第3話

お寺をてで、安土にいくらしい。

輿みたいなものにのり移動する。道中小窓から覗くけど見たことがない。しかも田んぼや畑ばっかり。

ゆられるし、お尻が痛くってもう座ってられない!思ってたら安土に入ったらしい。

活気がある商人の街なみが楽しそう。

あっという間に安土城についた。


はじめて会う帰蝶様に緊張してると、

「あなたがリコ?」

「はい、初めてお会いできて光栄です。」

「信長様から聞いているわよ。異国の娘だとか?

急に連れてきて、信長様も困ったものね。しばらくは私の侍女として身の回りのお手伝いをして。

お茶が上手なら私も手習いしたいわ

お願いできる。

心配しなくても大丈夫よ。」

なんか姐御側の優しい方で安心した。

それから帰蝶様にこの国のことや常識を教えてもらい、代わりにお茶の指南をした。

たまにそこに信長がひょっこりやってきて一緒にお茶をした。

それ以外にも家来の奥方達とお茶の指南をしたり、現代で言う専業主婦達のランチ会みたいなものもあってそれなりに楽しく過ごしていた。

2人とも様になったと思ったころ、季節も年も経ち、二回目の初夏を迎えていた。帰蝶様から今度信長様の家来が揃うお茶会するからみんなに指南してほしい。

何か必要なものがないかと聞かれ、お茶菓子を出すことにした。初心者でもお茶が飲みやすいからだ。

お茶菓子なんかないし、しょうがないから私が作ることにした。

小豆と砂糖でとりあえずあんこ作ってみよう。と思い試しに作ってみた。

鍋というか釜みたいなのに小豆をマス1杯入れ、水を入るだけいれたらた 弱火でじっくり煮る、水がかなり少なくなるころには小豆が柔らかくなったので砂糖をマス1杯いれて味見したら少し足りないかなと思い、少しずつ足していき完成。

ぼた餅?ようかん?何にしようかな?

とりあえず水ようかんを作ってみようと思いった。お湯を沸かしてあんこを入れ、棒寒天をちぎっていれる。掻き回して全部解けたのを確認して粗い茶こしでこしながらマスにいれ、タライに氷水をはりにマスに氷水がはいらないように注意深く入れて冷やす。

しばらくおくと、うまく固まった。

帰蝶様のお茶の練習の際にだしてみる。

「まあ、美味しいわ。苦いお茶にぴったりね。見た目も涼しげよ。」

決定!これにしよう。


梅雨がおわり、よく晴れた初夏の日にとうとうお茶会が始まる。朝からたくさんの家来がきて、信長と帰蝶様にご挨拶する。


お茶室にてお茶会がはじまる。

お茶室の床の間に帰蝶様と選んだ掛け軸を、帰蝶様からわたされた花器に庭に咲いている花を少し分けてもらってシンプルにいけた。


座布団に座った人から順番に水ようかんを配る。

水ようかんはマスから取り出して一口大にきり竹の楊枝と一緒に懐紙の上にのせてくばった。

お茶室には5人ずつ入る。

まず、帰蝶様が見本をみせて次に信長、順番にお茶をたてる。

帰蝶様は綺麗で素敵だなってお茶の作法も完璧です。

つぎは信長、お茶の作法も様になってる。ほぼ完璧だ。

それから順番に家来の方々にお出しする。中にはお茶だけでなく、所作が綺麗な方もいる。初めて方は先の人の見よう見まねで飲んでいる。

最後に最初の日みた猿みたいな小男だった。

歩く時も背中を曲げてふけてみえる。着物は金糸使った贅沢な着物だか下品にみえる。


「今日はよい茶会であった。満足した。

皆、これからは武術だけでなく風流なものも励むように。」

信長がそんな感じのことを話しした。

しばらくして場所を変えて宴会になるらしい。

帰蝶様はお忙しいみたいで宴会の準備に行かれた。。

1人で片付けをしてると、いつの間にか上座にすわっていてこちらをみている信長がいる。

「今日は本当によくやってくれた。」

素直に感謝されと思わなかったのでびっくりした。

「信長様もお茶の作法かなり上達されましたね。」

「おまえに褒められるとは。それよりお茶だけでなく、お花なんかもできるんだな。おまえの生まれた国では皆こんなにできるのか?」

「えっと、お茶やお花あと、掛け軸みたいな絵や書なんかも、平たく言えば習いたいと思うものすべて誰もが選んで習っています。そのかわり、先生にお金を払って習います。

でも基本的な読み書きや計算、そろばん?は国がタダで学校に行かせてもらって習います。」

「お金とは金子か?読み書きそろばんは国がタダで?なんでだ?」

「読み書き、何よりそろばんができれば商売や仕事ができるでしょ。そしたら経済。商い

が豊かになります。」

私の話をじっとこちらを向いて聞いている姿を見るとドキッとした。

「リコ、ますます興味がある。このまま俺の側室になれ。この城に部屋を与える。ここではおれが殿だ。明日からは殿と呼ぶように。帰蝶には俺から言っておく。」

「側室って結婚?それは」

「なぜだ?」

「それは好きなひとするものでしょ。」

「俺を好きになればいいだろ。」

さも当たり前のように言われても。

「今日の働きの褒美に俺の舞を観せてやる。

後で、宴会に来い!」


しばらくして宴会も宴たけなわって時に、信長様の舞がはじまった。初めて会ったときから思っていたが、相変わらず勇壮で堂々していて目が惹きつけられる。

舞っている信長は本当にかっこいいと思う。

信長の舞に見ほれていると舞終わって近づいてきた。

どうだ!という自信満々な顔で言った。

「惚れただろ!」

そして、その日から側室になった。

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