第10話

「バカバカしいぢゃん。朝田飯穗(あさだ いいほ)先生。いい加減にするぢゃん。毎日、毎年、何百年、同じことを繰り返しているぢゃん。そろそろ飽きて欲しいぢゃん。」

 気絶していたかと思われた木憂華が立ち上がって、すでに白衣を身につけている。


「つまらないのう。たしかに、完全に気を失っている女子を脱がせても興が削がれてしまうのも事実じゃ。やるなら、イキのいい奴でないとな。裸になるのが恥ずかしくて、抵抗してくるところを、組み伏せるのが醍醐味じゃからな。」


「ホント、ドSの変態教師でちゅわ。付き合ってられまちぇんわ。どうじょ。有料でちゅけど。」

 倒れたままで、自らブラのホックを外してきた吝奈。


「その程度の肢体に金なぞ払えるか!有償でいいのは、こういうことを言うんじゃ!」

 朝田教師は、まだ横たわっているマグロの箱子のぷにぷにを軽く触った。


「きゃあ~!犯されたよ!もうお嫁に行けないよ~!って、朝田先生、いったい何してるんですか?」


「う、うむ。この大きな胸が凝っているようじゃったから、揉みほぐしていたんじゃよ。わははは。」


「そうだったんだ。おかげさまで、ぷにぷにが、ぷにゅぷにゅになりましたよ。よかった~。」


「ふたりともバカなことやってるんじゃありまちぇんわ!ワタクチもぷにゅぷにゅに混ぜなさいでちゅわ、タダで!」

 吝奈もぷにゅぷにゅに飛び入り参加した。


「ええい。せっかくの『ぷにゅぷにゅ祭り』の気が削がれたわい。授業は自習じゃ。危険で進入禁止と言われている『Dゾーン』にでも行って魂の洗濯でもして来い!体にすごくいいから、楽しいぞ。」


「やった~。自習だ、自習だ。わーい、わーい。なんて、言うわけないぢゃん。」


「キューリー夫人博士。そのほころびまくった笑顔をどう説明するの?」


「箱子のくせに、ツッコむなぢゃん!」


「今日はひとつ収穫があったわい。やっぱり、秘密を食うというのはおいしいのう。感情が溢れ出した時が秘密吸入のチャンスじゃから。人の秘密こそ、儂の魔力の源泉じゃからな。」


 朝田教師はほくそ笑んで教室を後にした。

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