速度はマッハ5.0(6,120km/時)。


・霊力均質化装置×2


 内蔵機関。

 霊力ごとの特性を完全に喪失させ、誰が操縦しても問題の無いようにする装置。


 少々強引ではあるが、例えるなら、重油とガソリンと軽油を同時に入れたとして、重油とガソリンの余分な成分を強制的に加工して軽油にするようなもの。


・三段霊力圧縮装置×2


 内蔵機関その2。

 操縦士ドールマスターの霊力を一度溜め込み、後続の霊力に混ぜて消費する。その為の空間を3つ用意された事から、この名前が付いた。

 3つの空間のどれからでも、圧縮した霊力を添加可能である。

 一時的ではあるが、霊力蓄積型反応炉と同様の効果を有している。


 霊力の限界までの猶予を延長し、また霊力の効率を上昇させた装置。


・緊急強化システム×1


 内蔵機関その3。

 予め本システム内に貯蓄した霊力を消費し、機体の性能を瞬間的に引き上げるシステム。

 デフォルトでは、180秒分の霊力を貯蓄している。限界まで貯蓄した場合、量は3,600秒分。


・守護神の肺×1


 太陽・地球・その他の星から霊力を少しずつ吸収する、動力補助装置。

 絶対防御兵器であるアルマガルムと同様の機構だが、ドクター・ゲープハルトによって更に改良された。

 これにより、動力源である霊力が常時回復している状態である。


 なお、本来は鋼鉄人形に搭載するシロモノでは無かったが、ドクター・ゲープハルトの改良の結果、どうにか搭載出来るサイズにまで縮小された。


・障壁


 機体全体を包み込むように発生する、霊力の障壁。

 マトリカリア・レクティタには「霊力を纏わせて防御力を底上げする」という機能が付いているが、搭乗者防衛の目的で追加された機能。

 あらゆる距離の攻撃を無効化するが、霊力か耐久度が限界を迎えると使用不可になる。

 しかし本機の霊力は膨大であるため、バーダクライト級の主砲でも突破不可能である。


(追加装備)※この中から4門選択する。

・30mmサブマシンガン

(弾数500発、弾種HEIAP徹甲焼夷弾


・76.2mm速射砲

(弾数45発、弾種HESH粘着榴弾


・120mm滑腔砲

(弾数15発、弾種APFSDS装弾筒付翼安定徹甲弾


・47mm速射砲

(弾数30発、弾種AP徹甲弾


・120㎜ロケットランチャ―

(弾数12発、弾種HEAT成型炸薬弾


・12.7㎜連装機銃(デフォルトでは右肩内部への。取り外し可能)

(弾数800発×2、弾種HEIAP徹甲焼夷弾


・47mm胸部速射砲(デフォルトでは。取り外し可能)

(弾数30発、弾種自由)


・12.7mm肩部機関銃(デフォルトでは。取り外し可能)

(弾数800発×2、弾種自由)



 ゲープハルトの独り言


 先生。

 これは、先生より授かった力を示したものです。


 どうか、ご覧ください。

 そう、このマトリカリア・レクティタを。


 美しいでしょう?



 ノイベルトの独り言


 ゲープハルト、貴様。

 私の技術を剽窃するとはな。

 そして……「ただ機体を大きくするだけでは」と強がりたい所だが、認めざるを得ないな。その機体の性能だけは。


 こんなものが帝国に出ては、全ては終わるぞ。

 まして、それが悪しき者の手に渡ったのなら、尚更な……!



 メタ視点


 はい、ついに出しました化け物機体。

 はっきり申し上げます。皇室用リナリアの中でも屈指のパワータイプ、リナリア・ヘラクレスなど相手になりません。

 “屈指”どころか“桁違い”のリナリア・バーンスタインでもって、何とか鎮圧出来る性能です(逆に言えば、リナリア・バーンスタインが撃墜されれば、打つ手はほぼゼロと見て良いでしょう)。


 もしこの機体が帝国に刃向かった場合……グレイス、そしてハルトムートことハルト君。

 君達2人で阻止して下さい。


 ちなみに、機体名は「カモミール(カミツレ)」の学名から取りました。

 そして、このバカでかい全高ですが……はっきり申し上げます。


「遊星迎撃隊」の伊勢海老をモチーフに、決定いたしました。


 さて、この化け物を止められるのは、リナリア・バーンスタインくらいしかいません。果たして帝国はどうなるのか……!


 そういうわけで、今回はここまで!

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